アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

塩で洗顔・体洗い

2009-11-20 17:29:00 | アンティマキ風自然的生活

 年齢に比して、顔の皮膚がつやつやしているのに、よく感心されます。色は黒いし、そばかすも多いのですが、すべすべなのです。

 今のようにすべすべになったのには、わけがあります。洗顔も体洗いにもめったに石鹸は使わず、たいてい塩で洗っているのです。

 1キロ300円程度の塩で、おそらく高級な石鹸の何倍もの効果があるのではなかろうか、と私はひそかに思っています。

 使っている塩は化学塩ではなく、いわゆる自然塩。ミネラルのたくさん入った塩を顔にさっと擦り付けて水に流すだけ。

 塩を容器に入れて水をほんの少し足し、やわらかいクリーム状にして使えばいいのですが、塩をすこし手にとって、肌にさっとつけて伸ばし、水洗いするだけでも十分です。


 お湯を使って食器などを洗い続けると、中性洗剤を使わなくても、皮膚はかさかさしてきます。そういうとき、ほんの少しの塩を手にとって洗うだけで、かさかさはなくなります。

 顔も同じで、いつも塩と水で洗っているため、しっとりした潤いが保たれているように思います。

 化粧水は、琵琶の種やゆずの種を焼酎漬けして漉した液をつかっています。それもたまにぱっぱと顔につけるだけです。
 
 目が痛いときも、塩水で目を洗うと、すっきりします。

 塩で洗いはじめて十年ほどになります。きっかけは、知人の自然食料理研究家の話を聞いたこと。

 その老婦人とは、彼女が70代のおりに交流があったのですが、10年ほど交際が中断しました。そして彼女が84才のとき、再会したのですが、髪も肌も10年前とまったく変わらなかったのです。

 食べ物には気をつけている方ではあったのですが、皮膚も髪もつややかで白髪も増えていないのです。おたずねしたら、塩で顔も体も髪も洗っている、といわれました。

 そしてくださったのが、「塩浴革命」という本でした。著者は「伯方の塩」の創業者。塩の効能がたくさんかかれていました。(伯方の塩


 なかでも面白かったのが、「因幡の白兎」の話です。

 神話では、ワニ(サメ)に咬まれた白ウサギは、大国主命のお兄さんたちに、「海水で洗って日に干せば治る」と教えられてそのとおりにしたら、皮膚が赤くむけてひりひりし、痛くて泣いていたのですが、彼らの後にやってきた大国主命に、「真水で洗ってがまの穂でよく拭け」いわれてそのとおりにしたら、元通りの肌になった、と書かれています。

 大国主命の指示が正しくて、お兄さんたちのアドバイスは間違っているというのが通説です。

 でも、「塩浴革命」の著者は、「どちらも実行したから治った」というのです。
 
 つまり、塩で患部を消毒して皮膚を引き締め、そのあと真水で洗って、やわらかいがまの穂で拭く、というその一連の治療がすべて功を奏した、というのです。


 ただし、こすりすぎると薄い皮が破れるので、そっと擦り付けるだけです。髪も、ときどき塩で洗っています。

 
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ヘナ染め~抜け毛が減った

2009-11-20 17:19:01 | アンティマキ風自然的生活
 本格的なヘナ染めを始めました。

 ヘナは、クレオパトラもマニキュアとして使ったといわれる植物で、エジプトやインドが原産地。古くから天然のヘアマニキュアと呼ばれていて、インドの伝承医学・アーユルヴェーダでも薬として使われているそうです。

 そのヘナの葉を乾燥させてパウダー状にしたのがヘナパウダー。水に溶いて髪に塗りつけて用います。

 いわば、髪の草木染めです。ウールや絹など動物性の繊維は染まりつきがいいので、人間の髪もよく染まるのだろうと思います。

 十年ほど前にヘナの存在を知り、たびたび購入しては説明書に書いてある通りにして使っていたのですが、髪は多少しなやかになるけれども、満遍なく塗りつけるのが難しくて、いつのまにかやめてしましました。

 でも、ここ数年来、大量の抜け毛に悩まされていて、髪のトラブルはひどくなるばかり。洗髪すると、排水溝に黒い塊がごそっとたまり、その塊をとってやらないと水が流れなくなるくらいでした。洗髪した翌朝ですら、手梳しをすれば必ず数本が手に残りました。
 
 髪はぱさつき、白髪も増えましたが、美容院での髪染めはしたくないので、常に帽子やバンダナをかぶって、傷んだ髪が見えないようにしてすごしていました。

 つい最近、たまたま知り合いになったIさんが、ヘナ染めのインストラクターを務めていると知り、忘れていたヘナ染めに再度賭けてみたくなり、講習をお願いしました。

 ヘナ染めの方法はとっても簡単。100%ヘナだけの粉を汲み置きの水で溶き、マヨネーズほどの固さと粘り気が出たら、ぬらした髪を少しずつ掬い取っては、たっぷり塗りつけ、すっかり塗り終わったらラップで頭をくるみ、一時間ほど放置するだけ。


 この間、とても驚くことが起こりました。塗布した後、だんだん頭が熱くなってきたのです。いくらストーブをたいた部屋の中だといっても、季節は晩秋。冷たい水で溶いたものを頭に載せれば普通冷えてきます。それが熱くなったのです。この熱さは夜寝るまで続きました。


 ほぼ一時間たったら洗髪します。ヘアドライアーでよくよく乾かします。

 終了。黒い髪に赤っぽい髪が混じった状態になります。これで終わりにしてもいいのですが、黒っぽくしたいときは、さらにもう一回、藍入りのヘナパウダーで同じことを繰り返します。

 髪を洗った後、さらに驚くことが起こりました。髪が一本も抜けないのです。髪を洗っても抜けないなんて、何十年来初めての事。白髪が染まらなくても、抜け毛さえ減ればありがたいと思ってはじめた染めですが、思いのほかの薬効に、急に目の前が明るくなった思いです。

 そして髪を乾かした後、鏡を見ると、何と髪につやが出て白髪が見えなくなっているではありませんか。おまけに髪にはりが出て、ぱさつきがなくなっていました。


 ヘナ染めはしばらく続けて何回か行い、ある程度質がよくなったら、一月に一回程度の塗布で間に合うとのこと。一般の髪染めと違って色があせることはなく、どんどん髪質をよくしていくのだそうで、回数を重ねるほど美しい髪になるとのことです。いわれるとおり、3年前からヘナ染めを続けている講師のIさんの髪は、きらきらと輝いていました。

 翌朝、恐る恐る髪を梳きました。いつもはブラシに何十本も抜けてきます。それが、この日はたった一本抜けただけでした! すばらしい効果です。

 
  
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ゴバイシで草木染め

2009-11-14 12:04:23 | 草木染め
 裏の林で見つけたゴバイシは、昔から、染色では大事な染め材料です。

 ゴバイシは、ヌルデの木にだけ寄生する「虫こぶ」。ヌルデの樹液で作ったこぶのような家?の中には、無数の小さな虫が生きています。

 以前、稲武にも探せばあると聞き、あちこちの山を捜し歩いたことがありますが、そもそもゴバイシが生息するというヌルデの木が見つからず、やっと道端の吹き溜まりのようなところで、真っ黒になったゴバイシを数個、見つけたことがあるだけです。

 そんなわけなので、昨年の秋、自分の家の敷地内に何本ものヌルデの木を見つけ、枝に、どこかで見たことのある果物のような、黄緑色のものがいくつもくっついているのを発見したときは、うれしくてしかたなかったことでした。


 採取したゴバイシは、すぐ染める場合は、普通の草木染めと同じようによく煮出します。漉してから、布を液につけます。

 色は薄茶色。この段階ではなんだか地味で、あまりぱっとした色ではありません。

 しばらく浸したら、鉄の媒染液に。このとき、奇跡のような事が起こります。

 色が突然、赤みを帯びたグレーに変わるのです。
 
 写真左は、友人の、もともとは白かったニットのワンピースを染めたものです。彼女のお母さんが赤い衣類と一緒に洗ったため、まだらに赤い染料が入り込み、到底きられなくなっていたものです。

 「色の白いは七難隠す」といいますが、「黒っぽい染料は七難隠す」といいたいほど。よみがえりました。

 写真右は麻混紡のスカーフ。適当に麻紐で縛っただけで作った柄ですが、濃淡がはっきりしているので、なかなかおしゃれなスカーフになりました。

 すぐに染めないときは、ほうっておくと虫が全部外へ出て行ってしまうので、虫殺しをします。

 虫殺しは、染料鍋に水を張り、沸騰してきたら一回り小さい鍋にゴバイシを入れてかさねて蒸し、ざるに広げて干します。こうしておけば、いつでも使えます。染料店ではこの形で、売っているようです。
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かりんのシロップ漬け

2009-11-12 16:57:11 | 手作りのたべもの
 こちらに来てはじめて、かりん酒を飲みました。風邪を引いて咽喉を痛めていたとき、知人がくれたのです。飲んだ翌朝、咽喉がすっきりして、風邪気も消えました。翌年から、よそのお宅でかりんを見つけると、所望しては焼酎漬けやシロップ漬けを作るようになりました。

 今年も、初めてお尋ねした家で、かりんがたわわに実っているのを見つけました。一度も利用したことがないというので、すぐにいただくことに。


 かりんはとても固いので、数日前に落ちたものでも十分使えます。ダンボールいっぱいもらってきました。
 
 以前作ったかりん酒に虫が浮いていたことがあったので、今回は今までより注意して作ろうと、とりあえずネットで調べてみました。
 
 やはり、虫が果肉に入り込んでいることが多いので、蒸すとか、煮るとかしたほうがいいと書かれている記事を見つけました。

 そこで、たわしでよく洗ってから、まるごと蒸気の上がった蒸し器で蒸しました。きっと長い時間がかかると思ったのですが、40分ほどで串が通るほどやわらかくなりました。

 

 汚いところを除き、種もわたもとって、きざみます。

 食べてみました。すっぱいけれど、生のものより渋みは少ないようです。

 二つの広口ビンを用意し、刻んだかりんをびんに半分ずつ入れ、ひとつには蜂蜜をたっぷり注ぎ、もうひとつのびんには、黒砂糖と酢を注ぎました。たぶんひとつきもしたら、飲めるでしょう。


 いつもは漬けたかりんは捨ててしまいますが、今度はきっと梅シロップ漬けの梅のように、食べられるのではないかと思います。楽しみ!
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青いトマトのジャム

2009-11-09 22:34:14 | 手作りのたべもの
 隣町・名倉の道の駅「アグリステーションなぐら」で、ジャム用の青いトマトを見つけました。奥三河近辺に栽培が限られているという「ルネサンストマト」の青いもの。摘果したものだそうです。1キロ200円という安さに飛びつき、二袋買いました。

 
 ルネサンストマトは、先がとがっていて表面がつややかなのが特徴的。未熟の青いものでも、つややかさは変わらず、まるで翡翠のようです。未熟な実なので、全体に小ぶりです。

 
 さっそくジャム作りにかかりました。袋にレシピが付いていましたが、いつものやり方で作りました。
 
 材料は、青いトマト2キロに沖縄産粗糖600g。私はたいていのジャムは、果肉に対して砂糖の量は30%におさえています。使う砂糖も、上白糖やグラニュー糖ではなく、未精白の沖縄産粗糖「ほんわか糖」を使います。それに、レモン汁少々。  
 
 トマトを細かく切り、分量の粗糖を加えて一晩おきます。翌日、なべを火にかけて強火で煮ます。あくを取りながら、約30分。結構水気があるので、時間がかかりました。
 
 袋に貼ってあったレシピには、トマトをゆでて皮をむく、とありましたが、むかずに煮たせいでなかなかやわらかくなりませんでした。でもそれも一興。ちょっとだけ歯ごたえのある、甘酸っぱいジャムができました。


 赤いトマトだとケチャップの甘いものになりそうで抵抗があったのですが、これなら大丈夫。でも、トマトといわなければ正体はわからないかもしれません。見た感じは、照りのある佃煮風。もっと早めに火を止めたら、鮮やかな緑色をすこしはのこっせたかもしれません。
 
 トマトの季節が終わらないうちにまた買ってきて、再度作ってみたいと思います。今度はいい色に仕上がるよう、心してみたいと思います。


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林の再生その1

2009-11-09 21:36:27 | 林と畑と庭づくり
 家の下に200か300坪ほどのもと林があります。3年前まで30本ほどの杉が植わっていたのですが、広葉樹のささやかな林にしたくて、皆伐採しました。
 
でも、手を入れる暇がなくてそのまま放置しておいたら、ヌルデ、タラ、竹などが勝手気ままに生えてきました。知人の話では、タラやヌルデは森が新しく生まれ変わるとき最初に育つ植物で、「パイオニア植物」と名づけられているとのことです。昔はなかったキイチゴもたくさん根付いています。ヌルデには染色材料のゴバイシがたくさん寄生し、重宝しました。(ゴバイシで草木染め)
 ところが、今年はほとんどのヌルデの木の、とくに先端の枝の葉が黒い網目状になりってしまいました。ゴバイシから生まれた無数の虫に食い荒らされたようです。
 
川岸に近いところに大きな木があるのもよくないので、タラもヌルデも竹もすべて伐採することにしました。


 伐採を終えた林がこれ! 明るくなりました。秋の日が小さな谷間に注いでいます。この冬には、伐採した木々の枝を整理し、早春には樫や栃、楓などを植林しようとおもいます。
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