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私が下顎の親知らずの抜歯にこだわる訳

2022年01月20日 | 日々のインプラント臨床の話
私が下顎の親知らずの抜歯に拘る訳を書きます。

私は、特老ホームの往診車に乗って往診する仕事を足掛け7年、開業前後していた経験があります。
そこでの経験で、下顎の親知らずが骨の中に残っていることで化膿して大変になった患者さんを2回経験しています。
骨の中に水平になっている為に、それまでの先生誰もが抜歯をしないでいて、結局入れ歯の下になり、プラークが長い時間貯留し、やがて腐敗し大事に到ったんです。

2回とも救急入院で一命は取り留めました。
その時聞いた話では、似たような状況で菌が血流から全身に周り、亡くなられた患者さんも経験されていたそうです。

私の経験では、直ぐに緊急入院が必要です言う決断を施設がされ、救命出来たと言うことです。

まさに下顎の水平埋伏歯は時限爆弾で、長生きするとどこかでとんでもない問題を起こし、命すら危険に晒すんです。

ですから、私はご縁を頂いた患者さんに対しては私が責任持って抜歯しよう、その為に腫らさない、痛くしない技術、方法を極めよう、と決めた次第です。

一般歯科しか経験して来ていない者ですが、水平埋伏智歯抜歯は理解して下さった患者さんでは全て抜歯させて頂いてきました。

今は、歯科用CTも手に入れて、術式もかなりの低侵襲を達成出来るようになりました。

時限爆弾解体、無毒化に関しては、かなりの薀蓄を持っております。

麻痺、痺れ等も多分2000本以上抜歯して来ていますが、片手も経験していません。

この何もない、と言うのが本当に大切だ、と確信しております。

どこかで問題が起きる。
なら前向きに問題解決する、と言う考え方になっていただけることも願って、患者さんに下顎の親知らずの抜歯をお願いしています。

問題から逃げる、考えない、見ない、思い込み症候群という怖い思考にならない為にも、なんです。

ですから、私はご縁あった患者さんの水平埋伏智歯は抜歯し続けます。因みに、師匠は70過ぎててもしてました。


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