扶桑往来記

神社仏閣、城跡などの訪問記

蝦夷紀行 3日目 #5 網走市郷土博物館

2012年09月06日 | 取材・旅行記

天都山展望台から下りていくと網走市郷土博物館という看板が目に留まった。

不思議な外観をしていて見るからに昭和の面立ちで古臭かった。

後で思えば何かに惹かれてというしかないが何となく行こうと思った。

以下、後の調査結果も加える。

 

この郷土博物館は昭和11年に開館した北海道で最も古い博物館の一といい、米村嘉男衛氏が収集した資料が基礎になっている。

展示内容は動植物や自然に始まり網走の歴史を丹念に紹介したもので勉強になる。

オホーツク文化や擦文文化といった私の知識の盲点を示唆している。

北海道の歴史とは先住民の積み重ねたものを否定するところから始まっている。

戦国〜江戸時代に入植した和人はアイヌ民族と協調すること薄く、最終的に明治に入って強引に日本の中に吸収しようとした。

各申す自分も歴史の本など書きながら北海道や沖縄といった後から日本に組み込まれた地域の歴史のことをそれほど深く知っている訳ではない。

薄暗い館内をひとりで歩いていると動物の牙で出来た彫刻に目が留まった。

頭部の失われた夫人像にクマ。

とりわけクマは人間にやさしそうな顔をしており、優れた彫刻家の作といわれたら素直に信じてしまいそうな出来のよさである。

 

 

 

(後日追記)

この夫人像とクマの置物。

司馬遼太郎氏の「街道を行く -オホーツク街道-」の中にしっかり登場していた。

 

 


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