これは私が2009年に出した専門書です。
MISを追究したインプラント、と言うのは、最小限の手術侵襲で最大限の効果を上げる、と言うことを目指している、と言うことです。
つまり、インプラント手術は痛いし腫れるし、とても怖い、と言う患者さんが気の毒で、それを解決する治し方を研究して来て、成果を上げられたのでそれを本にした、と言う専門書なんです。
私がブログで上げる症例は、インプラントの本数が多くて、これを見られる方は、凄いな~、勇気がある人だな~、自分は怖がりだからとてもこんな凄い治療受けられないよ・・・と感じられるかも知れません。
例えば、この患者さんとか、全顎的に手術受けられてます。
それも実はこの方は2日間連続で手術受けているんです。
幸いなことにこの患者さんは、そこまでの怖がりの方ではありませんでしたが、普通に考えたら2日間連続の手術とかって考えないですよね。
でも、私はこの患者さんで2日間連続の手術させていただいて、もう8人目だったと思います。
他の患者さんの話ですが、入れ歯が嫌で、どうしてももうインプラントしかない、と言う凄く怖がりの患者さんが来られて、でもその方は鎮静とかで眠らされる、意識がなくなるのも怖い、と言うことで悩みに悩まれて、私の所に来られました。
それで私とかスタッフとかといっぱいお話をして、何とか踏ん切りを付けられる、とインプラントを受ける決断をされました。
それでも、手術当日は大変でした。
ガタガタ震えられていて、怖い怖いと泣いておられました。
なので、とにかく痛いことをしない、もし痛かったら絶対に無理はさせない、と言うお約束をして、手術に取り掛かりました。
表面麻酔をしっかりと効かせて、そのうえで痛くない電動の浸潤麻酔をゆっくりと入れ、大丈夫ですね、何ともないですね、と声掛けを皆でしました。
1人のスタッフは、患者さんのご希望で左手を握って繋いでいてもらったりしての頑張っていただきました。
そしたら、本当に痛くない、大丈夫だ、と途中からガタガタも止まり、息の荒かったのも落ち着いて来られました。
でも、左手は繋いでました。
それで、手術に入りましたが、その先は少しでも麻酔が浅い、感じる気配がする、と言う時には手を止めて麻酔をしっかりとし直しする、とお約束をして行いました。
インプラントホール形成の時にも、緊張感が又高まって来て、怖い怖い、と言われましたが、押されるような変な感じはするが痛くはない、と言うことで無事にすることができました。
即時荷重で直ぐに歯が取り付けられ、手術が終わった時、鏡を直ぐに手にされお口の中をご覧になって、凄い歯がある!と喜びの声を上げてくれました。
問題は、この後麻酔が切れだす時です。
患者さんは、大丈夫かな大丈夫かな、と心配され、直ぐに痛み止めの薬を服用いただき、麻酔の感覚が切れ始める時まで心配そうでした。
でも、幸いなことに、麻酔から覚めて来ている感じはしてても、ズキズキ痛み出す、と言うことは起きませんでした。
痛くない、なんか大丈夫です、と不思議そうなお顔で、その日は帰られました。
そして次の日。
患者さんは、にこやかなお顔で来られました。
本当に腫れなかった、痛くもないです、大丈夫です!と。
実際にあった患者さんのエピソードです。
こう言う手術をすることができるので、私は2日間連続の手術とかをやれるようになりました。
私が願っているのは、患者さんを助けることです。
インプラントで助かりたい、入れ歯になりたくない、と言う患者さんを助けるには、怖いという思いを組んで、解決して差し上げるしかない、と思います。
だから、私は2003年に恩師ラム先生の教えから、自分自身で創意工夫し、腫れない痛くしない、だから怖くない、と言う治し方を追究するようになったんです。
そうしたら、私の患者さんは、最初ここだけのインプラントを、と言っていたのが、ここもして欲しい、こちらもして欲しいとなって、インプラント本数が何本にもなる患者さんが増えたのです。
有り難いことに、本当に私のインプラントは痛くない、腫れない、怖くない、と言うことが証明されている、と思っています。
私の願い、思いは、患者さんに嫌な辛い怖い思いをさせないインプラント、です。
副次効果として、歯周再生手術とか下顎の骨に埋まっている親知らずの抜歯手術とかでも、腫れない痛くしないができるようになりました。
実例はこういう症例です。
親知らずの抜歯と、抜歯即時荷重インプラントを1回の手術で全部しています。
お顔腫れてないですよね。
こう言う手術を、私は患者さんに提供し続け、業界に広めたい、と願っています。
本当に腫れない痛くないから怖くない、そう言う手術を全ての患者さんへ提供したい。
それが私の願いです。