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初場所の見どころ

2019-01-12 08:08:42 | まらずもう新聞編集部のまらずもう分析

 新年最初のまらずもうが、いよいよ明日始まる。

 優勝19回と、節目の20回を目前にした毛呂乃は場所前から元気そのもの。世界中で地震や噴火を引き起こしており、場所に向けての意気込みも十分。「怪我で一人休場させようか」という恐ろしい発言も飛び出しており、参加力士たちは戦々恐々。何しろ昨年の1月には、大黒柱事業部長を複雑骨折させている。そんな毛呂乃、現在4連覇中で、過去最高の7連覇に次ぐ連続優勝中と勢いに乗っている。毛呂乃にとって1月場所は正式復帰を決めた思い出の場所。優勝1回で一度引退した毛呂乃が、復帰後18度の優勝、2度にわたる52連勝を記録。そのすべてはこの1月場所から始まっている。今場所も優勝候補の1番手であることは間違いない。

 しかし、そんな毛呂乃に付け入る隙がないかというと、そうとも言い切れない。昨年1月の優勝者はというと、2敗を喫し、優勝該当者なしに終わった場所。大相撲と違い、暑さ寒さの影響が出やすい競技だけに、真夏・真冬は毛呂乃とて全勝するとは限らない。また、昨年1年、6場所でで毛呂乃が全勝したのは2場所のみ。優勝を重ねているとはいえ、黒星がつくことは珍しくないのだ。これをもって一概に衰えたというわけにはいかず、多少手を抜いても優勝できる、という舐めプをしているという側面もあるが、いずれにしてもその余裕に付け込めば、1敗、2敗でも優勝の見込みはある。となれば、対抗大関たちの奮起が期待される。

 本人の無気力さとは別に、記者団の期待が高いのが大関玉椿。暑さ寒さに特に弱く、冬場はまらそのものが消えてなくなる印象があるが、1月の成績は実は悪くない。直近2年は12勝、13勝と優勝に絡む活躍を見せており、カド番でも綱取りでもなく場所前の注目度が低いことも有利に作用するはず。平成27年以来、年に1度は優勝していた玉椿も昨年は久々に優勝なし。7場所優勝から遠ざかっており、このまま衰えたと考えるのが一番楽だが、そろそろ復活優勝を、という声も聞かれる。現在カド番ではないため、引退さえしなければ名大関・貴ノ花の大関在位50場所に来場所で並ぶ玉椿。玉椿にとってもこの1月場所は大関昇進の節目となった場所であり、4年前には全勝優勝もした場所。まったく期待されていないが、意外な強さを発揮するのではないか。今場所は特に期待したい。

 もう一人の大関、金精山は今場所が正念場。大相撲の大関・栃ノ心が圧倒的な強さで大関昇進後、5勝、8勝、8勝と低迷しているのと同じく、金精山も大関昇進後4勝、8勝(千秋楽にようやく勝ち越し)と昇進前の勢いに完全にブレーキがかかった状態。今場所も不成績となれば、ダメ大関の烙印を押されかねない。全裸で過ごしているだけあって冬場は苦手としており、関取昇進後の通算成績では負け越し、昨年も9勝どまりと分が悪い。先場所と違いカド番のプレッシャーからは解放されているので、まずは伸び伸び取って本来の実力を発揮してほしいところ。そもそも目先の勝ち負けにとらわれない、男らしい相撲がこの男最大の魅力であり、ファンが望むのもまずはそんな土俵態度だが、大関となれば結果が伴ってこそ。今場所こそ一皮剥けてほしい。ポイントは序盤の負けで気持ちを切らさないこと。金精山は大勝ちする時も、序盤で星を落とすことは多い。本人も見る側も、序盤躓いても諦めない、という姿勢が大切だろう。

 十両では久々に蒼狼が十両定着。昨年1年間、場所ごとに十両と幕下を往復するという目まぐるしい番付だったが、先場所に続いて新年も関取の座を維持。3月に忙しくなることを考えると、もう少し番付を上げておきたいところ。

 毛呂乃が圧倒的な強さを見せつつ、どこかで必ず隙ができる。その隙がいつくるのか、そしてその隙を大関たちが突くことができるのか。強く突くだけの腰があると信じ、熱戦に期待したい。

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