アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

稲武の大きな石窯でパンを焼く会に参加しました。

2010-10-30 14:58:11 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ
何年ぶりかで、稲武地区夏焼町にある施設、ハウスポニーの大きな石窯でパンを焼きました。4つ並んだ小屋のうち、一番右側が石窯の小屋です。この石窯は、500gのパン8個を同時に焼くことのできる、とても大きなものです。

  イベントは、稲武交流館主催の「石窯でエコクッキング!ピザとパンを焼こう!」。小学生とそのお母さん、お父さんたちが集まりました。講師は稲武在住のMさん。4年ほど前まで、この石窯を使ってパンやお菓子を焼く「石窯の会」の中心的メンバーだった方です。私も、当時その会に所属していました。会は数年前解散し、私は3年ぶりくらいにここの石窯でのパン焼きに参加しました。

  右から3番目がMさん。作っているのは、シール容器を使ってほとんどこねずにできる大きなパン。べーぐる庵のKさんが考案した、簡単にできてしかもおいしいパンです。

  石窯の火の面倒を見てくれたのは、シルバー人材センターのHさん。石窯では火の扱いが重要な鍵です。以前私はよく不完全燃焼を起こしてしまい、窯中煙だらけにしたものです。Hさんは馴れた手つきで、ちょうどよい時間に火がおきるよう段取りしてくれました。

 2時間ほど焚いて窯の中を高温にしておきます。はじめは黒かった窯の内部の天井が、真っ白になるのがめやすです。その間、あまった熾火を出して簡易かまどに仕掛けた大きな鍋でスープを作ります。中身は盛りだくさんの稲武の旬の野菜。

  熾火を奥に寄せて、まずピザを焼きます。数分でおいしそうに焼きあがり、出来上がった順に熱いうちにいただきます。ピザは熱いうちが身上。強力粉と薄力粉を半々に混ぜた生地は、適度にかりっとしていて、とてもおいしかった!

  サツマイモと鶏の手羽元を焼いたあと、いよいよパン焼きを始めます。自分で作ったパンを自分の手で窯の中に。  

  ほぼ30分後後、焼きあがりました。温度の高いところと低いところがあるので、何度か場所を変えてやります。

  両手にずっしりと重いパンが焼きあがりました。中に包み込んだクルミやレーズンがはみ出て、真っ黒になったパンもありましたが、それも一興です。最後に余熱で豆乳スコーンを焼きました。窯さえ適度の熱さになっていたら、スコーンを入れたトレイを窯の入り口においておくだけなので、とても簡単。石窯で焼くと水分がきれいに飛ぶのか、ねちょっとした感じがまったくありません。

  荒熱の取れた野趣あふれるパンを試食して、今日の会は終わり。参加者の方々は子供の両手には余りそうな大きなパンを抱えて、満足して帰られました、
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋の山里学校・草木染め終わりました。

2010-10-28 15:07:34 | 草木染め
  10月16日(土)、どんぐり工房でとよた都市農山村交流ネットワーク主催の、山里学校が開かれました。10月の講習は草木染め。初夏の部(コチラ→)に続いて私が講師を担当しました。

  山里学校の草木染めの特徴は、草木の採取から行うこと。今回は、今が一番美しい色が出るセイタカアワダチソウの黄色い花と、ハンノキの黒い実と枝葉を使いました。

  これがハンノキです。私はハンノキの染めははじめて。実を言うと、当日採取場所に決めてあったところの木々をヤシャブシと思い込んでいたので、この日はヤシャブシ染めをするつもりでいたのです。

  ところが集まった生徒さんたちと採取に行ったところ、葉の形も実のつき方も、どうもヤシャブシとは違うようなのです。、もしかしたらハンノキかな、とおもいながらとりあえず採取して工房に帰り、図鑑を調べました。すると、やはりハンノキ。でも、ヤシャブシもハンノキもどちらも、かばのき科ハンノキ属だし、図鑑にもちゃんと染められると書いてあるので、刻んで煮だし始めました。

  こちらがヤシャブシ。参加者のお一人が、昼休みにハンノキの採取場所近くで見つけてきてくれました。ハンノキは実が数個ずついっしょについていますが、ヤシャブシは1個ずつぽつんぽつんとついています。

   セイタカアワダチソウからは黄色系が、ハンノキからは茶色っぽくて渋い、いかにも日本的な色が出ます。鉄媒染で、セイタカアワダチソウはオリーブ色、ハンノキは青みがかったようなグレイに。この日は、とくにこの鉄媒染した色に人気が集中しました。

  この日の参加者はスタッフを入れて10名。前回の講習会に続いてきてくださった方も2組おられました。千葉から奄美大島に旅する途中によってくださった方もいて、にぎやかにたのしく過ごせた一日でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゲランドの天日海塩を使いました

2010-10-23 23:33:13 | アンティマキの焼き菓子とパン
  稲武には小さなスーパーマーケットはありますが、ちょっとしたもの、たとえば無調整の豆乳とか香料の入っていないレモン果汁とかがほしいときには、車で30分のところにあるふたつのスーパーのどちらかに行く必要があります。

  先日そのスーパーマーケットのひとつ、足助地区内の店に行くと、「お客様のご要望でそろえました」と書かれたコーナーがあって、数点の品が陳列してありました。その中に、「ゲランドの塩」があったのです!

  京都にいるころ使ったことがあると記憶しているのですが、こちらに移住してからは使ったことがありません。ほしいとは思っていても、たまに都会に出たときには見たいものや買いたい物が多すぎて、ついつい、塩を探すという用事を忘れてしまうのです。ネットで取り寄せればよいのですが、なんとなく日々の雑事にまぎれて、それさえせずに終わっていたのです。

  それが、近くの田舎町のスーパーで手に入るのは、うれしい! さっそく買って、なめてみました。

  辛くない! いままでいろいろな塩を使ってみましたが、この塩はかなりいい部類です。ピリッとした辛味がなくて、まろやかで、水分が少ないので、さらっとしています。

  アンティマキの焼き菓子に、このところずっと使っている塩は、国内産の自然塩。なめ比べてみました。やはり、こちらのほうが辛味がきわだっています。うまさという点では断然ゲランドの塩に軍配が上がります。甘いといってもいいようなおいしさがあるのです。

  値段が今まで使っていた塩の3倍以上しているので、少し躊躇しましたが、このうまさには代えられません。昨日の納品分から、スコーンにはこの塩を使うことにしました。入れる塩の量はわずかなので味に大きな変化はないのですが、甘みと辛味がより調和したように感じられます。

  他のクッキーや焼き菓子も、徐々にこの塩に変えていくつもりです。乞うご期待!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チエ流マクロビオティック料理教室のお知らせ

2010-10-23 22:46:11 | イベント出店情報とそのほかのお知らせ
  秋のチエ流マクロビオティック料理教室を11月1日(月)と3日(水・祝日)に開きます。この夏、イタリアに滞在していた講師の初田智恵子さんの、帰国後初めての教室です。

  いつものオリジナル野菜料理に、イタリア風の工夫がこらされ、さらにおいしく楽しい料理を満喫できそうです。

  この機会に、味わい深いマクロビオティック料理の一端をのぞいてみませんか? 詳しくはこちらをごらんください。なお、松嶋富貴さんのらら体操は、1日の教室終了後、どんぐり工房の和室にて行います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

野生動物、跋扈!?

2010-10-19 10:50:14 | アンティマキの場所に生きる動植物
  イノシシの餌場&運動場と化した崖の、その上には元畑があります。今年の春からいろいろ植え始めたのですが、手入れが行き届かず、夏の終わりには半分くらいが草原になってしまいました。

  その草原の中に、栗の木が一本立っています。数年前10本ほどあった栗の木を切ったのですが、その中の一本の枝が伸び2mほどに生長したのです。昨年は数個、今年はかなりの数の実をつけました。

  下の林の実生の栗の実のように動物たちに食べられるのは残念(コチラ→)なので、こちらへはなるべく足を運ぶようにしました。でも、夜の間にやってくる動物がいるのか、いついっても、かなりの数のイガが散乱していました。

  先日、草の中をよく見ながら歩いていたら、クリの木のすぐ近くに野生動物のものらしいうんこを見つけました。犬の糞のような形で、直径は2、3cm。イガよりも大きい塊です。これだけの大きな糞をするのは小動物ではなさそう。(このうんこの写真を見たい方はコチラをクリックしてください。草むらの中に隠れていて分かりにくいかも知れませんが、右がイガ、左がうんこです)

  大型とすると、ニホンカモシカか日本シカ、それともイノシシかクマが考えられます。カモシカやシカはたぶん糞の形状が違うので、残るはイノシシかクマ。でも、イノシシなら通った跡がありそうなものですが、栗の木周辺には見当たりません。それに、イノシシは丁寧に鬼皮を除く習性があるので、イガとともに鬼皮も散乱しているはずです。

  となると、クマ? このところ、稲武はあちこちでクマの目撃情報が相次いでいます。おおかたは栗の木目指してやってくるらしく、栗の木の上には、熊棚といって栗の木の枝を折ってクマが作った巣のような、腰掛のようなものが残っていてそれと分かるようです。
実際にクマを見かけた人もいるそうです。

  元畑のさらに上には2軒ほど家はありますが、その奥は砂防ダム。ダムの裏の山は稲武で一番高い山、城が山に続いています。クマが出てもおかしくない場所です。ただし、うちの栗の木には熊棚はありません。だからクマではない、という証拠になるのかどうか、わかりません。

  大型動物の糞らしきものを見つけた翌日だったか、今度は自宅の縁側で、かなり小さなネズミの死骸を発見しました。

  ノネズミはこの辺りにけっこういます。数年前に家をリフォームする前までは、かなりの数のノネズミが家に入り込んでいて、駆除に苦労しました。今はすっかりいなくなりましたが、いなくなった理由が家のたてつけがしっかりしたため出入りしにくくなったためか、ネズミたちの天敵が出没するようになってめっきり数が減ったせいなのか、わかりません。

  というのも、一昨年のこと、家の近辺に住処を構えているらしいノラネコが、家のまん前にとぐろを巻いていた大きなヘビをつついていたのを見たからです。ノラネコは私の姿を見るといったん退き、近くの草むらでじっとこちらを見守っていましたが、私が数分その場を離れた隙に、ネコもヘビも姿を消しました。おそらくネコがヘビを捕まえてどこかに持っていたのだと思われます。

  そのネコはノラにしてはずいぶん肥えていてたくましい体つきをしています。ヘビやノネズミなど、豊富にある新鮮な肉を腹いっぱい食べているからではないかと、そのとき思ったものです。

  縁側で見つけたノネズミも、おそらくそのノラネコがつかまえたものと思うのですが、不思議なのは、死骸は首で噛み切られ、すぐそばに頭部が置かれていたことです。内臓だけを食べるのだったら腹が割かれているはずなのに、そうなってはいません。ただただちぎっただけ、といった感じなのです。いったい何のために、こんな行動をとったのか、見当がつきません。それとも、私の知らない全然別の動物のやったことなのでしょうか?

  このネズミの死骸の写真も、見たい方はコチラをクリックしてください。

  

  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日のハナノキ~その10~

2010-10-19 09:47:37 | アンティマキの場所に生きる動植物
  このところ急速に秋の深まった稲武。朝夕は寒くて毛糸のセーターが恋しいほどになりました。

  さて、しばらくぶりでハナノキを撮影しました。右側はイロハカエデ。早くも色づいています。

  全体はまだ緑色ですが、先端は黄色くなっています。背景は常緑のスギです。

  ススキの穂は枯れ始め、ノジギクは盛りを過ぎました。今夜あたり、薪ストーブを焚いてみようとおもいます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

甘いリンゴのスコーンは低農薬栽培の紅玉で作ったジャムを使っています

2010-10-17 12:33:20 | アンティマキの焼き菓子とパン
  今年も、長野県飯田市で低農薬のリンゴ栽培を手がけているYさんのリンゴとラフランスをたくさん注文しました。

  連絡したのは夏の終わりころ。Yさんは「今年は気温が高すぎてリンゴに虫が入り、病気も多くたいへんだった。だから虫がくったり少し傷んだりした加工用がいつもの年より増えそうだ」とおっしゃいました。それで、友人たちと共同で、紅玉、ラフランス、フジの3種類を何10キロかずつ注文しました。どれも10キロ1500円から2000円前後なので、ジャム作を作るにはうれしい品なのです。

  ところが10月のはじめ、Yさんから送られてきた加工用の紅玉は、注文したキロ数の半分以下。荷物の中にはこんな手紙が入っていました。

  「リンゴの収穫を始めましたが、予想外に病害、虫害が多く、注文量より収穫量が少ない状況になりました」に始まる、断りとお詫びの手紙です。

  7月ころまでは順調に育っていたそうなのですが、8月の高温で病害の班点が目立つようになり、カメムシの被害も多発した、とのこと。「紅玉はもともとリンゴが一番かかりやすい斑点性落葉病には強い品種ですが、今年は平年以上に気温が高かったので、褐斑点病や炭阻病にやられてしまったようです」

  病気に強いはずの紅玉が被害にあうなら、他の種類のリンゴはもっと収穫が減るのかもしれません。Yさんたちが手塩にかけた果物なのに、残念なことです。

  届いた紅玉はすべて、リンゴジャムにしました。貴重な低農薬のリンゴなので、皮はむかずにジャムにしました。昨年同様、沖縄産粗糖を30%加え、国産のレモン汁をちょっと加えて煮ました(コチラ→)。

  このジャムで最初に作ったのが「甘いリンゴのスコーン」。

  おいしそうに焼きあがりました。紅玉のすっぱみがジャムにはふさわしいようで、味にメリハリがついたような気がします。

  アンティマキの「甘いリンゴのスコーン」は、しばらくはこの紅玉リンゴジャムをはさんで作ります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中津川・ちこり村とふれあい牧場

2010-10-10 23:45:20 | 小さな旅
前から行きたいと思っていた岐阜県中津川市のちこり村に行ってきました。

 チコリとは西洋の高級野菜。一度だけ育てたことはあり、細めのレタスのような葉になりましたが、知らないうちに草に負けてなくなってしまいました。

 私はあの葉が育ったらそのまま食べられるものとばかり思っていましたが、チコリはある程度育ったら、根ごとわざわざ冷暗所においてウドや白いアスパラガスのようにして育てるものなのだそうです。だから高級野菜なのでしょう。

  そのチコリをヨーロッパ視察ではじめてみた、スプラウトの会社・サラダコスモの社長が、そのチコリの根が捨てられているのを知り、なんとかその根の利用ができないかと考えて、思いついたのがチコリ焼酎なのだそうです。
 
  サラダコスモは、以来、たくさんのチコリ栽培と販売を手がけるともに、捨てられるはずの根で焼酎作りをはじめました。そして村おこしも兼ねて開店したのがちこり村です。ちこり村の売店に並んだ焼酎はどれも瓶がおしゃれ。香りがフルーツっぽくて焼酎の臭みがありません。

  こちらで人気なのは、バーバーズダイニングという名のビュッフェスタイルのレストランです。私たちの第一の目的もこのレストランでした。農家の主婦たちが、近隣の農家で採れすぎた野菜を使って作った自慢の野菜料理が並んでいると聞いたのです。バーバーズは、婆婆たち、という意味らしい。

  期待通り、並んでいました。種類の豊富さはすごい! 今まで行ったビュッフェスタイルのレストランでは一番豊富ではないかとおもいます。しかも料理法がバラエティに飛んでいます。

  サツマイモをから揚げしてはちみつとマスターであえたもの、長芋のマリネ、トウガンのトマトスープ、ダイコンを貝柱のスープで煮込んだもの、などなど。ここではじめたであった取り合わせがけっこうありました。

  味もいい。正直いって味付けは期待していなかったのです。きっと甘辛いのだろうな、と思っていたのですが、薄味で、野菜の持ち味を生かすよう工夫されていました。

  働いている人たちは年配の女性がほとんど。赤いベレー帽に赤いエプロン。とても格好のいい制服に身を包んだ彼女たちは、きびきびと動き回っていました。ちこり焼酎の蔵案内をしてくれた男性もリタイアしてだいぶ経っていそうな方でした。胸には「研修生」の名札がついていました。聞けば、こちらは高齢者の就職先としても門戸を開いていて、元気なお年寄りがたくさん働いておられるのだとか。いろんな面で、勉強になった場所でした。

  ちこり村から車で30分ほど行ったところに、ふれあい牧場があります。ちこり村の次の目的地はここ。羊毛の手紡ぎの体験をするためです。   

  何十年も羊毛を紡ぎ、草木染めをし、フエルト加工したり編み物をしたりしてきた年配の女性たちが先生。見ていると簡単なのに、いざ自分ではじめると足と手がうまく連動できず、糸を切ってばかりいました。

 同行した3人の友人は飲み込みが早く、すいすい糸車をまわしているのに、私は先生の手を借りないと先に進めない状態が続きました。それでも30分ほどたってやっと調子が出てきました。でも、出てきたとたん与えられた分の羊毛がなくなってしまいました。もう少し上達するまでやりたかった。

 紡いだ糸は、太いところや細いところがばらばらでうまく撚れていないところもたくさんあります。でも、それなりに味わいがあって、おもしろい。染色しないでこのまま指編みか何かやってみようかなと思っています。糸の隣は原毛。梳いてあるのできれいです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

恵那自然農塾の畑

2010-10-10 10:13:20 | 林と畑と庭づくり
設楽町津具で自然農での栽培をしている友人のYさん(コチラ→)は、数年前から岐阜県恵那市の「恵那自然農塾」に通って勉強をしています。彼女の案内で、自然農塾の先生と塾生が手がけている畑を見学させてもらいました。

 塾の畑がある場所は、小高い丘の斜面になだらかに広がる段々畑。民家は点在していますが、周りは森に囲まれた静かな場所です。

 畑は細かく仕切られています。塾生はいつも50人ほど。ひと月に一回先生の指導があるほかは、各自思い思いに手入れに通うのだそうです。

 野菜だけでなく米も作っています。自然農の方法による田んぼを実際に見たのは初めてです。手前は先生が指導のために植えて手入れした田んぼ。普通は5本植えとかいって割とたくさんの苗をいっぺんに植えるのだそうですが、こちらはずいぶん少いように見えます。それでもイネはしっかり立ち上がり、茎も太いように思えました。穂も重そうに垂れています。根がよほど張っているのでしょう。以前、自然農で育てたイネと普通の農法で育てたイネとの根の太さの違いを、HPで見たことがあります。自然農栽培のほうが、3倍くらい太かった記憶があります。株の間には刈った草がびっしり敷かれています。
 
 あぜを隔てた左側からは、塾生たちの田んぼ。先生のイネとの違いに驚きます。自然農とはいえ、ほったらかしにするわけではないので、手の入れ方によって生長の違いは歴然としています。

 よく手入れされた人の畑です。サトイモはひときわよく生長していました。一見すると草をしっかり抜いてきれいにしてあるように見えますが、よくみると、敷くべきところにはしっかり草が敷かれ、使っていない場所の草は刈り残して土壌を肥やしているのが分かります。

 草に負けている畑もたくさんありますが、草と共存しながら元気に育っている作物は見るからにたくましく、頼もしく思えました。私が目指す畑はこんな感じ。今のところまだほとんど草に負け続けていますが、昨年よりはましになりました。来年は今年以上に共存に近づくように励もうと、改めて思いました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クリの奪い合い

2010-10-09 20:52:39 | アンティマキの場所に生きる動植物
  うちの北側の窓から、大きなクリの木が見えます。下の川を隔てたところにある木で、いつの間にか生えていたものです。一昨年くらいから少しずつ実がなるようになり、今年は夏の終わりごろから大きな緑色の実をたわわにつけていたので、収穫を楽しみにしていました。

 木のそばで撮りました。3m以上ありそうです。
 
 ところが、実がなりだしてからたびたび見に行っているのにもかかわらず、落ちているのはたいがいイガだけ。木の真下にも川の中にも、実はめったに落ちていません。

 なにものかが採りに、しょっちゅうやってくるらしいのです。草の中であろうが、川の中であろうが、いとわず拾いに来て食べているようです。イノシシやクマなら、鬼皮も上手にむいて食べるので付近に皮が散乱しているはずなのですが、残っているのはイガとシイナだけなので、リスやタヌキなどの小動物だろうと思われます。

 彼らの拾いそびれた実を、高い木になっている柿の実を取るための道具を使って、私は川の中から拾い上げます。この方法で、今年何とか私たちの口に入ったクリは約30個。落ちていたイガの数から言ったら、たぶん10分の1も手に入れていないと思います。がっかりです。


 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする