扶桑往来記

神社仏閣、城跡などの訪問記

歴史コラム #30 日本三景の波打際

2017年03月31日 | エッセイ:海の想い出

コラムはとうとう30回目。

足かけ5年、隔月で原稿を書いてきた。

ちょうど節目なので依頼主との別の仕事の契約が満了したこともあり今回で終了を申し出てみた。

その件はさておき内容は日本三景の話。

松島、宮島、天橋立とこれらは全て陸海のキワにある。

自然の力で造型されたもので今の姿は偶然切り取られた姿に過ぎない。

最も危ないのが橋立、橋を形成する松がなければずいぶん味気ない姿になってしまうだろう。

松を守るために結構な人手がかかるらしい。

 

宮島のことはまた毛利元就話を書いてしまった。

ここの危うさは「いくさ」である。

元就は厳島神社の裏手の砦に兵を込めて陶軍をおびき寄せ、裏手から回って奇襲した。

よくも社殿が焼けなかったものだ。

 

我々はつい、景勝地がこのまま続いていくと考えがちである。

それは妄想、千年後に三景が残ることはまあ相当がんばらないとありえないだろう。