映画の話でコーヒーブレイク

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ビル・カニングハム&ニューヨーク

2014-04-15 | ドキュメンタリー
ファッションに疎いので、こんな方がいらっしゃるとは存じませんでした。
ビル・カニングハム。1929年生まれなので御年85歳。
「ニューヨーク・タイムズ」でファッションコラムと社交欄を担当する高名な写真家さんだそうです。
パリで買った$20のブルーの清掃員の服を着て、自転車でニューヨークを疾走する。
街角でお洒落さんを見つけると、首からかけたニコンのカメラでスナップを撮る。

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           ビル・カニングハム & ニューヨーク

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カーネーギーホールのスタジオに住むビル。
トイレ・シャワー共有の狭い部屋は写真のネガを保存するキャビネットで一杯。
ドレスアップした女性は好きだが、ご自身の生活もファッションも非常に質素だ。
そして自分の好きなものを撮りたいからと、謝礼は求めない。
もう50年にわたって街でスナップ写真を撮り、慌ただしく社に帰って編集作業に励む。
パーティーに出席しても、豪華な食事や飲み物には眼もくれず、ひたすら他の出席者で
素敵なファッションに身を包んでいる人を撮り続ける。
しかし、たとえ有名人や大女優であっても、高価な服であっても、ファッションがイケてないと
カメラは向けない。
            
ストイックなまでにご自分のスタイルを貫いている。
仕事には頑固だが、ユーモアのセンスに溢れ多くの人から愛されている。
      
「プラダを着た悪魔」でメリル・ストリープ演じる悪魔のような編集長のモデルといわれる
米ヴォーグ誌編集長アナ・ウィンターに「ビルのために服を着る」と言わしめる。

パリコレには40年代オートクチュールの時代から毎年足を運び、毎回学ぶものがあると語る。
過去のデザインと被るものあると何年の誰の作品と被ると二つを並べて記事にする、ファッションの
生き字引だ。

あなたにとって「ファッション」とは?と尋ねられ、
「身体に装いをこらす芸術だ」とも
「毎日を生き抜くための「鎧」だ。手放せば文明を捨てたも同然だ」と答える。

家族のことや恋愛、信仰について尋ねられると、時に考え込みながら丁寧に答えるビル。
彼の誠実で清廉な人柄がうかがえます。

映画半ばまで、何がそんなに彼を惹きつけるのだろう?と不思議な思いで見ていましたが
人生のすべてを好きな仕事に捧げた80数年の人生。
ここまで貫けるって…孤高の人ですね。
今日も青い服を着て、自転車でお洒落さんを探しているんでしょうね?

笑顔の優しい方でした。




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 4月15日 「ビル・カニングハム&ニューヨーク」 DVD


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (セレンディピティ)
2016-07-21 12:57:24
こんにちは。
お元気でおすごしですか?

NYTのファッションページででおなじみのビル・カニンガムさん。
ファッションに対する愛情と、フォトジャーナリストとしての姿勢
ストイックな私生活に圧倒されました。
笑顔が優しくてチャーミングですが、内に並々ならない強さを秘めた方ですね。
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