扶桑往来記

神社仏閣、城跡などの訪問記

歴史コラム #17 芭蕉がみた佐渡の荒波

2015年01月31日 | エッセイ:海の想い出

2015年新年号のコラムは芭蕉。

2011年の秋に東北を取材した。

伊達政宗や100名城のことが主な関心事ではあったがついでに松尾芭蕉ゆかりの地も訪ねていた。

芭蕉の句のいいところは光景の演出と余韻。

17文字で芭蕉がみせるシーンが主に哀愁と共に映像となって浮かび上がる。

最上川や山寺、平泉で名句が生まれた。

佐渡の句はいうまでもなく、

「荒波や 佐渡に横たう 天の河」であるが、佐渡島と天の川を同時に見られる場所はないらしい。

つまり芭蕉はCGのように光景を合成したことになる。

無粋な私には芭蕉のこころを読み取ることなど無謀の極。

落としどころに悩んで結局、一番好きな句を紹介しておさめた。

 

「月寂びよ 明智が妻の はなしせむ」

 


柴又帝釈天参詣

2015年01月23日 | 仏閣・仏像・神社

柴又帝釈天に御参りに行ってきた。

初参詣である。

 

M3を江戸川の土手の駐車場に停めて歩いて行く。

今日は快晴であるが北風が強い。

 

帝釈天は正式には経栄山題経寺、日蓮宗のお寺である。

寛永6年(1629)に開基された。時の将軍は3代家光。

本尊は当然、帝釈天でなければならぬが、この像は板彫りといい一時行方不明になった。

本堂改修時に梁の上に見つかったと寺歴にある。

その日が庚申にあたったため、寺の縁日が庚申となったという。

フーテンの寅さんはみたことがない私にとって今ひとつ印象に残りにくい。

 

参道のお店に看板ネコらしきものが昼寝をしていた。

 

江戸川の土手からはビルの隙間から冨士が顔をのぞかせていた。