大森インプラントクリニック松元教貢歯科医院腫れ痛みなく早く、骨不足でも骨ができて直ぐに歯が入る幸せのブログ

松元教貢歯科医院は骨が不足で骨造りしても腫れ痛みのとても少なく早く治せる方法をしてる即時荷重インプラントパイオニアです。

私は怖がりなので、手術にはとても慎重になります。

2020年02月10日 | 日々のインプラント臨床の話
私は怖いと思われてる手術を良くお引き受けして、やらせていただいています。

例えば、このレントゲン写真のような親知らずの抜歯手術とかです。

このレントゲンで見ると、下顎の親知らずは太い神経に重なって写っていて、丁寧に抜歯したとしても、神経を傷付けたりして、痛み、痺れや麻痺などの後遺症を起こすかも知れません。

当然、普通の開業医は余り引き受けたくない、となるでしょう。

で、私が抜かせていただいて翌日が、次の写真です。


殆ど腫れないで済んでますし、お痛みもかなりなく、綺麗に治っています。

ありがたいことに、痺れや麻痺も出ませんでした。

こう言うことをブログとかで書くと、腕自慢をしてる、ひけらかしている、と取られることがままあります。


でも、私はとても怖がりで、自分の手術の腕を自分が一番信じてない、CT画像とかをとことん診て、頭の中でイメージして、こうやればかなりの確率で大丈夫なはずだ、と確信を持てるようにして施術に当たっています。

診療が終わるのが、うちは18時なのですが、スタッフがお疲れさまでした、と帰った後、一人CT室に籠り、一所懸命に見てるたら午前様になってしまう、なんてこともあるくらいです。


インプラント手術の時も、どうすれば最小限の手術で治せるか、をいつもいつも考えて悩んでいます。


良く手術の時間が短時間で、すぐに終わらせられるのを書いておられる方がいますが、本当にすごいな、絶対に真似できないな、と思います。


さる高名なインプラント外科医の先生から、治るのに確信を持てないなら手術するべきでない、と叱られたことがあります。

でも、私は手術すればするほど怖くなるし、心配が募り、これで絶対安心だ、と胸を張るようなことはありませんし、多分これからもない、と思います。


もしかしたら、私は外科医向きの性格ではないのかも知れません。

人の身体を治すためとは言え、傷付けるのは嫌だし、治りが悪くて悩むのも嫌です。

だから、慎重になる、事前準備をしっかりとする、しかないのです。


私が人並みよりも良い成績をあげられているとしたら、それは怖がりだから、と言えると思います。


多分、私も歳を取ったのだ、と思います。

還暦を迎える年齢になりましたし、本当に今回の症例のようなシビアな症例を引き受けられる気力、体力が後何年なんだろう、と思うことが増えて来ました。


難しい手術をお受けするには、技術、体力は元より精神力、気力が要る、と確信しています。

まだまだ頑張るぞ、と思う自分がいる反面、ではいつまでやれる?と自問してしまう弱気な私がいる、と言う状況なんです。


良く業界には、いつまでもお元気で、メスを振るわれる先生もおられますが、私自身は繊細で精密な手術ができるのには限界がある、と思っています。

眼が追い付かなくなり、指先が震えるなんてことになって来たら、手術はできないし、患者さんに失礼だ、と思ってしまいます。

老化には誰も勝てない、と言うことなんです。

弱気なことばかり書いて、不安を抱かせてしまうかも知れませんが、今はまだ不安を乗り越えて解決策を見つけ出し、何とか施術できる自信はあります。


その代わり、昔よりもしっかりと寝る、休みを取る、と言うようにしています。


あれほどショートスリーパーを自慢していた私ですが、今は7時間、8時間睡眠を心掛けています。


やはり睡眠ってとても大事ですね。


10年前は無理効かせられた身体が、今は疲れが残るようになったので、明日のために寝る、と変えるようになりました。

幸い10倍のライト付き拡大鏡と言う強い味方がいてくれますし、夜寝るように変えましたので、自分の納得いくレベルの手術を行えています。


自分の納得できない状況になってしまったら、その時は潔くメスは置きます。


あとは気力、ですね。


そこも何とか、豆腐メンタルなのですが、頑張ります。