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ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

GWと雪崩

2025-05-07 09:18:56 | 日記

学生の頃は毎年ゴールデンウイークには山に登っていた。そのせいで、今は憂鬱になることが時たまある。

街中では、春であり、時には半袖で歩きたくなるほど快適な季節である。しかし山の上は違う。一言で云えば春と冬とを行き来する狭間の時期である。これが怖いが美しい。冬の蒼天は輝くほどに美しく、緑の芽吹いた山稜とのコントラストが目を奪う。山が最も美しく見える時期かもしれない。

だがまだ高層の空気は不安定であり、高気圧も冬型である場合もある。つまり晴天でも空気は冷たい。この高気圧の後にやってくる低気圧は、この時期不思議なくらい連弾型というか通称二つ玉と呼ばれる暴れん坊だ。

大気は気圧の高い(高気圧)ところから低い(低気圧)に流れる。冷たく湿気た大気が低気圧に沿い降下して地表にぶつかり急上昇する。この時に雨雲が発生する。GWの時期は、この雨雲が山を直撃することがままあり、そうなると遭難事故が多発する。

快適な晴天続きの登山だと思っていると、突如として大雪が降ることも珍しくない。一晩で1メートル近く降雪することもある。テントなど頻繁に除雪しないと潰れて窒息死してしまう。ホワイトアウトと呼ばれる視界がまったく効かない状態では、退避することも容易ではない。

それでも雪はいつか降りやむものだし、荒天の直後の美しい光景を見ることも出来る。この光景の美しさは生き延びた喜びを加味した至上の悦楽であったと思う。しかし、危険はこれで終わりではない。この後も怖いのがGWの山の特徴だ。

GWの時期はまだ残雪が残っている。この残雪は緑とコントラストを見せて風景としては美しい。しかし、その正体は堅く締まった雪の鉄板である。その上に柔らかい新雪が積もるのである。新雪はちょっとしたきっかけで崩れることがある。いわゆる新設雪崩である。雪崩のエネルギーは凄まじく、場合によっては下で堅く締まっていた雪の塊を崩壊させて雪崩に巻き込んでくることがある。

ちょっと想像して欲しい。氷の塊が数百メートルの斜面を勢いをつけて吹っ飛んでくる場面を。人間なんて直撃を受けたらバラバラに引き裂かれてしまう。太い大木でさえ弾け飛ぶ。私は一度だけ、このGW明けの氷雪雪崩に巻き込まれたことがある。

あれは高校を卒業した年で浪人中のことだ。高校のWV部の先輩に誘われて上越の一ノ倉からヨモギ峠を経て下山する比較的安全なコースだ。ちなみに一ノ倉岳の岸壁は世界で一番死者が多く発生した恐怖の岸壁だが、稜線上の登山ルートは安全だ。

やはり二つだま低気圧の急襲を受けたが、山小屋で安全に過ごし、稜線伝いにヨモギ峠まで行き、後はなだらかな沢筋の道を下るだけ。ただし季節外れの大雪のせいでラッセルを強いられたのはきつかった。

なるべく森林帯(降雪が少ない)を利用して、後は若さに任せてガンガンと下っていた。いや半ば滑りながら降りていた時だ。後方の先輩から「雪崩~!」と大声で警告を受けた。見上げると、緩やかな斜面が雪煙をあげて動いている。

やばいと思い、大急ぎで樹林帯に逃げ込もうとしたら、身体が宙に浮いた。雪崩の前面に生じる突風に体が吹き飛ばされた。幸い灌木が生えている場所に飛ばされたので、近くの樹林帯に逃げ込もうとしたが、足元が崩れて粉雪の舞い上がる雪崩に巻き込まれた。

必死で泳ぐように手足を振り回して難を逃れようとしたが、身体の自由が効かない。だが湯桧曽川の河原近くまで流されたようで、平らな箇所で止まった。いや埋まった。幸い胸まで埋まっていただけで呼吸は出来た。ただ動けない。

しばらくもがいていたが、自力では無理だと諦めかけていたら先輩たちが駆け下りてきて救助してくれた。ただ最初の突風で耳をやられたようで、声が聞こえない。痛みはなかったが、無事下山後温泉に入ったら激痛でのたうった。全身打撲であったようだ。下山中は夢中で気が付かなかったらしい。

後で聞いたら、先輩たちは半ば諦めていたようだが、目のいい方が河原で埋まっている私に気が付いて助けに来てくれたようだ。運が良かったとしか言いようがない。おかげでGWの登山にはいささか躊躇うようになってしまった。

今年のGWも遭難事故が発生しているようです。下界は春でも山はまだ冬が終わっていないことを知っていて欲しいと思います。

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引っ越し準備

2025-05-05 13:09:47 | 日記

いやはや南友、もとい、いやはや何とも時間がかかる。

なにがってブログ記事の引っ越しデータ作成である。現在申込はしたが未だ終了の連絡はない。どうもかなり混みあっているようだ。まぁ今が最盛期なのだろう。果報は寝て待て、ですね。

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ハンズフリーシューズ

2025-05-01 09:22:55 | 日記

やばいくらいに快適だ。

何がってハンズフリーシューズである。なにせ靴ベラを使わずに履けるかけでなく、脱ぐのも楽なのだ。私の本性はナマケグマなので、こんな怠惰な靴には本能的に惹かれてしまう。

少し前から足腰の衰えを感じていた。心臓の機能が4割弱に低下したので、必然的に歩く速度が遅くなり、歩行距離も短くなっていたから当然だと思う。だから歩く時間を増やそうと思っていたが、スーツに合わせた革靴は長時間の歩行には向かない。

だからスーツにも違和感のないスニーカーを少しづつ試している。やはり靴底が分厚くクッション性の高いスニーカーのほうが長時間歩いても疲労度が違う。30年前ならカラフルなスニーカーが主流であったが、現在はスーツ姿で履いても不自然に見えないスニーカーがけっこうある。

私は歩くこと自体は嫌いではない。むしろ好きな方だと思うが、如何せん心臓の機能低下は著しく疲労度を高めた。だからこそ、なるべく足腰への負担が少ないスニーカーがありがたい。

ところで最近気になっていたのが、靴ベラいらずで、立ったまま履けるというハンズフリーシューズという奴だ。是非とも試してみたいと思っていたが、公私ともに多忙で靴屋さんに寄る時間が取れずにいた。

幸い繁忙期が過ぎたので、さっそく買ってみたところ、実に使い勝ってがよろしい。要はかかとの部分にプレートがはいっているだけなのだが、脱着が容易なのでストレスがない。もちろん履き心地はスニーカー並みである。

最近、通勤の際、サラリーマンたちの足元を良く観ているが、案外とスニーカー派が増えている。私が新卒の頃には考えられなかった現象である。でも自分の快適さ、健康の維持が第一である。歩き回る楽しみが増えたので、少しづつ歩行距離を増やして健康増進に努めたいと考えています。

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ブログについて

2025-04-22 09:36:24 | 日記

本を読むのは大好きだが、文章を書くのは決して得意ではなかった。

特に簡潔に分かり易く書くのは苦手であった。だからインターネットが始まってから、ネット上のコミュニティに参加して、そこの掲示板に書くことで文章書きが上手くなれたら良いなと考えていた。

それがAOLの会員限定のコミュニティであった。私はそこで掲示板に多数書き込み、徐々に文章を書く楽しさを覚えていった。しかし、AOLがコニュニティーの掲示板を廃止し、替わりにブログを導入した。それが2005年の秋であった。私のブログ書きは、ここから始まっている。

数年間、AOLでブログを書き続けていたが遂にAOL自体が事業撤退となり、後継としてTeacupを紹介されたので、そちらに引っ越した。そこで十年近く書き続けたがやはりブログサービスの撤退を受けて引越し先として推奨されたのがgooであった。それが3年前である。

私が推奨された引越し先に拘ったのは主にコメント欄をもそのまま移転させたかったからだ。もっとも半分は諦めている。実はgooに移転した際、かなりのコメントが上手く移転できなかった。また文字化けもかなりあり、その修正は今もやっている。

ちなみにgooは推奨移転先としてアメブロとはてなを選んでいる。コメント欄まで移転できるのは後者なので、取り敢えず、はてなへの移転を検討中。とはいえ、ほぼ一日かかると説明されていたので、時間に余裕がある時にやるつもりです。

実際、teacupからgooへの移転も数時間かかったように思います。写真や動画などが含まれる場合、更に延びると思うのですが、これは先行者の様子見してから移転時期を判断します。

ただ流行すたりの多いネットの世界です。旧ツイッターのような短文が流行るのも分かるのですが、私のような長文書きにはやはりブログが最適。長期的な視点からするとワードプレスも選択肢なんですが、なにやら面倒くさそうなのが難点。

転石苔むさずと云いますが、時代の流れに身を任せての流浪の日々も覚悟するべきかとも考えております。旧AOL時代からの方や、teacup時代、そしてこのgooで知り合った方もいらっしゃるので、このようなご縁は大事にしたいと考えております。いずれ正式に決まりましたらご報告いたします。

 

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お休み

2025-04-16 14:24:57 | 日記

どうも冷たい風に吹かれたせいで風邪を引いた模様。なので一日静養します。やわな身体になったもんですわ。

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