ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

三次予選分け決定

2024-07-01 12:26:10 | スポーツ

ワールドカップ大会アジア三次予選の組み合わせが決まった。

正直、このC組をトップで突破できないようでは、本大会での活躍は絶望的だ。アジアの国々との対戦は、日本にとって厄介なのは承知の上。なにせ日本は今やアジアトップクラスの実力国だと看做されている。だから対戦相手は引いて守っての引き分け狙いも平気でしてくる。

それでも無敗で予選を勝ち抜けたのは、日本人選手の基礎的な能力が向上したうえに、戦術的理解が格段に上がっているからだ。特に前線の選手の大半が欧州リーグで活躍しており、相手の守備陣を切り裂ける。選手たちの相互理解により、無人のスペースを作り、そこへボールを出しての得点機の創出は、日本サッカーの進歩を象徴する動きだと思う。

ただ日本人選手はアジアではスター選手であり、その情報は広く知られており、対策をされるケースが多く、それが苦戦の理由となる。その一方で、対戦相手のチームの情報は極めて少なく、そのせいで戸惑うことも多い。まだ見ぬ未知の強敵は、いつ現れるか分からない。これはこれで楽しいのだが、戦う選手は大変である。

今回のC組の対戦相手のうち、日本とは相性がいいオーストラリアの体格差は厳しいが、試合は僅差の勝負が出来ると思う。むしろサウジアラビアが問題で、アウェイで戦う場合は引き分けさえ厳しい。決して楽な相手ではないが、首位通過を狙うなら負けられない相手である。

問題はバーレーンとインドネシアで、どちらも虎視眈々と一勝を狙っている。特にバーレーンは難敵といってよく、油断すれば危ない。インドネシアは現在、サッカー熱が凄まじく母国の応援を糧に向かってくるのが明白なので、緊張感のある試合になる。ただし先制すれば一気にモチベーションが落ちるようなので、そのあたりを狙って欲しいな。

で最後はシナだ。よくぞ三次予選に来れたと思う程度のチームだが、問題はコリアに負けない暴力プレーだ。カンフーサッカーと揶揄されてはいるが、選手の怪我が怖い。若手主体で試合をして欲しい。

かつては緊張感のあったW杯最終予選ではあるが、選手たちの技量向上により、私は安心して座って視ていられるのが嬉しい。実際1990年代まで私はTVの前で立って応援していた。不安で座っての観戦なんて出来なかったのだ。

ただ課題はまだ残っている。森保監督の戦術の引き出しの少なさ。これはもう致し方ない部分ではあるが、対戦国のヴェテラン監督に弱点を突かれるのが分かっているから悔しい。ろくに本大会にも出場経験がなく、欧州などのプロリーグで戦ったこともない経験値不足の監督でも、経験を積ませ育成したい気持ちは分かる。でも、やっぱり最大の弱点だよね。

次が日本サッカー協会のボンクラぶりだ。頼むから強化試合は国外でやってくれ。アジア予選に慣れ過ぎると、欧州や南米、アフリカの高レベルなサッカーに早く慣れる必要がある。早めに手を打たないと、強い国との親善試合は組めない。過去、幾度となく失敗してきたことを反省して欲しい。

そして最後は未だに野球とサッカーの区別がつかないとしか言い様がないマスコミ様である。日本国内ではやはり野球が一番人気なので、どうしてもスポーツ担当記者は元野球部員となりやすい。先輩後輩の仲を利用して取材相手に食い込めるメリットは確かにあるだろうが、サッカー出身の記者はまだまだ少数派だ。

だから一般紙はもとよりスポーツ新聞でさえろくな記事を書かない。さりとて欧州の強豪クラブの戦術を引き合いにだして、自らのサッカー偏差値の高さをアピールするしかない若手評論家も困る。クラブチームと代表チームのサッカーは別物。

私は70年代の日本サッカーが情けないほどに弱かった時代から応援していたので、今の強さは嬉しく、かつ誇りでもあるのですが、それでも文句は絶えない。その文句が選手ではなく、協会やマスコミであることは、ある意味幸せなのかもしれませんけどね。

 

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プロレスってさ 船木誠勝

2024-06-26 09:26:56 | スポーツ

真面目な人って突然切れるから怖い。

そんな生きた実例が新日本プロレス育ちで、のちのパンクラスや藤原組で活躍した船木誠勝だと思う。私が主に観ていたのは、1980年代中盤の新日本プロレスの前座の試合だった。野上らと組んでの試合はスピーディーでありながらパワーも感じさせる活気のある試合だった。

彼はバランスが良かった。鍛え上げた筋肉が不自然ではなく、動きも滑らかで、跳躍力もある。そして何よりも顔立ちが良かった。顔立ちの良さは善玉レスラーとして必須の項目であり、未来のエース候補だと思っていた。

ただ身長が180前半なので、ヘビー級としてはいささか物足りなさを感じたが、同じくらいの身長の藤波辰爾が成功しているので、彼の後継者として新日本プロレスはかなり期待していました。ただ彼は良くも悪くも真面目であった。

当時はUWF勢がプロレスに格闘技色を強く打ち出しており、そのことに強く影響を受けていた。新日の道場では、本気での技の決めっこが藤原や木戸、前田らが主導しており、坂口や長州ら格闘技出身者は煙たがっていた。

柔道やアマレスを徹底的にやりこんだ坂口らにすると、道場での本気の関節技の決め合いなんて今更やる気にはなれなかったのだろう。実際、柔道では国体に出場し国際試合の選抜選手の経験もある武藤は、当時若手ではあったが道場での本気の技の決め合いで一度も負けていないと事も無げに吐き捨てる。

数千人の柔道選手の中で揉まれてきた武藤からすると、たいしたことには思えなかったのだろう。しかし、格闘技の経験が浅い船木は違った。強くなりたくてプロレス入りしたのだから、練習しなければ強くなれないと藤原らに積極的に師事していた。アマレス歴のある山田(後のライガー)や鈴木も同様であった。

だからだと思うが、当時の新日の上野毛道場は殺伐としていた。小学生の頃から何度か見学にいっていた私でも、あの頃の危ない雰囲気には気が付いていた。特にスパークリングというか、関節技の決めっこが怖かった。

藤原や木戸などのベテランは淡々とやっていたが、若手になると半ば喧嘩腰である。それでも最後は互いに座って礼を交わす。それなら安心できたが、ごくまれにそうならない場合があったと思う。礼を交わすふりをしているが、明らかに目つきがおかしい。

有名なのは山田恵一が藤原にガチ切れして殴り掛かった事件だが、船木もけっこう怪しかった。いや、私が実際に視たなかでは、目つきの危なさは前田と船木が一番ヤバく感じた。ただし道場で切れた話は聞いたことがない。

思えば彼らは根は真面目というか、一心不乱に強くなることを願っていた。ただ前田は関西では有名な不良であったから、ある意味場慣れしていた。しかし、故郷の青森の中学校卒業後いきなりプロレス入りした船木は、不良ではない分、極端であったと思う。

船木はその後、イギリス遠征中にUWF入りを週刊プロレス誌で公言し、のちに藤原組そしてパンクラスと格闘技路線へ向かう。たしかその時にあるお笑い芸人に切れた事件があったと記憶している。詳細は知らないが、真面目が故に許せないことがあったのだろうと想像している。

そう、真面目な奴って案外と怖い。私は十代の頃、あまりに真面目過ぎる奴には警戒するようにしていた。ホント、突然ブチ切れるのだから困る。もう喧嘩をする年ではないからこそ、改めて思う。もう危ない奴には近づきたくないな、と。

ちなみにYOUーTubuで番組を持っているプロレスラーで私が面白いと思っているのがライガー(山田恵一)と船木誠勝です。特に船木は穏やかで理論的な話しぶりながら、時折激情を押し隠すような発言があり、やはり危ない人だったのだと納得しています。でも一番常識を感じさせる人でもあるのですから興味深いと思います。

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怒れる大谷

2024-06-17 09:18:03 | スポーツ

あの野郎、出入り禁止とはふざけんな。過去映像の使用も禁止だと!高慢も過ぎるぞ。

俺たちマスコミ様が報道してやったからこそ人気者になれたという恩を仇で返すとはなんたることだ。

お前らスポーツ選手なんて報道してやらなかったら、ただの運動馬鹿だろう。我々マスコミ様が報道してやっているからこそ知名度は上がり、報酬も上がり、人気も上がるってもんだ。

なに?12億円の豪邸を勝手に公開して何が悪い。セレブの邸宅は強盗の的になるだと。それならそれで大ニュースとして報じてやるぜ。有名税だ諦めろ。

強盗に新婦が傷つけられたらどうするかだと。それこそ号外ものの大ニュースじゃねえか。喜んで報道してやるから、出入り禁止を解除しろ。過去映像も無償で使わせろ。

まったく運動馬鹿はマスコミ様の偉大さを分かってない。後になって泣いても知らねんぞ、フン!


本気でそう思っていそうで怖いな。まぁ本文は、ぶっちゃけ性格の悪いヌマンタの妄想なんですけどね。

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U23カタール大会優勝

2024-05-07 09:45:53 | スポーツ

サッカーの強い国の選手育成は、その国の都市ごとにあるクラブチームが主体となっているケースが多い。

西欧や南米では、「おらが街のクラブ」があり、そこで子供たちが集められてサッカー選手として育成される。

ところが日本ではいささか事情がことなる。日本では学校が放課後に部活を通じてサッカーをさせる。いわば教育の一環としてのスポーツの枠であり、健全な青少年育成の目的が重要視される。

この方法では、優秀な選手を育成するには無理がある。だから日本サッカーは長年世界では勝てずにいた。そこで川淵会長の下でプロサッカー・リーグが設けられ、各クラブチームがジュニアやシニアの育成を担当するようになった。

ただし学校のクラブ活動としてのサッカー部も盛況であり、夏のインターハイ、冬の全国大会は今でも人気がある。その大会には、各クラブのスカウトだけでなく、日本サッカー連盟のスカウトも視察に来ており、各世代ごとに優秀な選手を選抜してのアンダーのチームが作られアジア大会や世界大会で活躍している。

いわば日本のサッカーは広く薄く選手を育成し、その中から優秀な選手を見抜いて選抜して全日本のチームに招聘することで世界を目指す。これは世界的には珍しいシステムだと云える。ちなみに長年東アジアのサッカーをけん引してきた南コリアは、幼少時から運動能力が優れた子供を見出して国の管理下で育成する、いわばエリート主義である。

今回、カタール大会でU23で活躍した日本チームだが。実は1.5軍である。A代表でも主力で活躍する久保建英や欧州のチームで活躍している鈴木ら若手は、一部の例外(藤田とか)を除き召集していない。久保あたりだと所属するチームが手放さないからだが、本人は22歳であり参加資格はある。

元々大岩監督は大学生主体でこのチームを育成してきた。もっともキャプテンの藤田やGKの小久保は最近欧州のチームへ移籍しているが、チームの中心選手であるため外せない。2年前のU23大会でも20歳前後の若手を中心に挑み、敗退して悔し涙を流したメンバーが今のチームの中心である。

いわば数年がかりでチームを育成してきた。その成果がようやく今回のU23カタール大会で出たと云える。正直、決勝戦の相手ウズベキスタンは今大会でも最上級のチームであった。なにせ決勝まで14得点1失点である。二年前の大会でU23日本(21歳主体で挑んでいる)0-2で完敗しているほどだ。今回ようやくリベンジが成ったとも云える。

当初の大学生たちは大半がプロチーム入りし、海外へ移籍した選手もいる。近年でこれほど注目を集めたアンダー世代は久しぶりだ。是非ともパリ五輪では活躍して欲しいと思う。ただ出来るならばオーバーエイジの選手は入れず、元々のこのチームの選手たちで挑んで欲しい。たかが五輪であるのだから、若手の育成を重視し、若手に機会を与えて欲しい。だから追加するとしたら久保建英か鈴木唯人ぐらいで、噂される三苫や板倉らA代表の選手抜きで頑張って欲しいと、私個人は思います。

最後にこのカタール大会を見て思いましたが、つくづくAFC(アジアサッカー連盟)は日本が嫌いなんだな、と。主審の偏向ぶりは「中東の笛」として悪名高いのですが、今回はそれに加わりロスタイムの異様な長さ。決勝なんて107分ですぜ。本来は45分×2で90分のはず。何故か日本が勝っている試合に関しては、異様に異常にロスタイムが長い。

今更ですが、トルシェやジーコ、オシムといった外国人監督の時はこのようなロスタイムはここまで酷くない。彼らは黙っていませんから。しかし日本人監督では無理・・・これは岡田であろうと西野、森保であろうと変わらないでしょう。これがサッカーの世界の政治力です。

語学力の問題ではなく、交渉力、政治力の問題なのです。この問題になると日本のマスコミ様は黙り込む。まぁ野球部上りのスポーツ部担当には分からない世界なのでしょうけどね。

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U23カタール大会

2024-04-29 13:46:16 | スポーツ

サッカーの世界は意外と変化が激しい。

現在、カタールで行われているU23大会はオリンピック予選を兼ねているせいか、マスコミの注目度も高い。大岩監督率いるU23日本代表チームは、開催国カタールに辛勝して、五輪出場まであと一勝である。

4-2の勝利でなんで辛勝なんだと思われるでしょうが、相手は前半にGKが一発レッドで退場しての10人。それなのに2-2の同点で延長突入、疲労困憊のカタールを突き放しての勝利です。正直かなり情けない勝利と言わざるを得ない。

私が驚いたのは決勝トーナメントの顔ぶれです。Jリーグが始まる前でアジアの大会といえば東アジアは韓国の一強で、西アジアはサウジ、イラン、UAEが常連でした。そこに日本が加わり、更にオーストラリアやウズベキスタンが参戦して激戦となった。

しかし、ワールドカップ大会でのアジア勢の戦績は決して芳しいものではない。辛うじてイラン、韓国そして日本がある程度の戦績を残しているに過ぎない。ただ、FIFAはアジア市場を将来有望なエリアだと認識しており、アジアの枠は4ないし5が確保されていたに過ぎない。正直、欧州や南米に比べて過大評価だと思う。

その認識はアジア・サッカー連盟にもあり、アジア勢の強化を目的としてサウジやカタールにプロリーグを設けたり、Jリーグに東アジア枠を設けてタイやヴェトナムの有望な若手を受け入れてレベルアップを目指した。

その努力の成果がようやく出てきたのが、今回のU23カタール大会ではないだろうか。実際、予選敗退したもののタイの頑張りは凄かったし、予選を突破したインドネシアやヴェトナムは韓国やオーストラリアを破っての大殊勲である。

なんといっても準決勝にサウジも韓国もオーストラリアもいないのだ。いくらU23の大会とはいえ、ここまで面子が変わるとは予想外であった。おまぬけな日本のマスコミはもう五輪出場は決まったようなものだと報じている。

ちなみに日本の次の対戦国は、伝統的に日本が苦手としているイラクです。個々人の選手のテクニックは高く、長身のFWを置いてゴールを狙うだけでなく、ミドルレンジからのシュートも得意としている。ドーハの悲劇は決して偶然ではありません。国際試合の経験値の低い大岩監督にはいささか荷が重い相手です。

決して楽勝な試合にはならないでしょうけど、けっこう面白い試合になると思いますよ。

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