アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

ピクルス作り

2012-06-28 13:52:18 | 手作りのたべもの
  「摘果きゅうり」と書かれた細くて小さなキュウリを一袋298円だったかで売っていました。果物ではたいてい行われている摘果という作業を、キュウリでも行うことがあるようです。そんなに入っていないのに300円は高いな、と思いましたが、ピクルスを作りたかったので買いました。

   いつも、夏の真っ盛り、あちこちからもらったり直売所で安く売っていたりするもので作り、たいていは1年以上残っているのですが、昨年少ししか作らなかったので、すぐになくなっていたのです。

   さて、昨年からわたしは、ほぼ下記のレシピでピクルスの調味液を作っています。

   酢:1カップ 水;1カップ 蜂蜜:大さじ2~3 塩;小さじ2 赤唐辛子;2本
   ローリエ;3枚 黒粒コショウ;小さじ1 ディル;少々

   以上の調味料を小鍋で煮立て、冷ましておきます。キュウリは一晩塩水に漬けておき、翌朝水気を取って広口びんにつめ、調味料を瓶の口いっぱいまで注ぎます。調味液の量は、入れるものによるので、多めに作っておいて、余った野菜があるたびに、いろんなピクルスを作ったらいいと思います。

   キュウリが小さいせいか、作って翌々日くらいから味がしみておいしく食べられました。真ん中の写真がキュウリのピクルスです。右は、小さい玉ネギのピクルスです。前から作りたかったのですが、小さなタマネギというのが手に入らなくて作れませんでした。先日、隣村の道の駅・アグリステーションなぐらで見つけたのでさっそく買って作ってみました。

   これだけあって、100円! 間引きしたものでしょうか? 調味液は、キュウリの場合と同じ割合で作りましたが、タマネギは熱湯で5.6分ゆで、冷めてから瓶に入れました。

   一番左は、オリーブのピクルスです。塩漬けのピクルスを買ったので、残ったものを酢漬けしてみたものです。こちらに入れたのは、酢とハーブ類だけ。蜂蜜は入れていません。

   自家製の保存食や乾物が棚に並んでいるのをみると、しみじみうれしくなります。でも、棚がいっぱいになって、目の届かないところにしまってしまうと、アウト。えてして存在を忘れてしまうのです。ノートにつけておくとかなんとか手立てを講じないととは思うのですが、そのノートの存在も忘れてしまいそうで、実行していません。   
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ドクダミ化粧水

2012-06-27 21:17:29 | アンティマキ風自然的生活
  前から作りたかったドクダミの化粧水。やっと作れました。

   ドクダミは、家の周囲にいやになるほど自生しています。絶えるということはまず考えられないくらいの旺盛な繁殖力を、そこかしこで見せています。でも、毎年ドクダミ茶と化粧水を作りたいと思いつつ、いつも時期を逸していました。やっと今年、化粧水の仕込みができました。

   つくり方は簡単です。ドクダミの生の葉を4,5センチに刻み、広口びんにぎゅうぎゅう詰めする。そこにホワイトリカーを瓶の口まで注ぎいれます。注ぎ終わったら蓋をして密閉。

   わたしはドクダミを入れすぎたみたいなので、あした葉っぱを少し取り出すことにします。多過ぎて、ホワイトリカーより上に出てしまうと腐敗の原因になりますから。

   3ヵ月後出来上がり。小瓶に入れて、植物油を加えれば使えるのだそうです。植物油は、ドクダミ液200ccに対し小さじ1杯弱でいいのだそうです。

   ふだん私が使っている化粧水は、ユズの種やビワの種の焼酎漬け。しっとりと肌になじみ、トラブルは一切おきていないので、市販の化粧水は長いこと買ったことがありません。これらの化粧水にドクダミが加われば、もっと肌にいい効果を与えてくれそう。3ヵ月後が楽しみです。

   ところで、上の写真の瓶の隣に映っている花瓶の中には、ミントと玉アジサイが生けてあります。玉アジサイを拡大して写すとこんなです。紫のようなピンクのような淡い色の花弁が美しい。この花、実は雑草なのです。なかなかちゃんとしたアジサイが育たない私の家では、貴重な花です。


   

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グリーンママン、今月の朝市に出ました。

2012-06-27 11:59:38 | イベント記録
  26日(火)、豊田市寺部の守綱寺の大広間で開かれた、グリーンママンの朝市に出ました。アンティマキがこの朝市に出るようになって、ちょうど1年。たった2時間の市なのですが、たくさんの方が来て下さるにぎやかなイベントです。

  この日アンティマキは、玄米おかゆパンを新発売(コチラ→)。甘みはカレンズだけだし、膨らんでいないし、どれくらいのお客様の口にあうのだろうかと不安でしたが、試食なさった方のほとんどがお買い上げ下さり、完売。前から、「おいしいから販売してほしい」と、友人知人にいわれていましたが、ほんとうに受け入れてもらえるか、心配でした。でも、杞憂とわかりました。うれしい。

  この日、出店したお店は、アンティマキのほか7店舗。あとは主催者グループの人たちが、設楽ダム建設反対の運動資金や、福島に梅干を送る活動の資金を得るために、小物をいろいろ販売していました。


  最近稲武の友人たちと共同購入を始めた、瀬戸市の豆腐屋しろも初参加。先日届いて食べたところなのに、また買ってしまいました。ほかのお店もそれぞれ魅力的。全部写真をとりたかったのですが、暇がなくて、やっと3軒だけ撮りました。

  豊田市旭地区のm-easy。昨年とれた米やとれたてのタマネギとニンニク、近隣の農家が作った野菜などを販売しています。後ろにかけてあるおしゃれなもんぺは、m-easyのSさんのお母さんの作品。わたしも、ひとつ持っています。

  コバレレコーヒーのご夫婦。あちこちの市でよく出会います。西ネパール産の無農薬有機栽培のコーヒー豆を買いました。

  西村自然農園の西村文子さん。この日は、柿の葉寿司をご持参。青々した柿の葉が食欲をそそります。

  グリーンママンの朝市は今年で5年目を迎えるそう。来月の朝市は時間をのばして、場所も広い境内をつかって大きなイベントを行います。日時は7月16日(月)。祝日です。時間は朝10時から3時まで。アンティマキもいつもよりたくさんの種類のパンや焼き菓子を持って、参加する予定です。
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今月の、どんぐり工房の草木染め講習会

2012-06-27 00:07:13 | 草木染め
  24日の日曜日、久しぶりにどんぐり工房での草木染め講習を行いました。

  染め材料にしたのは、私の家のもと畑にわんさか生えているミントと、雑草のなかでもひときわ目立つクズです。ミントはそのまま煮出し、クズの茎葉はソーダ灰を入れたアルカリ水で煮て、緑葉染めにしました。

  ミントは黄色系の色を出します。アルミ媒染で美しい冴えた黄色になるのですが、3べんめくらいの煮出しのとき、私が間違えて水にソーダ灰を入れてしまいました。そしたら、液が赤っぽくなり、入れた布地はやや濃い目の黄色に。同じような緑色の葉なのに、クズだと緑を引き出すソーダ灰が、ミントでは、ちょっと赤っぽくするだけの作用しかもたらしません。化学変化って、不思議です。

  こちらは、ミントの鉄媒染。ビー玉でつけた模様がかわいく仕上がりました。

  この日の参加者は5名。いずれも草木染めははじめての方ばかりで、ただの雑草から思わぬ美しい色が出ることに、喜んでいただけました。

   手前がミント、奥のほうがクズで染めた布です。

   どんぐり工房での草木染め講習は、原則的に毎月第4日曜日に開催します。染め料金は2000円。濃く染め上がるように前処理を施した布を実費でお分けしますが、ご自分で布や衣服をお持ち下さってもけっこうです。その場合は、事前にご連絡下さい。

   7月の講習会は22日(日)です。8月はお休み。9月は23日の予定です。お申し込みはどんぐり工房まで。
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玄米おかゆパンを明日の朝市で新発売します。

2012-06-25 20:52:20 | イベント出店情報とそのほかのお知らせ
  あしたは、毎月一回豊田市寺部の守綱寺で開かれる、グリーンママンの朝市の日です。アンティマキもいつもどおり出店するのですが、あしたは、予告どおり(コチラ→)、玄米おかゆパンをはじめて販売します。

  パンといっても、イーストや天然酵母は使っていません。だから、ふっくらしたものではないのですが、マクロビオティックの料理本では定番の粉ものです。

  アンティマキのおかゆパンは、けっこう固めでしっかり噛めるのが特長です。材料は、稲武産低農薬栽培の玄米で作ったおかゆ、愛知産中力粉、全粒粉に稲武中当町の主婦グループが作る豆腐からできたおからをたっぷり入れています。甘みはカレンズで出し、塩麹で味付け。稲武産タカキビの粒と長野産のエゴマも入れて、複雑な味をかもし出しています。

  おやつにも昼食代わりにもなるこのパンのほか、あしたは、捏ねずに作るパンシリーズのうち、ハーブとオイルのパンと小豆パン、ブルーベリースコーンとくるみ黒糖スコーン、穀物クッキ-3種に、おからのガトーショコラを持っていきます。
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豆乳を使わないジャムサンドスコーン

2012-06-22 10:50:36 | アンティマキの焼き菓子とパン
   「大豆アレルギーの子供にも食べさせられるようなスコーンを作ってほしい」と、お客様からご要望をいただきました。それで、作ってみたのがこちらです。

   アンティマキのスコーンには、卵や牛乳は入っていませんが、代わりに豆乳を入れています。その豆乳がアレルギー体質の方には禁物なので、豆乳の代替品として、「ライスドリーム」を入れたものと、「玄米クリーム」を薄めた液を入れたものの2種類を作ってみました。どちらも主材料は玄米です。

   見た目はもちろんいつものスコーンと同じ。味は、どちらかというと、こちらのほうがさっぱりしています。食べやすいかもしれません。悪くない。

   左がアメリカ産の「ライスドリーム」という商品で、原料は玄米と植物油、塩です。ミルクの代わりの飲み物として売られています。すっきりしていて飲みやすい。ただし1ℓ600円。豆乳の約3倍もします。「玄米クリーム」はオーサワジャパンの商品で、マクロビオティックでは治療食として昔から食べられているものです。玄米おかゆをよくよく煮て、裏ごしした食品です。

   2つの違いは、あえていえば、玄米クリーム入りのほうがよりこくを感じるかも。でも、どちらもおいしいので、代替品というマイナスのイメージなしで、食べられると思います。ただ、玄米クリームのほうが豆乳とさほど違わない値段で作れるし、手にも入れやすいので、これから注文をいただいたときには、こちらで作るつもりです。

   
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砂糖なし、卵なし、バターなしのアップルパイ

2012-06-22 10:22:46 | アンティマキの焼き菓子とパン
   アンティマキのジャムサンドスコーンを大量に注文下さった方が、私の、ずっと更新していないHPをご覧になり、その中に載っている「ビンボーアップルパイ」の記事を見つけてくださいました。そして、「食べてみたいから注文できないだろうか」と問い合わせが来ました。

   前から、砂糖も卵もバターも入れないアップルパイを作って市販したいと思っていましたが、あまりいいレシピが作れず、そのままになっていました。自分が何年も前、今のように菓子製造業を始める前に、こういうパイを作っていたことをすっかり忘れていました。

   HPには、「今年はじめて作ってみたのだが、意外に好評なので気をよくしている。甘い物好きの人でも、結構口に合うようで、子供たちもおいしいと言う。私のこのパイを食べてから、「自分で作ったリンゴジャムが急に甘く感じるようになった」という知人もいる。バターの入った普通のパイよりも何倍も簡単にできるところもいいと思う。」と、ちゃんと書いてあります。

   りんごに砂糖を入れずに煮たものを入れたパイを作っていたのは覚えているのですが、皮にはバターを入れていました。でも、入れないバージョンも作っていたとは。


   で、HPに書いてある分量とほぼ同じ分量で、水気は少し減らして試作してみました。全粒粉もちょっと入れて。中に入れたリンゴは、旬のときに塩だけで煮て冷凍しておいた、飯田産低農薬栽培のふじです。

   卵も牛乳も豆乳も、粗糖もメイプルシロップも蜂蜜も使いたくなかったので、上に塗ったのは、玄米クリームと米油を混ぜたもの。油だけでも焦げ目がつくかな、と期待したのですが、おいしそうな色にはなってくれませんでした。

   でも、味は悪くありません。食感はクラッカーみたいですが、粉の味がしておいしい。塩煮りんごには自然の甘みがあって、素朴な皮とけっこう合います。ただ、皮にもう少し塩を効かせた方がよかった。それと、あっさりした味の米油ではなく、菜種油やごま油、オリーブオイルにしたほうが、油の味わいがあるから、このパイにはふさわしそう。

   ご注文下さった方には、実費だけいただいて、試作品を召し上がって頂くことにしました。どんな感想が届くか、楽しみです。   


   
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イワシの削り節

2012-06-21 11:47:23 | たべもの
   普通のスパーマーケットで、こんな商品をみつけました。

   「うるめいわし極薄削り ふわっふわ」という名前がついています。「国内で水揚げされたいわしを煮干にして、頭と腸わたを取り除き、熟練した技術で極薄に削り上げた製品」と、パッケージの裏に書いてあります。

   買ってみました。ほうれん草のお浸しとオニオンスライスにかけてみました。封をあけたときから気がついていたのですが、煮干の魚臭さがほとんどありません。いいにおいです。野菜の水気と一緒になっても大丈夫、においは変わりません。鰹節ほどのうまさはないけれど、おいしい。

   いわしだから花カツオより安いのもうれしい。それに、どっちみち、市販している花カツオのほとんどは本物の鰹節を削ったものではないので、それよりは、こちらのほうが正直な食品という気がします。また見つけたら買おうと思っています。

   ところでこの商品、「農林水産祭第60回全国水産加工 食べ物展」で受賞しているそうです。愛媛県松山市の佐々木食品(株)が販売しています。   
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チエ流マクロビオティック料理教室・春の部終わりました。

2012-06-19 21:01:41 | マクロビオティック
   報告が遅くなりましたが、先月の28日(月)と30日(水)に、第15回目のチエ流マクロビオティック料理教室を開きました。毎年ほぼ3回開いているこの教室は、今年で6年目を迎えました。講師は大阪から来て下さっている友人で野菜料理家の初田智恵子さんです。

   
   今回は、野菜餡と小豆餡、玄米ご飯餡の包子、甘い野菜のスープ、それに彩が美しい新タマネギとニンジンを使ったドレッシングを教えていただきました。上の写真は野菜餡にするために野菜をいためているところ。下の写真は包子の皮作りをはじめるところです。

    サラダには、サニーレタス、カラシ菜、スナックエンドウなど、今一番新鮮な野菜を使いました。残念ながら稲武で調達できたのは、サニーレタスだけ。稲武の春の野菜の旬は、もう少しあとなのです。他の野菜はちえさんが大阪から持ってきてくれました。

    真ん中のオレンジ色の割烹着をつけているのが、ちえさん。

    右は、常連の参加者・Tさん。料理上手で手馴れています。この日も、甘い野菜のスープに使う材料をとても細かく刻んでおられました。

    包子に小豆餡を包んでいる途中。小豆はゆでてデーツの微塵切りを混ぜて甘みを出しています。

    玄米ご飯餡には梅干を混ぜています。甘い野菜スープの色が美しい。たっぷりの野菜にスープ、包子3個。足らないかしらとおもいましたが、十分の量でした。

   昨年11月から半年振りのこの教室、今回ははじめて来てくださる方が半分以上いらっしゃって、28日は16名、30日は14名の方が、地元稲武のほか、名古屋、岡崎、豊田市街地、安城、西尾、岐阜県の恵那などから参加しました。

    二日めにはもうじき臨月の妊婦さんも。スープのための野菜を刻んでいるところです。

    このスープは、細かく刻んだほうが、よりおいしくなるようです。それと漉し方、煮方もかなりの違いをもたらします。教室では班分けして調理を進めているのですが、班によって、できあがりの色も味も違うのがおもしろい。お互い、飲み比べてみました。

    スープは、マクロビオティック独特の調理法・重ね煮にします。一番下から、タマネギ、キャベツ、カボチャ、ニンジンの順に重ね、鍋肌から静かに水を注いで、火にかけます。

    沸騰したら弱火で40分。ゆっくり煮て漉します。調味料はまったく入れません。一口目はなんとなく物足りないのですが、すぐに、スープの柔らかい味になれ、とてもおいしく感じます。治療食として勧めているお医者さんもいるようです。

    初対面の人同士でもすぐにうちとけて仕事がてきぱきと進んでいきます。15回目の教室も、なごやかなうちに終わりました。

     次回は、夏の教室。ちえさんはここ数年、夏にはイタリアに滞在し、イタリアの野菜料理と文化を学んでいます。帰国は8月中旬になるそうなので、教室は8月の終わりころの予定です。きっと今年も、イタリア風マクロビオティック料理を披露してもらえることでしょう。日程が決まり次第、告知をします。


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藍染め工房のワークショップに参加しました。

2012-06-19 17:39:11 | 草木染め
   先月末、松本クラフトフェアに行ったときに、岐阜県中津川市に藍の工房があると知りました。中津川といっても稲武の隣町、岐阜県恵那市旧岩村地区のすぐ近くの阿木。稲武からだと1時間もかけないでいけそうな場所です。

   それで、久しぶりに藍の種を蒔きたくなっていたこともあって、この、しずく地藍工房に問い合わせてみました。そのおり、月1回開いているワークショップへの参加を勧められたので、先日17日(日)に訪ねました。

   この日の仕事は、4月に蒔いた藍の苗の移植。私を含めた5人の参加者が、工房主の戸塚みきさんの指導で畑に移植します。藍は移植したほうが強く育つ植物なのだそうで、この作業は欠かせないとのこと。今年のワークショップでは、自然農による栽培法を教えてもらえることになっていて、聞きかじりでしか知らない私には願ってもないチャンスでした。

   まず、円形に草を根元から切り取ります。抜くのではなく切る。不耕起栽培では、植物の根っこを土中に残すことが大事なので、できるだけ抜かないようにするのがポイントなのです。そして、穴を掘ります。藍は、横に増える性質があるので、なるべく上に伸びるようにするために、ある程度成長してから周りに土をかけてやる必要があるのだそう。それで、そのときのために、穴の周りに土手を作っておきます。

  3本ほどの苗を穴の中におきます。土を少しかけてから足で踏んで固めます。そしてその上に米ぬかと油粕を混ぜたものをかけます。苗の上、穴の周辺に切り取った草を置いて完了です。草があると、湿り気があるので乾きにくく、日よけにもなるし肥料にもなります。

   戸塚さんは、工房のすぐ近くに1反ほどの田地を借り、藍を育てています。

   日本にはいま、20種類ほどの藍が各地に残っているそうですが、戸塚さんはそのうち6種類の藍を見本として育てています。藍はタデ科なので、イヌタデのような葉を持つ種類もあるけれど、まん丸に近い葉を持つ藍もあります。どれも緑色が深くて、うつくしい葉です。

   午後は、先月精錬した布に模様を施す仕事をしました。でも、みんなどんな模様にするか決めかねて、図案の考案だけで終わりました。各自自宅で絞りや板締めの加工をして、11月のワークショップで染めることになっています。針を持っているのが戸塚さん。新築の、たぶん国産材をふんだんに使った気持ちのいい家で、遠くの山々や藍の畑を見ながら、すがすがしい時間を過ごしました。

   右2枚は戸塚さんの作品。板締め加工してあります。左の手ぬぐいは有松の伝統的な模様だそうです。

   縫い絞りに使う道具。祖母が絞りの内職をしていて、彼女の仕事場所の傍らにこの道具が置いてあったのを思い出しました。

   種と一緒に苗も分けていただきました。藍の蒔き時は4月から5月。ひと月からふた月も遅れているので、ちゃんと育つかどうか心配ですが、種取りだけになってもいいので、蒔いてみることにします。

   戸塚さんの黒い良質の土と違って、茶色の栄養のなさそうな土なのですが、とりあえず植えてみました。

   ワークショップの今後の予定は、8月に刈り取り、9月にすくも作り、10月に藍建て、最終の11月には藍染めという予定です。インド藍での染めはたまにしますが、本藍ははじめて。どの工程にも興味があるので、都合がつく限り参加しようと思っています。

   こちらの工房では、私が参加した「種まきから藍染めワークショップ」のほか、工房と畑の公開日や藍遊びの日などを設けていて、藍と藍染に親しめる機会が作られています。くわしくは検索下さい。
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