6時も回れば、晴れれば、十分に明るい。だが、雨の予報が出ているから雲が厚く広がって、うす暗い。散歩し始めた時分にはそれでも、青の時間が始まっていることを雲の薄いところで掴むことができた。ところが歩くにつれ雲が厚くなっていき、なかなか明けた雰囲気がただよらない。いよいよ神社下の公園にたどり着いて、驚いた。テニスコートから人の気配、しかもポコーン、ポコーンとボールを打つ音。まさかこの暗がりで…。ナイター設備のあるようなところではなく、まったく自然光のみ。よくボールが追える。よっぽど好きなんだろう、と感心。
考えてみれば、真冬に遍路に出ようというのも同じ、か。この現代社会の中、一日20キロ、30キロ歩こうってのも、それだけでもの好きの範疇に入れられてしまう。しかも、秋とか春の季節のいい時ならまだしも、12月という冬にだ。こうなれば、もの好き以外の何でもない。テニスをしたいのと一緒で、歩きたいんだから仕方ない。つまり、ちょっとニュアンスが違うかもしれないが、「踊る阿呆に、見る阿呆。同じ阿呆なら、踊りゃな、損損」ってことなんだろう。彼らには、どんなにうす暗くとも、はっきりボールが見える。庵主には寒かろうが歩いてしまえばそんなこと忘れ楽しいだけ。世の中いろいろだ。
今日の一枚:神社から東の空。6時20分頃。
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