温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

巣郷温泉 でめ金食堂

2010年11月17日 | 岩手県


念願叶って巣郷温泉のでめ金食堂へ行ってきました。一見すると国道沿いの古臭い食堂ですが、食事をすると無料で温泉に入れるという、何とも嬉しいお店であります。温泉ファンの間ではアブラ臭の強い温泉として有名でして、是非その匂いをクンクン嗅ぎたいと希い、いままで何度か訪れているのですが、運悪く休業の日に当たってしまい、悔しい思いをしてきたのです。


 
1階部分は倉庫になっているのでしょうか、階段で2階へ。お昼の時間を外して訪れたからか、店内にお客さんはいませんでした。奥の座敷でテレビを見ていたおばちゃんが愛想よく対応してくれます。腹が減っては戦も湯浴みもできないので、まずは腹拵えです。定食・丼・麺類などメニューが沢山あって優柔不断な私は相当迷いましたが、今回は焼肉丼と小ラーメンのセット(830円)を注文。すぐさま厨房のおじさんが腕を振るい始めました。当日はやたらに暑く、店内には冷房が無いので、団扇を仰いで待ちます。


焼肉丼と小ラーメンです。さっそくいただきます。いやぁ、うまい! 東北という土地柄ゆえ濃いめの味付けですが、ボリュームたっぷりの肉にしっかり味が染み込んでいるのでごはんがとても進みます。ラーメンは懐かしいナルト入りで、昔ながらの中華そば風。あっという間に平らげちゃいました。



さて食後はお待ちかねの温泉。レジ脇から奥に入ると浴室です。一応貸切風呂ということですが、ほとんど民家のお風呂にお邪魔するような感じ。脱衣所と浴室の間にソファーの置かれた小部屋がありますが、壁はタイル貼りでシャワー金具や水栓の跡があることから、ここも以前は浴室だったのでしょう。


浴室には2人サイズの浴槽、そしてシャワー付き混合栓がひとつ。浴槽縁のタイルは日本の古代神話の絵で描かれる雲みたいな形をしていました。また壁には店名に因んでか、デメキンの絵が描かれていました。

 
お湯は無色透明で、お湯専用の蛇口を捻るとものすごく熱い源泉が出てきます。また底の穴からも少量ながら常時源泉が供給されており、その部分は熱でお湯が陽炎のようにゆらゆらして見えます。塩化物泉的なスベスベの中にやや引っかかりのある浴感。口に含むとほろ苦さと微かな塩味が感じられました。そしてはっきりと香る油臭がとっても印象的。インク油というかベンジン的というか、とにかく強い油の匂いがツンと鼻を突きます。この匂いは好き嫌いが分かれるところでしょうが、私は大好きなので、まるで中毒患者のように興奮しながら嗅ぎまくりました。
巣郷温泉にはいくつかの入浴施設がありますが、どうやらここのお湯が一番コンディションが良いそうです。湯上がりは発汗が強く、かなり体が火照って眩暈がするほどでしたから、それだけ濃いお湯なのでしょう。源泉そのままのお湯を独り占めできるのですから、有難い限りです。


分析表の掲示なし (おそらくナトリウム-塩化物・硫酸塩泉)


岩手県和賀郡西和賀町巣郷159-14  地図
0197-82-2830

9:30~20:00
食事をすれば無料
石鹸あり(その他は無し)

私の好み:★★★



コメント (2)
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