ニワトリは三歩、歩いただけで、歩き出す前になにが起きたのかを忘れるという。
それほどヒドクはないが、私は食べた物が咽喉元過ぎて胃袋に到達すると、何を食べたのか忘れることが多々ある。
え!一歩も歩いていないのだからニワトリ以下ではないかって?
そんなことはない・・・と思う。だって、少なくても美味いか不味いかだけは覚えている。それでも、この性癖が女性に非常に評判が悪いことだけは分っている。嫌というほど分っている。
わかっちゃいるが、どうもあまり改善する気はない。だって満足しているのだから、いいじゃないかと思っているからだ。
実際、美味しい食事を食べた直後は、幸福感と満足感で満ち溢れている。食事の前にした喧嘩のことなんざ、きれいさっぱり忘れている。・・・まァ、これはこれで問題らしいが、あまり目くじら立てないで欲しいな。改めて論じればいいだけじゃん。第一、食後の方が、和やかに話が進むと思うぞ。
まァ、どう贔屓目に見てもグルメとは程遠いのが、私の食事に対する態度であることは間違いない。それでも美味しいものは食べたい。
日頃、週の半分は顧客廻りをしているため、必然的に外食は多くなる。都内ならまだしも、遠方へ出かけた時は、食事の場所を探すのに苦労する。
地元の顧客の案内があれば、けっこう美味しい店で食事を頂ける。しかし、時々一人で不慣れな田舎町で難儀することがある。
とりわけ車社会であり、一家に平均3台車があるといわれる群馬県界隈では困ったことになる。なにせ駅前商店街がシャッター通りと化していてる。駅前近くで、食事の場所を探すのは困難を極める。
それでも稀に美味しい店にめぐり合えることもある。しかし、多くの場合、はずれというか、とんでもない経験をすることも珍しくない。
表題の漫画は、ガイドブックもなしに行き当たりばったりで飲食店に入って、B級グルメを追及する中年男が主人公だ。あまりに無礼な店主にアームロック(プロレス技です)をかけたり、喜びのあまり飛び上がったりと、食事時の日々の哀楽が描かれている。アームロックはともかくも、似たような経験があるサラリーマンは少なくないと思う。
ほとんどの場合、お昼の外食にかけるお金は数百円だ。たいして出費ではないが、それでもこのわずか時間は単なる食事のためだけのものではない。仕事から解放される寛ぎの時間であり、わずかな金額で味わえる至福の時間でもある。
だからこそ、サラリーマンやOLにとって、お昼時の食事の店選びには誰もが無関心ではいられない。けっこう共感できること、多いと思いますので、興味がありましたら是非どうぞ。