アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

自然観察の森を歩きました。

2020-12-28 21:42:54 | 小さな旅

  冬の森を歩きました。

  豊田市にある自然観察の森。市街地からほんのちょっと外れたところにある大きな森です。昔は里山として、人々にはなくてはならない場所だったところが、20年ほど前、国の指定を受けて、自然観察の森として整備されました。

  適度に整備された山道の傍らのあちこちで見つけた冬イチゴ。葉も実もかわいい。

  ヤマコウバシ。名前の通り、香ばしいにおいがかすかにしました。この山歩きで、茶色の葉も美しいものだな、と思えた最初の木。

   この膨大な落ち葉の下で、冬の間にどんなことが起きるのでしょう。

   タカノツメという名の木の葉っぱ。鷹のかぎづめを思わせる形、ということらしい。くしゃくしゃっとまるめるとキャラメルの匂いがする、と木の専門家の友人が教えてくれました。何度も試みてやっと、ミルクキャラメルのような香りが、ほんの一瞬、鼻孔をくすぐりました! 木の葉のつやのよいこと!

   森はコースがいくつもあり、地図を見ながら進みました。こちらは前回の歩いた六所山を望める場所。

   これはコシダ。ウラジロの群落もたくさんありますが、一般の家庭の正月の餅飾りは、このコシダを使うのだそう。ウラジロだとばかり思っていましたが、ウラジロは神社の正月飾りに使うものだそうです。

   一見するとブルーベリーそっくり。仲間のナツハゼだそうです。

  そばにある松の木の葉が、かんざしのように別の木々の枝に引っかかっています。冬の今しか見られない光景だと思います。

   たしか、大ヤシャブシの木。こんなに太いのを見たのは初めて。

   動物がいっぱい住んでいそうな森。一緒に歩いてくれる人がいなかったら、ちょっと怖い。

   ツルアリドオシ。蔓性でないアリドオシは、一両のことだそうです。どちらもとてもかわいい。見つけると興奮します。

   右手がウラジロの群落。のびのび育っているせいか、一枚の葉がものすごく大きい。

   湿地帯でお昼ご飯を食べ、ゆっくり歩いてほぼ3時間。最後は自然観察の森の立派な施設の屋上でおやつタイム。この場所もとても気持ちよかった。

   ほぼ貸し切りの森歩き。街からほんのちょっと足を延ばすだけで、種々の植物を見ることのできる森があるなんて、ぜいたくなことです。もし、20年前国の選定がなかったら、この山はたぶん周辺の山と同じように住宅地になっていたと思う。救われてよかった! 今度はぜひ春に訪れたい。

 

 

 

 

 

 

 

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あした、守綱寺でまちかど朝市に出店します。

2020-12-21 23:00:34 | イベント出店情報とそのほかのお知らせ

  毎月二回、豊田市寺部の守綱寺の本堂で開かれている、絵本読み聞かせの会。たまにおじゃまして、本堂の外でアンティマキの焼き菓子とパンを販売しています。

  あしたは今年最後の会。毎年最後の会はお楽しみ会として、趣向を凝らした催しとなるのですが、今年はパンデミックを考慮して大きな会となるのは避け、いつもの読み聞かせの会となるそうです。でも、守綱寺ファミリー合唱団が登場し、ちょっとだけいつもの賑わいを感じさせてくれそうです。

   明日お持ちするのは、まず乳製品と卵不使用のシュトレン。今年はシュトレンをたくさん焼きました。今年はこれで最後となります。

   パンはパラダイス酵母のライ麦パン。おからのガトーショコラにガレットブルトンヌ、アニスシードのビスケット、ココアと甘夏ジャムのクッキー、タマネギクラッカー、シリアルクッキー3種。チリミックスのクラッカーと雑穀バーは、ほんの少しだけあります。

   2週間前にお邪魔した時は、まだ紅葉の美しかった守綱寺。もう、たぶんすっかり散っていることでしょう。

   読み聞かせの会は10時半から。11時に終わるので、その頃から販売を始めます。読み聞かせに参加なさらない方でも、お気軽にどうぞ。ちんちゃん亭のキッチンカー、いのはな農園の野菜、キヨさんのこんにゃくも登場します。私にとっても今年最後のマルシェ参加、お越しをおまちしています。

   

 

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本日、シュトレンをヘルシーメイトと暮らしの学校に納品します。

2020-12-18 00:22:10 | アンティマキの焼き菓子とパン

  乳製品と卵不使用のアンティマキのシュトレンを、本日、ヘルシーメイト岡崎店と暮らしの学校に納品します。

  原材料は、有機小麦粉、有機ライ麦粉、有機全粒粉、圧搾菜種油、有機レーズン、有機クルミ、ラム酒、リンゴ、有機カボチャの種、有機黒糖、有機豆乳、ホシノ天然酵母、自家製甘夏ジャムとピール、甜菜糖粉糖、スパイス各種、湖塩。

  ほかに、パラダイス酵母のライ麦パンと赤ワインパン、穀物クッキー3種、雑穀バーなどもお持ちします。

  到着時刻は11時前後の予定です。

   ところで、この冬、ヘルシーメイトにて、オクダキヨミさんの木灰のこんにゃくの販売が始まります。本日はその第一弾。私が焼き菓子やパンと一緒に稲武から運びます。他ではめったにお目にかかれないイモと木灰と水だけでできたこんにゃく、おすすめです。

  昨日は初雪が積もりました。昨年は全くと言っていいくらい降らなかったので、雪景色を見るのは二年ぶり。昨晩もまた降ったので、10センチほどの関瀬っとなりました。

  写真は、今年の1月頃、友人にもらったイチョウの伐採木。たま切りしておいたら次々に葉っぱが出てきたので、薪材にするのにしのびなくて、水につけておいたもの。葉の枯れた木もあるのですが、緑がいまだに保たれている木も。珍しい光景だと思います。

  心配していた道路凍結、きょうのところは問題なさそう。でも、明日は早めの出発なので、気を付けてまいります。

  

 

 

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マコモの葉で染めました。

2020-12-09 14:10:38 | 草木染め

  10月のおわりころ、マコモの葉を手に入れた友人たちからの依頼で、マコモの葉染めをしました。

   マコモ(真菰)は、近ごろ脚光を浴び始めた栄養価豊富の植物ですが、万葉の時代からあり、いまも神事に使われているそうです。こもかぶりもおこもさんもこの「菰」。もとは、マコモでむしろを編んでいたのが、稲わらで編むのが一般的になったのだとか。食用にするのは、根元の部分なのですが、葉もお茶にしたり入浴剤にしたりすると、ずいぶん体にいいといわれています。

   いただいたのは、生の葉と乾燥葉。

  それぞれ煮出しました。

  どちらかというと、乾燥葉のほうが濃い煮だし汁になりました。

   右が生葉、左が乾燥葉です。どちらも銅媒染したもの。

   こちらも同様です。

   右はオーガニックのアームウォーマー。左は鉄媒染したものです。

   こうして並べると、どちらも美しさが際立つようです。

  写真はすべて、当日マコモを持ってきてくださった参加者のお一人が撮って送ってくださいました。布は全部彼女が持参したガーゼ布など、ご自分で縫製したもの。こうした布製品を販売なさっているそうで、草木染めした布でもこれから製品を作っていきたいとのことです。

  生の葉を炒って、お茶を淹れてもらいました。お茶の色も黄色。ほんのり香ばしい味があり、おいしいものでした。

  乾燥葉を頂いたので、煮だして足湯のお湯に入れようと思っています。きっとさらに体が温まることでしょう。

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11月のどんぐり工房の染め講習会おわりました。

2020-12-09 11:26:10 | 草木染め

  先月末、今年最後のどんぐり工房での定例講習会が終わりました。

  参加してくださったのは、10月の講習会の折にはじめてお越しになった長野県平谷村の方たちとそのお友達。平谷の方たちは、今年ふるさと協力隊として南信州にやってきた人たちで、山間の町の特産品づくりの研究のため、草木染めのこともお知りになりたくて、参加くださいました。

  この日の材料は、竹の葉。

   竹の葉は、ずいぶん前に染め材料として冬場によく使っていましたが、このところすっかりご無沙汰。この夏、旭地区の竹々木々工房の依頼で久々に竹染めをしていたら、夏でも意外にちゃんと色が出たので、季節を問わず使える素材だとわかりました。

   でもやはり、寒くなってからのほうが、濃い色が出る気がします。黄色は銅媒染。草色は鉄媒染です。

   もう一つの素材は、アベマキのカクト。栗よりさらに濃い茶色が出ます。友人が市街地の公園で拾ってきてくれたカクトは宝もの。この辺りにはないので、ありがたいことです。

  濃い目のベージュはアルミ媒染。茶色は鉄媒染した後、消石灰の上澄み液に入れで出た色です。

   こんなグラデーションのシャツも出来上がりました。まんなかのグレーは鉄媒染です。

   こちらは下のほうだけ藍染めして薄くなったシャツ。竹の葉の染め液に入れたら緑色になりました。復活。

   今年は、春さきから二か月ほどcovido-19感染防止のための自粛で、工房がお休みだったのですが、初夏に再開してからは、少人数ながら、初めて来られる参加者がけっこうお越しくださいました。染め液に布を浸した瞬間に上がる歓声を、今年は何度も聞くことができました。私にとってうれしい瞬間です。お越しくださったみなさま、ありがとうございます。

   さて、工房での講習会は3月までお休みします。再開は、3月27日土曜日の予定ですが、変更するかもしれません。くわしくは、どんぐり工房のHPをご覧ください。なお、冬の間も、ご希望があれば、5人以上の参加者がお見えならどんぐり工房で染め講習をひらきます。寒い折ですが、冬しかいい色の出ない木々がたくさんありますので、冬のお楽しみにいらしてください。

  

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明後日、守綱寺のまちかど朝市に出店します。

2020-12-06 23:10:34 | イベント出店情報とそのほかのお知らせ

  豊田市寺部の守綱寺で毎月二回~第二と第四の火曜日~開かれている、絵本の読み聞かせの会。この秋から、ときたまおじゃまして、焼き菓子やパンの販売をしています。

  今月は、明後日8日と第四週の22日ともに出店することにしました。

  あさってお持ちするのは、黒糖とナッツのスコーン、おからのガトーショコラ、パラダイス酵母のパン、乳製品不使用のガレットブルトンヌ、ココアと甘夏ジャムのクッキー、穀物クッキー三種です。

   穀物クッキーは、アンティマキの品では唯一バターと卵を使っているクッキー。稲武大野瀬町の平飼いの名古屋コーチンの卵と四つ葉バターが入っています。今回は、ムソーの有機インスタントコーヒー入りのクッキーを新発売。甘さと苦みのあいまったおいしさを楽しんでください。

   読み聞かせの会は、10時半からお寺の本堂で。初めての方もぜひどうぞ。朝市は11時からひらきます。

 

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花梨シロップを作りました。

2020-12-02 22:33:41 | 手作りのたべもの

  うちには、一本だけ花梨の木があります。ここ数年、毎年5個から10個ほどの実をつけるようになったのですが、あまりに高いところになっているので、落ちてくれないと手に入れられません。しかも、落ちるのが草むらや岩の陰。だから、落ちてしばらくたってから発見することがほとんどなので、たいていは黒ずんでいたり傷ついていたり。まともなものはまずありません。

   先日、そんな花梨をいくつか玄関先に置いておいたら、立ち寄った知人が、「うちにもたくさんなっている。全く食べないから、いくらでも持っていって」と言ってくださいました。

   お言葉に甘えて、知人宅に伺うと、「農薬を使っていないから、虫が食っていますよ」といいながら案内された裏庭には、たわわに実った花梨の木が。たった一本なのに、木の下には、数えきれないほどの実が落ちていました。確かに虫は食っていますが、うちの花梨よりはるかに上等。少し時期を逸していましたが、まだまだ使えそうです。段ボールにいっぱいいただいて帰り、友人知人にも十分おすそわけできました。

   花梨はこれまで、お酒に浸けるか粗糖か蜂蜜に浸けるかしかしたことがありません。今年もそうするつもりでしたが、ネット検索したら、水を入れて煮て作るシロップを発見。急遽作ってみることにしました。

   花梨は生では到底食べられないほどの渋みがあります。以前、友人がジャムを作ろうとして失敗しました。その失敗したジャムを私もなめてみましたが、とにかく渋くて使い道をありませんでした。だから、煮てこしても、渋みは残りそう。半信半疑で、ネットに紹介してある通りにやってみました。

   まずピーラーで皮を剥きます。とても固いので、難儀なことでした。でも、この皮剥きがだいじなことかも、とおもって手を抜かずに丁寧に剥きました。そのあとは種も芯もいっしょに果肉をざく切り。

   鍋に入れ、ひたひたに水を注ぎ、煮ます。わたしは薪ストーブの上で、数時間煮続けました。なんとなくトロっとしてきたらざるで漉し、液だけを火にかけて灰汁をとります。この灰汁とりも渋みを消すには大事なのでしょうが、おもったより灰汁は出ず、数回の作業で終わり。

   ついで、花梨の半分量の粗糖を加えて、また煮ます。今度もストーブの上でかき混ぜながら。

    しばらく煮たあと、冷めてから容器に入れてしまおう、とおもってしばらく放置しておいたら、こんなとろっとしたゼリーのようになりました。渋みはなくて、花梨のど飴の味がします。

    成功です。きざんで粗糖や蜂蜜に浸けただけのシロップよりずっとおいしい。喉にもよさそうです。

    皮剥き以外はさほどの手間はかからずできたので、今度は、残った、傷だらけのうちの花梨で、先日友人に教えてもらったばかりのスペインのお菓子、メンブリージョを作ってみたくなりました。

 

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