日本に戦争の危機が迫るとしたら、一に台湾、二に半島だと思う。
特に台湾は共産シナが固執しており、軍事上の衝突が起きる可能性が高い。そして日本は無関係ではいられない。共産シナが台湾を欲するのは、国民党が国宝級の歴史的遺物を奪っていったからだと主張しているが、本音はかつての仇敵の殲滅であろう。シナ人の執念深さを軽視してはいけない。
だが、もう一つの本音は、西大西洋への自由な出入り口を保持して、アメリカに対して強烈なアピールをすることだ。中国とは世界の中心の国を意味する言葉であり、アメリカではなくシナこそが世界の中心でなければならないと確信している。
これはかつて太平洋を二分割することをアメリカに提案したことで顕在化した野心だが、もちろんアメリカが受け入れる訳がない。このアメリカの態度に期待を寄せるのは台湾の人たちだけではない。東南アジアの人々も結構期待している。
東南アジアの経済は、事実上華僑に握られているが、それでもアメリカの存在感は抜群である。ただアメリカはかつて南ベトナムを見捨てた過去がある。だから絶対的な信頼はない。それゆえにシナにある程度対抗できるかもしれない日本に微かに希望を寄せている。
実はシナにとっても日本は目の上のたん瘤である。アメリカの駐留基地があり、しかも世界最大のアメリカの外国所在の基地であるため日本及び沖縄列島は邪魔でしかない。逆に言えば、アメリカ軍さえ撤退してくれれば、簡単に買収が効く日本なんざ容易に入手できると考えている。まぁロシアが容認するかは別問題だが。
だから台湾有事を、日本には無関係だと日本人を世論誘導し、反米政権を樹立させるか、事なかれ主義の子羊政権を成立させれば台湾侵攻の成功率は高まると踏んでいる。困ったことに、日本の善人ではあるが事なかれ主義で口先だけで平和を唱えているだけの似非平和主義者はかなり多い。私は日本の有権者の過半が、この何もしないで平和を享受することを当然だと考える善良な似非平和主義者だと考えています。
おそらくこの善良な人たちは、共産シナが台湾に武力侵攻しても、口先で反対するだけ。決して日本が軍事支援をすることを認めない。自衛隊の派遣なんて論外で、在日米軍基地を拠点に米軍が台湾支援に赴くことさえも妨害するでしょう。
ほぼ間違いなく自分たちは平和を守っていると信じ込んでいるでしょう。だから考えてないでしょうね、台湾の次は日本がターゲットだと。そして共産シナが日本を軍事的に攻撃してきた時、台湾を助けなかった日本を助けようとする国はないことなんて想像もしてないでしょう。
大切なものを奪われそうになったら、奪われないように戦うのが国際常識。「平和憲法」だの「戦争の放棄」など騒いでも無駄。だが、戦うにせよ如何せん日本の軍事力は限定的。最新の武器を揃えてはいるが、武器弾薬や食料などの備蓄は一月持たない程度。アメリカ軍が助けにきてくれることが前提の弱々しい軍隊、それが日本の自衛隊と称する軍隊。
同じ西側諸国の一員であり民主主義国家でもある台湾を見捨てたとすれば、むしろ世界が日本を助けに来てくれるわけがない。その程度の道理も分からないのが、日本の善良なる事なかれ主義の平和市民です。
台湾危機とは、日本の危機でもあるのです。必ずしも論理的に動く訳ではない共産シナが、本当に台湾に武力侵攻をしかける可能性は決して低くないと思います。その時こそ、日本の平和を隠れ蓑にした偽善的な本性が世界に暴かれてしまうかもしれませんね。