超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

ギルティクラウン 第21話「羽化:emergence」 感想

2012-03-16 02:25:36 | アニメ





人間だから。




スタッフによる徹底した集いじめが続けられていたのはこのセリフの為だったんですね
って個人的には観てて言いたくなった。現実だと成長はしていても人間自体は変えられないですから
子供でも大人になっても、それこそおじさんおばさんになっても失敗を繰り返す訳で
そう考えると集の存在自体がある種人間の象徴、みたいな。
傷ついても、裏切られても、裏切っても、誰からも見放されても
何度も何度も立ち上がって、その度にまた失敗して、でも今でも諦めてはいなくて。
なんて風に考えるとテーマ性を伝える為には至極優れた構成だった、ともいえるのかな。
あくまで個人的な評価ですけどね。
同時に、いのりが集を好きになった理由も彼女がモンスターとして生まれたことを考えると
確かになあ、って思えるようなもので。素直に何度も壁にぶつかって苦しんできた集という存在
そのあまりの人間らしい無様な部分、同時にそれでも諦めない逞しさ
化け物としてはそこに惹かれた、愛した、だからこそ一緒に居たって事実があって・・・。
化け物の姿が先にあったからこそ、際立ってもがいていた彼の精神性に夢中になれたって思うと
何気に色々な疑問が上手く鞘に収まってるようにも思えて非常にイイです。

最初の内、ずっとへタレとしての集が描かれてたのは
きっと後々に成長させて云々って目論見があるんだろうと思ってきたし
事実感想でもそこを期待していた節はあったんですけど
実際の所はそういう何度も描く失敗やもがきで、人間らしさを演出するため
それでも諦めない人間の強さを描くため・・・って今となってはそう思えます。
だからといって失敗して良いって訳でもなく罪に対しての免罪符になる訳ではないけれど
実際の我々の生活も成長すりゃ失敗ナッシング!って風には行きませんから(笑)。
それを考えると、中二ファンタジーって評価に対して
本当は何気に現実性とリンクしたお話でもあったのかもしれません。
全てを引き受けて、他人の痛みも引き受けて勇敢に旅立ち敵と対峙した集
これまでの経緯を考えると
スタッフの意向を汲むと手放しで褒めてはいけないんでしょう
それでも、裏切られて裏切って傷つけて傷つけられて、その果てにあんな優しい顔をすることが出来た
それだけでも十二分に良い主人公になれたんだな・・・って個人的には感じましたね。
人は傷付いた分だけ他人に優しくなれるっていうのは嘘でもないのかもね。
何にせよ、残る障害は一人だけ。
順調にイベントを消化していってるので、釈的にも問題はなさそうですね。
自分はこの物語の全てを理解出来ている自信はないけれど
作り手が伝えたいテーマはちゃんと受け取れたような気がした、そんな今週のお話でした。





マナが汚れ役を引き受けてくれてるお陰で
いのりにも大分感情移入出来るようにはなったかな、と。
最後は、作中でも言われてた通りハッピーエンドになればいいですね。
修復出来ない関係も勿論あるだろうけど。

追記:公式で次回のサブタイ見たけど、正にこのアニメにピッタリのサブタイですね!ちょっと感動。