― あさっては初日ですよ。
(玉椿) 「そうなんだよねえ。ぜんぜん気分が盛り上がらんよ」
― コロナウイルスの感染拡大をうけて昨年4月以来の緊急事態宣言もでるみたいですね。
(玉椿) 「状況は去年の4月より悪いはずなのに、あのときほどの緊張感はないよね」
― みんなこの状況に慣れちゃったんですかね。
(玉椿) 「それもあるし、政府がGotoをやったことで『経済は大事、コロナはそんなに心配いらない』ってメッセージになっちゃったからね」
― 前置きはそれくらいにして、初場所の展望をうかがいましょうか。本命は綱とりのかかる金精山関でしょうか?
(玉椿) 「むかしは寒さに弱いって評判だったけど、勝ち方を覚えて相撲に安定感がでてきたよね。今場所もかなり勝つんじゃないかねえ」
― 優勝すれば横綱ですね。
(玉椿) 「たださ、本人は『横綱になったら負け越したら引退しかないじゃないですか。それが嫌ですね』って言ってたからねえ。横綱を狙いにいかない可能性もあるねえ」
― まあ、べつに給料がでるわけもなし、横綱になるメリットが希薄ですからね。
(玉椿) 「そうなんだよ。うち、財政基盤が弱いから、賞金とか出せないしなあ。そのくせ『横綱なら横綱らしい相撲をとれ』みたいなプレッシャーはあるだろ。うっかり立合いで待ったなんかしたらマスコミからバッシングされかねねえんだよ」
― うわ、そんなのデメリットしかないじゃないですか。
(玉椿) 「そういう逆風を乗り越えて横綱を目指しては……もらえんかねえ。やっぱり」
― まあ無理強いはできませんよね。
― いっぽう、金精山関の綱とりに対する壁役として期待される毛呂乃関はどうでしょう? 場所前のインタビューでは「疲れてる」とか「ぼろぼろ」とかネガティブな発言も目立ちました。
(玉椿) 「単純に稽古のやりすぎだろうね」
― 地震は自分のせいだ、とのコメントもありました。
(玉椿) 「どんだけ激しく揺らしてるんだか」
― まあ不調は口だけ、いつもどおりってことですね。
(玉椿) 「そうだね」
― 玉椿関ご本人はどうですか? カド番ですが。
(玉椿) 「きのうひさびさに勝てたけど、勝率は低いね」
― まあ玉椿関は場所に入れば調子を上げてきますから。
(玉椿) 「本場所じゃないときの稽古場での勝率なんてひどいもんだからね」
― 場所に入るとなにが違うんですか?
(玉椿) 「健康的な生活を心がけるようになるね。酒をひかえたり、運動したり」
― それで最低限の健康状態が維持できてるんですね。まらずもうやってなかったら、そろそろ死んでるかもしれませんね。コロナで重症化しやすい肥満体型ですし。
(玉椿) 「そうなんだよ。うっかり感染したら死ぬかもしれんな」
― 気をつけてくださいね。
(玉椿) 「ありがとう、気をつけるよ」