ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

蜘蛛ですが、なにか? 原作・馬場翁 作画・かかし朝浩

2020-09-30 11:47:00 | 
ライトノベルの世界は玉石混合。

今回紹介する作品は、当初は「石」かと思っていた。ところが案に相違して面白かった。

石かと思ったのは、そのタイトルからして異世界転生ものであり、時流に乗っただけの作品かと思ったからだ。実際、出だしはたいした作品とは思えなかった。だから一巻を読んだ後、放置していた。

ところが、たまたまブックオフで漫画の立ち読みをしていたら、表題の作品の漫画化されたものを見つけた。立ち読みではあるが、意外なほど面白かった。あっという間に原作の一巻目を超えて読み続けてしまった。

こりゃ、原作をもう一度読んでおく必要があると判じて、立ち読みを止めた。やっぱり私としては、まず第一に原作こそが評価の基準である。なのだけど、この作品、漫画のほうが面白くないか?

いや、主人公の蜘蛛の表情の描写が面白い。こればっかりは小説では無理だ。原作の小説のほうが、ずっと凝った構成なのだが、シンプル化された漫画絵の魅力が心地よい。

まだ十分に評価できるほど読んでいないのですけど、ちょっと興味が湧いたので、もう少し読み続けてみようと思います。

異生物に転生するラノベには、スライムの奴が有名なのですが、これもけっこう楽しい。他にもベヒーモスの幼体に転生した漫画もあり、どうやら最近の流行らしい。

ラノベもそうなのだけど、十代の頃には、なぜだが現状から乖離して世の中を生きてみたい妙な欲望が生じることがある。実際、私が十代前半の頃に読んでいたSF小説の多くが、異世界での冒険を楽しむものだった。

良識ある大人は「現実逃避」だと冷静に批判するのでしょうけど、私はかつてその現実逃避に心癒された子供であったので、この手の作品を楽しめるのです。その分、純文学から遠ざかったのも事実なのですけどね。

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カリカリベーコン

2020-09-29 12:54:00 | 健康・病気・薬・食事
懐かしい、食べてみて記憶をくすぐられた。

初めての海外旅行はハワイであった。そこのホテルの朝食バイキングで見つけたのが、カリカリに焼き上げたベーコンであった。コックさんがプレートの上で焼いたベーコンを皿に頂く。

席に戻って、さっそく食べた時の印象が懐かしいであったことに驚いた。ただ、どこで食べた味なのかが思い出せない。はっきり分るのは、日本のスーパーなどで売られているベーコンとは違うことであった。

ベーコンとは、本来は豚の肉を燻製したものであるが、日本のものは加工したうえに加熱処理がしてある。一方、アメリカのベーコンは非加熱状態で売られているので、脂身の量が違う。この違いがカリカリに焼いた時に現れる。

日本のベーコンだと、どうしてもこのようなカリカリにはならない。私はあれこれ工夫して、水から蒸し焼きにするような形で焼けば、カリカリに出来ることが分かったが、これはかなり面唐ネ調理となる。とても忙しい朝食時には出来ない。

アメリカのベーコンは一時期、コストコに売っていたと思うが、現在は入手できない。私の自宅近辺には売っていないのだ。多分、福生か横須賀あたりを探せばありそうな気がする。

ところで私は何時、このカリカリのベーコンを食べたのであろうか。少なくても母が作っていた覚えはない。だとすると、おそらく父だろう。アメリカにかぶれていた父は、わざわざ米軍払い下げ住宅を借りるほどであり、一緒に暮らしていた頃には、いろいろと珍しいものを買ってきた。

記憶はうろ覚えだが、立川米軍基地内で行われていた草レースの際に、あのカリカリ・ベーコンを食べたのではないかと思う。あの頃の米軍基地内では、休養のためヴェトナムからやってきた米兵たち相手のイベントがよく行われていた。

その一つに市販車を使った周回レースがあり、タイヤの供給で仕事をとった父が、私たちを連れて米軍基地内へ連れて行ってくれた時だと思う。私はそこでソフトクリームや、巨大なサンドイッチ、バケツ並のケースに入ったャeト、そしてコーラやファンタを飲み食いした。

私が覚えている数少ない父の家族サービスであった。

私は、母がカリカリベーコンを作らないのは、父への反発かと思っていたが、単にアメリカのベーコンが売っていなかっただけなのだろう。私はけっこう好きで、食べたくて母にリクエストしたけど、いつも誤魔化された。

ちなみにヨーロッパへ旅行した時も、ホテルの朝食でカリカリベーコンを食べたことがあるから、多分日本のベーコンのほうが特殊みたいだ。どんな規制があるのか知らないが、日本でもアメリカ製のベーコンを気軽に買えるようになって欲しいですね。

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国連に対する評価

2020-09-28 12:46:00 | 社会・政治・一般
米世論調査機関のピュー・リサーチ・センターは21日、
創設から75年を迎える国連の実績に関する、
先進14カ国で実施された世論調査の結果を発表しました。

この件をCNNが取り上げているのですが、
注目しているのは、自国アメリカと日本の結果。
「国連に好感を持つ」と答えたアメリカ人は62%にのぼった一方、
日本人は29%にとどまり、14カ国中最低。
「国連に好感を持たない」の割合はアメリカ人が31%、日本人が55%で、
逆にこちらは日本が14カ国中最高になっています。

CNNはこの結果を、
「国連は長年米国の政治家や専門から批判を受けて来たのにも関わらず、
 国連に対する評価が一番低い国は日本だった」
と驚きをもって伝えています。

上智大学の植木安弘教授はこの結果について、米国のトランプ大統領やャ塔yオ国務長官による国連や世界保健機関(WHO)に対する攻撃が、日本人の世論形成に影響したと思われると分析する。

植木教授によると、米国による攻撃の主な動機は、11月の大統領選挙を控えた米国内の政治的理由から、対応に失敗した責任を中国やWHOに転嫁することにあったが、多くの日本人はそれを言葉通りに受け止めた可能性がある。日本人は他国に比べると、トランプ大統領の発言をそれほど批判的に見ていないと植木教授は解説する。

もしも11月の大統領選挙でバイデン前副大統領が選出され、オバマ政権時代の多国間アプローチに戻った場合、日本人の国連に対する支持率も再び上昇すると予想した。

ただ、日本人の間には、国連に多額の貢献をしているにもかかわらず、常任理事国になれないことに対する苛立ちもあると植木教授は指摘する。
(yahooニュースより引用)


おかしなことを言う大学の先生だと思って調べたら、国連の広報官出身であった。日本人に良くいる国連幻想を抱いた、お勉強の良く出来るだけのおバカちゃんであるようだ。

何度か書いているが、国連とはUNITED NATIONS すなわち連合国である。第二次世界大戦に結成された対ドイツ、対日本(イタリアもだけどね)の軍事同盟が、戦争で勝ったことにより得た権利を守るための組織が、その実態である。

その証拠に、今でも敵国条項があり、日本とドイツはその対象国である。枢軸国として連合軍の敵であったドイツと日本が国際社会に受け入れられるためには、どうしても連合国の戦勝既得権の保護組織である国連との和解が必要であった。

そして加盟を許されたものの、多額の分担金をいつも要求され続けてきた国連のATMが日本である。日本が国連に好意的であるはずがなかろうと思う。トランプ大統領であろうと、常任理事国であろうと、そんなことは日本国民には関心はない。

そもそも国連は、冷戦の最中に常任理事国同士の対立があることで機能不全であることが、既に判明している。イスラエル問題や台湾問題で、国連はまったく役に立たないことが立証されている。

現在の国連の機能は、事務局長などを占めた人の出身国の人たちを雇用して、金をばらまくシステムと化して久しい。また世界遺産などを恣意的に選定して、世界中の国から金を引き出す仕組みを作ったり、とかく金儲けに熱心だ。

また国連がシナやコリアの意を受けての反日宣伝の場と化していることも周知の事実である。日本人が国連に好意的になるはずがない。いや、未だ国連に未来の世界政府幻想を抱いている脳内お花畑平和愛好市民様が少数ながらいるから、このニュースは問題であるのだろう。

問題の捉え方が違うというか、ずれ過ぎているようにしか思えませんけどね。私からすれば、国連に好意的な日本人が29%もいることのほうが驚きです。
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ステーキ マーク・シャッカー

2020-09-25 11:38:00 | 
ステーキが御馳走であることは、古今東西変わりないようだ。

私もステーキを食べる時は、ちょっと贅沢気分である。ただ、ここで悩ましい問題に直面する。このステーキ、本当に美味しいのかな?

ステーキは高い。値段だけなら寿司のほうが高い場合もあるが、概ねステーキは高い値段設定となる。はっきり言えば、高ければ高いだけステーキは美味しいはずだ。

特にA5クラスのステーキ肉は、蕩けるほどに美味い。松坂牛、コーベビーフ、但馬牛、前沢牛、宮崎牛など日本各地のステーキ肉を食べてきたが、正直に云えば常に美味しかったわけではない。

不味いとは、さすがに言わないが、ちょっと首を傾げたくなるステーキを食べた経験は少なくない。それは堅すぎたり、ジューシーさに欠けたりと些細な違いではあるのだが、最上のステーキと比較すると明らかに劣る。

実はステーキを美味しく焼くには、相応の技術が必要となる。欧米のレストランで一流どころには、ステーキを焼くことを専門にしているコックさんが配置されている。日本だって、そのような洋食屋さんは実在する。

また美味しいステーキを焼くには、ある程度の大きさと厚みが重要となる。グリルで焼くのが一般的だが、都内でも有数の名ステーキ店だとされる四谷のあるお店は、油に泳がせるような不思議な焼き方をしている。注文してからステーキが出るまで小一時間かかるのだが、席に運ばれたステーキはまるで油っぽくなく、ほのかに赤身が残りながらもしっかりと火が通っている。

一度しか食べた事はないのだが、ここのステーキはなかなか冷めない。時間をかけて焼いたからこその恩恵であるそうだ。そう、冷めたステーキは不味い。強火で一気に焼き上げたステーキは、焼きあがるのも早いが、冷めるのも早いそうだ。また訪れたいと思いつつ、なかなか行けないのが無念である。

先にA5クラスのステーキ肉は美味しいと書いたが、これも店の腕前次第だ。肉を仕入れた後、十分に熟成させて味を向上させているところもある。A3クラスの肉を、客にA5だと思わせるのが料理人の醍醐味だと語っていた。その笑顔には凄味があった。

そのような店で美味しいステーキを食べた経験から、私は家ではステーキを焼かない。一時期、安いステーキ肉を美味しく加工する技術にはまったこともあるが、やはり本物の料理人の焼く技量には敵わないと認めている。

表題の書は、旅行ライターである著者がステーキの味に疑問を持ち、かつて子供の頃に食べたステーキの味を求めて世界を旅した成果をまとめた物である。

草を食べていた食肉牛が、現在では蒸したコーンを大量に食べ、わずか5か月あまりで巨大に育ち、出荷されて市場に出回る。こんな牛が、かつて草を食べていた食肉牛と同じ味な訳がない。旅はここから始まっている。

全米のステーキの名産地を巡り納得できず、スコットランド、フランス、イタリア、日本、アルゼンチンと旅をした。帰国してからは自ら牛を買って育成して、その肉を食べる。

読んでいて呆れるほどの執念である。私はステーキは好きだが、他にも美味しいものはあると思うので、これほどまでに執念を燃やすことは出来ない。だが、資本主義社会における食肉牛の置かれた立場や、育成牧場の悩み、レストラン経営者の悩み、調理人の悩みなどが具体的に提示される様を読むと、簡単には否定できない。

ちなみにアメリカで大量に即席育成された牛肉は、もちろん日本にも大量に輸入されています。吉野家の牛丼の肉がたしかそうだし、焼肉食べ放題の店でも使われているはず。

決して他人事ではない問題でもあります。日本に来て松坂で畜産業者に「幸せな牛の肉は美味しいですよ」と言われて、それを疑問視していた著者が、自ら牛を育成する際に思い出して、やはり牛を喜ばせるために奮闘する様はなかなかに興味深いです。

ステーキがお好きならば、是非とも一読をお薦めします。
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リーグ・アン開幕戦

2020-09-24 13:32:00 | スポーツ
久々に凄い試合を観た。

ネットでの観戦ではあるが、一対一の迫力、高速なパスと見ごたえあるゲーム作りはさすがの一言。それが先週行われたフランスのトップリーグであるリーグ・アンでのパリ・サンジェルマンとマルセイユのオリンピックの一戦であった。

高レベルの試合ではあったが、残念ながら終盤に荒れてしまい退場者5名を出す醜態であったのが残念だ。その乱闘の主役は、サンジェルマンのエースであるネイマール(ブラジル)であった。

彼は確かに苛ついていた。その原因の一つが、彼をマークしていたマルセイユのSBの酒井宏樹だ。ネイマールの得意技である股抜きは防がれ、ドリブルは邪魔され、シュートの体勢にさえ持ち込めない。

公平にみればネイマールの優位であったと思うが、自由にプレーできないことに相当に苛立っていた。だからこその試合終盤での乱闘となったのであろう。ちなみに酒井はイエローカードを前半に一枚もらっている。しかし、終盤の乱闘には関係していない。

試合終了後、マルセイユの監督やサメ[ターから酒井は絶賛された。そしてパリのサメ[ターからは見事に嫌われていた。酒井が本物であることの証明であり、敵チームからの悪口は、彼の勲章でさえある。

日本代表では内田の後を継いだSBであり、この調子ならば次のワールド杯及び予選でも活躍してくれそうで嬉しい。

ちなみに長友が最近、マルセイユに加入している。もしかしたら左右のサイドバックが日本人選手になるかもしれないのが、今期のオリンピック・マルセイユである。また機会があったら試合を観たいものだ。


追記 ネイマール、どうも差別発言やらかした模様。酒井は日本人だい!チャイナじゃないぞ。(←これも差別かしらん)
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