壊せない僕らのストーリー。
ぶっちゃけ、これまでが良かったので別に「俺たちはこれからだ」的な締めでも十分良いと
むしろ無難にまとめた方がいいんだろうな、とか思っちゃってたんですよね。
そしたら、これめっちゃ綺麗な締めくくりじゃねえか!って、
個人的にビックリしちゃったんですけど。
これただ単なる「俺たちはこれからだ」ENDじゃなくてそれぞれが夢や目標を見つけて
確かな気持ちや想いを温めた上で締まってるといいますか、気持ち良くみんなを送り出してる感覚っていうか
それでいて第一話に繋がる演出とかも個人的には不意を突かれた感じですし
最後にOPをほぼフルで持ってくる演出もベタだけど分かってるなあ、って印象で。
別に主人公勝たなくても、勝って終わりじゃなくても
全然きれいにまとめられるじゃん!締めれるじゃん!って個人的に感心してしまったんですけど。
要するに、ちゃんと物語として、アニメとして完結した感覚
最終回を観た感覚が自分の中にあったんですよね。
諦めない限り、想いを止めない限り、夢や想像はずっと続いていく
そんないかにも王道の少年漫画的なテーマで締めくくられるのも実に「ちはやふる」らしいなって思えてね。
総評なんですが、最初は無難に纏めた物語なんじゃ・・・って疑念もあったんですけど
蓋を開けてみれば結構燃えられたなっていうか
思ったよりも全然良かったなと自分的にはそう感じることが出来たアニメで
最近スポ根的作品を全然観てなかったのもあって、懐かしい感覚と共に何気に夢中になってずっと観てられて。
最初は微妙に垢抜けしすぎてる?と感じた千早のキャラデザも終わる頃には、ラストシーンの頃には
普通に可愛いとか思えたのも大きかった、かもですね。キュートさが宿ってたよ。
何にせよ、意外ときっちりテーマを纏めてくれたのも含めて自分にとっては秀逸な最終回でしたね。
そのテーマとは?一言で表すのは色々難しいんですけど
競技を通した人との繋がり、人を知る事、仲間との友情、ですかね。
最初は半ばぼっちだった千早も
仲間との色々な出来事があって真に信頼出来る、約束も誓える仲間が出来て
自分の熱中出来るもの=かるたを見つけて選んでやり続けて幾つもの好きな人々、
尊敬出来る人々に出会えて、本気の真剣勝負も交わせて、そんな日々は確かに彼女の糧になってて。
決して自分が自分が、だけでも勝ち進めないのがかるた。それは相手を知る事だったり
或いは自分自身を知る事だったり・・・
何もかるたに限った話でもないのかもしれないですけど
そういう王道で普遍的な話をこの題材で説得力を通して描かれた、それによって新鮮な感触を貰えた
それだけでもう十二分に価値があるように思えた
そんなやった甲斐ありまくりの出色の競技アニメだったな、と掛け値なしに思います。
その中でストイックに打ち込む事の大切さだったりと
無視出来ない幾つものテーマ性も垣間見る事が出来て、奥深いアニメ作品でもあったかなあ、と。
「ちはやふるらしい」って言葉を使いましたけど、
何よりも負けて悔しくて、そこから必死に這い上がる、抗い続ける姿で締めたのが
最もこのアニメらしいかなあって改めて観ていて強く思いましたね。
格好の悪い事(諦めの悪い姿勢、敗者の頑張り)は何よりも格好の良い事なんだ!っていう。
王道を真っ直ぐに真っ直ぐに丁寧に描き上げた、素晴らしいアニメだったと思います。
そして、2期も個人的には待ってます!