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稲の受難、「土用干し」

2020年08月02日 | 農業

田んぼの水をすべて抜き、現在「土用干し」の真っ最中。

「水稲」の文字のごとく、水が欠かせない稲も「試練」の時?

この作業が、稲の成長には欠かせないステップ。

 

水を抜く意味は、根を深く張らせるため。

常に十分な水は、稲を「怠惰にさせる?」

干すと水を求めて、根が横でなく、縦に深く張り、しっかりと成長を。

 

1週間程度で再び注水し、穂を稔らせる準備をします。

乾燥した表面は、注水後も固さが残るため、刈り入れが楽に。

コンバインが、自重で沈まないという副次効果もあるのです。

 

ただ 水が十分でない、谷あいや山頂近くでは、「土用干し」は不可。

大量の水の再注水が出来ず、乾いた田はあちこちでひび割れたまま、漏水が発生。

水が十分にある田んぼのみが、この作業工程が可能なのです。

 

     

 

今年の米作りは、岡山県北では受難の年になりそう。

長雨で日照不足に陥り、稲の生育にばらつきが・・。

加えてコロナの影響で、業務用の米の消費がストップ。

 

レストランや食堂などの営業自粛と客の減少が追い打ちをかけます。

自宅でのコメの消費が少々伸びても、全体では微々たるもの。

米価の大暴落の可能性もあり、米つくり農家は二重の「災難」が発生?

 

     

 

「土用干し」をするとき、思い出す友人の言葉。

「悩みを持つ人の方が長命で、すべてに満たされた人は意外に・・」

この友人は四国の愛媛で、施設と医院を運営する医師。

彼は、昔のオケ仲間。バイオリンのうまい情に厚い男です。

 

「経済的に恵まれ、温かい家族に囲まれた人が必ずしも長生きをするのではない。」

悩みがもたらすストレスが、生存本能を掻き立て、「生きる」ため努力させる?

データがあるわけではないが、この友人の「持論」には一理あるかもしれません。

 

敢えて厳しい「水不足」の環境作りは、「かわいい子に旅をさせる」と同義。

ただ、ひび割れた田んぼを見るたびに、稲が枯れるのではと心配する私。

再注水の日まで、じっと我慢する「ストレス耐性」は、私を強くしてくれるはず。

 

     

 

農業は、「人生の縮図」。成果が目に見える農作業。逆に自然の「逆襲」も。

畔草を刈れば、青々とした刈跡は綺麗。稔った稲穂を想像しながらの毎日の水管理。

育てた野菜が「猿軍団」に荒らされ、悔しさで栽培意欲が「萎えること」も。

長雨などの天候不順には及ばない人間の力。今からは台風の襲来も。

 

農業のサイクルは1年毎。

毎年リセットして、再スタートができる「自然の摂理」。

元気で農作業ができるのは、どんなに頑張ってもあと10年。

10回しかチャンスはありません。ベテランにはなれない初心者です。

 

画像   土用干し   水を抜いた田、表面がひび割れてきます

     草刈り機   10年前に購入、故障もせず活躍中

     リハーサル  10年前岡山開催のオーケストラの祭典 保科先生指揮

     庭の花    今朝発見、名前も知らない花


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3 コメント

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Unknown (Ich)
2020-08-07 21:47:40
お庭の花はギボシ(ギボウシ)と言います。
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暑中見舞い (まるちゃん)
2020-08-08 09:08:35
『土用干し』初めて耳にする言葉です。
説明を読んで、なるほど!と感じた次第なり。農業も奥が深いですねぇ! 暑い毎日が続きます、奥様ともども無理をされずに、ほどほどに。
返信する
コメントありがとうございます (元ベース弾き)
2020-08-10 11:14:46
Ichさん

花の名前をおしえていただきありがとうございます。
そういえば、聞いたことのある名前です。

まるちゃん

近所の農家の作業を真似ています。
本当に効果があるのかは、分かりませんが?
理論的には納得です。
まるちゃんのタフさは見習いたいものです。


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