曖昧批評

調べないで書く適当な感想など

比較論的FFオンライン

2019-05-24 18:35:45 | デジタル関係
僕がFF14を始めて2ヶ月ほど経過した。まだまだ初心者で、実際頭上に若葉マークが表示されているが、この辺でとりあえずの感想をFF11との比較も交えて纏めてみる。


まず一言で言えば、FF11は自由で、FF14は親切だ。

FF11は設計思想が古かった。ほとんどすべてがプレイヤーの努力と工夫に任されていた。例えば、パーティーを組む場合、リーダーが一人ずつ個別チャットで勧誘し、集合場所から現地まではチョコボ騎乗あるいは白魔導士のテレポ、徒歩など自力で移動した。当時から「狩場まで30分もかかるMMORPG(笑)」と笑われていた。

FF14にも手動のパーティー結成手順はあるが、コンテンツファインダーというシステムが便利すぎる。参加したいバトルを設定したら、後はシステムが自動的にメンバーを集めてくれる。戦場へは自動で一瞬で移動。しかもこのメンバー集めは、サーバーを越えて同じバトルに参加したい者を役割毎に拾ってくる。初見の人がいるとボーナスが出るので、ベテランも別の目的でガンガン参加してくるから大抵集まる。FF11のようにパーティーが組めないままその日が終わる、なんてことはない。

しかし、FF14はパーティーの構成を自由に決められない。ジョブはそれぞれタンク(敵の攻撃を受け止める盾役)、DPS(アタッカー)、ヒーラー(回復役)に分類され、パーティーでの人数比が1:2:1と決められている。
 
 
対してFF11は決まりがないので、リーダーの好みで、あるいは敵に合わせて、パーティーの構成はいろいろだった。タンク1、アタッカー4、回復1くらいが普通だったが、敵が特殊な場合はナイト(盾)1、黒魔道士(アタッカー)5みたいな超変則構成もあったし、そもそもロール(役割)がなく、プレイヤーが自分達で役目を考えていた。結果、タンクとして設計されていない忍者でタンクをやれることが発見され、忍者盾が普及。最終的には運営も忍者はタンクと認定してしまう始末だった。

 
戦術もそうだ。FF11のボス的な敵は、HPが多いとか防御力が高いとか特殊スキルが多いくらいで、FF14のように、途中で拾ったアイテムをここで使うとか、何秒以内にコレを倒さないと全滅とかのギミックはなかった。それでも敵は理不尽に強く、プレイヤー側は工夫していた。抜刀しないで絡まれて囮になるとか、戦闘中にパーティーを分割するとか、運営が絶対に想定してない戦法が次々に生み出された。

対して、FF14はIDにギミックが多い。最初はやりかたを予習していかないと話にならない(特にタンクは)。装置を操作してバリアを張るとか、これを壊すまで敵が無敵とか、運営が答えを用意している問題を、その通り解いていくのがすなわちクリア、みたいな。まだ僕が模範解答のないIDを体験してないだけなのかもしれんけど、その辺についてはFF11のほうが面白かった。何しろ、僕がやってた六年半の間に攻略法が見つからなかった(少なくとも僕が知る限りでは)バトルがあったのだ。
 
 
FF11でのプレイヤーの生活は、ほとんどがパーティーを組んでのレベル上げで、合間にメインストーリーを進めるミッションやクエスト、金策だった。対して、FF14はメインがストーリーのクエストである。FF14のクエストはもらえる経験値が多く、メインクエストを進めるだけでレベル50に到達するようにできている。クエストは基本的にソロでやる。節目のボス戦的な戦闘だけパーティーで挑む。そのときコンテンツファインダーを使う。

FF11はクエストの報酬に経験値がほとんどなかった。毎日違うメンバーとパーティーを組んで、大体同じ狩場に行って同じようなモンスターをひたすら狩っていた。移動時間も含めると、大体1日三時間弱拘束された。あれと比べると、一人で自分のペースでレベル上げができるFF14は本当に楽だ。
 
FF11の戦闘はオートアタックで殴りながらバフ・デバフをかけ、TPが溜まったらスキルを撃つというスタイルだった。自動攻撃なのに忙しく、高速で吹っ飛んでいくログを見ながら敵の攻撃の一瞬前にスタンとか、ファイア3を詠唱しながら指をサンダー3にかけておくとか、アクションゲームみたいなところがあった。

しかし、FF14の戦闘はもっと速い。Wikipediaにはテンポが速いとあるが、そんな言葉では足りない。これが話題のeスポーツってやつですか?と聞きたくなるくらい速い。戦闘開始前からTPが1000もあるのでスキル即撃ち。TPが戦闘中になくなることはなく、待ち時間はスキルのリキャストのみ。1〜2秒に1回スキルを撃つ感じで、考える時間がほとんどない。R1R2L1L2と○△□×と十字キーを2つ同時に押すのを秒単位で切り換える。まるで格闘ゲームみたいにコントローラがカチャカチャ鳴りっぱなし。「光のお父さん」のインディさんは60代らしいが、これをやれてるなら尊敬するわ。

例えると、次の一手を考える時間が多少はあるFF11が野球で、状況が動き続けて暇がないFF14はサッカーかな。いや、展開超速いから卓球かな。どっちがいいとは言えないが、FF11では僕でもそこそこやれてたのに、FF14ではたまにパーティーの足を引っ張っている。先日も真タイタンで一回死んだし。

 
FF11は途中から世界展開し、外人プレイヤーが大量に流入してきた。単語単位の翻訳機能とエモートで簡単なコミュニケーションは取れたが、複雑な内容を伝えるために、僕は外人とパーティーを組んだときはノートパソコンで翻訳ソフトを立ち上げていた。いきなり100ギルくれと言われるなど異文化との衝突もあったが、日本の昼間が外国ならゴールデンタイムだったりして、過疎時間帯がないのはよかった。

FF14も世界展開しているが、僕がいるワールド(サーバー)は日本のデータセンター内なので、今のところ英語力を発揮する場面はない。IDでは皆「よろしくお願いします」と「お疲れさまでした」しか言わないので、もし外人と組んでも特に問題なさそう。


FF11は普通にフィールドとダンジョンがあった。フィールドエリアのどこかにダンジョンの入口があり、普通にダンジョンに入れて自由に中を探索できた。出るのも自由。出なくてもいい。一方、FF14にはフィールドしかない。ダンジョンの入り口はあるが、そこから入る必要はなく、コンテンツファインダーから参加すれば、世界のどこにいても、そのダンジョンに一瞬でワープする。ダンジョンは自分たち占有のバトルエリアであり、他のパーティーやプレイヤーは入ってこない。この構造は、SAOインテグラルファクターと同じだ。いや、今どきのMMORPGは大抵そうだろう。

 
FF11と比べると、FF14は近代的だ。全員デフォルトでテレポが使えて、すぐにマイチョコボも貰える。移動が速くて楽。レベル上げも楽。少なくとも三時間拘束とかはない。自分のペースで楽しむことができる。FF11は大雑把で不親切だったが、思わぬハプニングやドラマが生まれたりした。とても面白かったが、時間がかかりすぎて今の僕の生活スタイルだとできそうもない。FF14は想定外のことは起こりにくいけど、今風に便利にできていて、あまり時間がとれない社会人に向いている。つまり、今の僕でもなんとかやっていけそう。


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