即時荷重インプラントは、今でも相当に難しいと言われ、審美的な要求まで満たすとなると余程条件が整ってないと出来ない、と言われています。
その為に、ご相談に来られる患者さん方は皆、先生私を治せますか?と質問を不安そうな顔でなされます。
患者さん側からすれば、その方の一生の中でもしかしたら一生一代の大事件、治療を受けようとやっと決断をして、医院の扉を開けて来られるのです。
それだけ重大な決断をして、頑張ろうと思って訪ねてみたら、非常に残念ながらと説明を受け、まずできないでしょうとか、即時荷重は無理なので何回かに分けてにしませんかとか、審美的に最初からインプラント固定の歯を入れるのは我慢していただけませんかとか、期待にそぐわない説明を聞かされてしまうのです。
その時になって、患者さんは自分の迎えている事態が大変な事態なんだ、と突き落とされたよな気持ちになってしまわれるのです。
そこから、何とか助かりたい、自分の希望を叶えたい、と夢を諦めたくない方達が、うちに来て下さるのです。
ですから、最初に書いたように、ご相談に来られる患者さん方は皆、先生私を治せますか?と質問を不安そうな顔でされるのです。
勿論、安請け合いはできませんから、慎重に歯科用CTを拝見し骨の状態を診査診断し、口腔内の歯茎の状態を拝見して診査診断し、患者さんのご要望をお聞きして、大丈夫ですよ、とお引き受けしています。
患者さんは色々な先生の所を訪ね、自分の手術はギリギリであり成功するのかどうかも厳しい状態である、と良く知っています。
だから、私がお引き受けして、とても嬉しいと思うと同時に、本当に大丈夫なんだろうか、と思われます。
人は弱い生き物ですから、そう言う感情の動き、不安は誰しもが感じるものなのです。
その不安感を拭い取って差し上げる為には、絶対的に成功させる結果を勝ち取る手術計画を綿密に立てて、何十時間掛けてでもイメージトレーニング、頭の中でのオペのシュミレーション繰り返すのです。
このイメトレで凄く大事なことは、無事上手く行って患者さんが手術直後から嬉しいと喜んで下さっている映像までリアルに思い描く、と言うことです。
成功するかどうかギリギリのインプラント手術に賭ける思いは、夢を諦めたくない、何としても叶えたい、一縷の望みに賭ける、と言う患者さんの真剣な切ない思いに、真剣に真摯に立ち向かう、私からは決して諦めない、と言うことなのです。
昨日の出張オペも、ここしかないと言うピンポイントに植立しないといけないもので、成功させられて私自身も痺れました。
一般的には、骨を造成して歯茎を移植し、その上でインプラント植立になるであろう、そうなると、手術は何回にも及び,治癒期間も2年近く掛かってしまうだろう、と予想される内容でした。
それを1回きりの手術で、しかも極小侵襲で審美的に仕上げて差し上げないといけない、と言うものだったのです。
それを歯科用CT画像で計画を立てて、自分ならできると診断し、そのイメージトレーニングを自分の中に完全に染み込むまで行います。
そうして上手く行って、術直後に歯科用CTを見て、バッチリなのを見ることができたから痺れたのです。
手術を依頼して下さった先生も、CT画像を見て凄いピッタリだ、と感嘆の声を上げてくれました。
患者さんの思い、夢を叶える、そのことに賭けて生きるのが私の使命。
誰もができない、と言っても私一人は諦めない。
そう言う再生治療、インプラント医で有り続けたい、そう願っているのです。
成功するかどうかギリギリのインプラント手術に賭ける思い。
たった一人でも、私が踏ん張らないといけないと信じて。