アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

平戸橋公園でのイベント「木のしたで」に出店します。

2015-08-25 17:59:53 | イベント出店情報とそのほかのお知らせ

   ひとつきぶりにイベントに出店します。豊田市平戸橋公園で開かれるイベント「木のしたで」。「こどもとおとな アートであそぼ」がキャッチフレーズです。

   パンフには、こう書いてあります。

   「(前略)10人のアーティストが、それぞれ木の下や民芸館内で作品展示するアーティストゾーンのほか、つくってあそぶ・みんなでつくる・奏でるワークしょぷゾーン、美味しい心のこもった手作りのお菓子や雑貨の並ぶ市場ゾーンなど、どのゾーンもステキな人でいっぱいです。作り手とふれあい、夏休み最後の良い思い出ができますように、みなさまのお越しを心よりお待ちしております」

    アンティマキは、市場ゾーンにて販売。穀物クッキー、米ぬかクッキー、こねないパンいろいろ、スコーンなどおもちします。

    時間は10時から15時。保険料として、おひとり300円の参加費が必要です。詳しくはfacebook「木のしたで」~こどもとおとなアートであそぼ~で検索してください。
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映画「フェイクシティ」

2015-08-19 15:45:38 | 映画とドラマと本と絵画
    先月中ごろ、このあたりで唯一のレンタルビデオ屋がなくなりました。「このあたり」といっても、車で30分かかる岐阜県恵那市岩村。スーパーマーケットとホームセンターがあるところに、本屋&レンタルビデオ屋が営業していたのです。人口はそこそこありそうな小さな城下町なので、過疎による撤退ではなく、レンタルビデオ屋も本屋もその土地での需要が大幅に減ったということなのでしょう。特に、レンタルDVDにいまだに頼っている私はかなり時代遅れかも。

    さて、このレンタル屋が閉店する間際、よく見もせずに買った中古のDVDのなかにあった「フェイクシティ」を、夕べ見ました。主演はキアヌ・リーブス。フォレスト・ウィテカーが重要な脇役を演じています。

    主人公はロス市警の刑事。自分が正義と信じるもののためなら手段は選ばず、容疑者の段階での殺人もいとわない。彼は、かつての相棒が自分の邪魔をしていると思い、こらしめるために後をつけます。しかし、相棒は彼の目前で何者かに撃たれ、無残な死を遂げます。

    このときから、彼のほんとうの戦いが始まります。彼の直接の上司がウィテカー。予想通りの展開とはいえ、アメリカの退廃ぶりに、重い疲労感を覚えました。ともあれ、いつもおもうことですが、ここまで描けるところがすごい!

    ところで、差し当たって今後の映画鑑賞は、つたやの宅配システムを利用することにしました。ほんとうはオンラインで見たいのですが、諸事情からとうぶんおあずけ。ただいま、最初の一か月の無料見放題レンタルを始めたところです。
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「こもれび通信」6号

2015-08-14 23:47:04 | 奥三河three trees+
  7月25日発行号の「こもれび通信」第6号を転載します。今月の表紙イラストは、へちま。描いたのはイラストレーターの松井香澄さん。


アンティマキ 焼き菓子と草木染めの工房

<グラノーラ>
グラノーラは100年ほど前、あるお医者さんが考案した、グラハム粉(全粒粉)を主体とした朝食用の食品に端を発するのだそう。イギリスのおかゆ、ポリッジやオートミールの乾燥版として、発明されたようです。いまでは、ジャンクフードのひとつに数えられがちのグラノーラですが、もとは、健康志向の食品として誕生しました。

さて、アンティマキでは、ただいま2種類のグラノーラを発売しています。普通のグラノーラとココアグラノーラ。まずは、普通のグラノーラの作り方を簡単に紹介します。

① オートミール500g、ローストしたナッツ類100gほど、玄米粉50gをボウルに入れて合わせておく。
② 黒砂糖130g、ビートシュガー30g、塩小さじ1弱、水100g、植物油カップ3分の2を鍋に入れて火にかけ、沸騰直前で火を止める。
③ ②が冷めたら①と合わせ、天板何枚かに薄く広げて、130度に熱したオーブンで約12分ほど焼く。
④ いったん取り出し、ヘラでかきまぜ、また平たく伸ばしてもう一度同じ温度同じ時間だけ焼く。
⑤ 焼き終わったら、そのままオーブンに入れたままにし、乾燥させる。
⑥ さめたら、好みのドライフルーツを適宜加えて出来上がり。
 
  このままでおやつにもなりますが、ヨーグルトや牛乳をかけて召し上がっていただくと、いっそうおいしく感じます。クッキーに入れると、香ばしさが引き立ちます。

<初夏の草木染め>
もともとブルーが大好きなのですが、夏はことのほか青色に惹かれます。

草木染めで青を引き出す代表的な染料は、藍。藍染めは、世界中にありますが、材料になる植物はいろいろ。インディゴを持っている草を世界中の人がそれぞれの方法で探し当て、試行錯誤して引き出し方を見つけました。

藍染めは、冷たい水で染められることもあり、外の仕事に最適。藍液に入れた布が、真夏の太陽の下で、みるみるうちに緑から青色に変化するのを見るのは、心躍るひとときです。

アンティマキの講習会などで行う藍染めには、たいていインド藍の粉末を使います。手軽に染められるのですが、日本で昔から染められている藍染めとは、元の材料になる植物も染めの方法も全く異なります。色は、インド藍のほうが若干青みが強く、日本の藍のほうは、紺色が強いようです。たまに、日本の藍を引き出す草~タデアイの生葉で染めたり、乾燥葉を煮出して染めることもしています。このタデアイの種は炒ってお茶にもなりますよ。

こころざし工房天然素材の手作り石けん

<虫よけスプレー>
 今の時期、我が家では、畑に出るとよくブヨや蚊に刺されて、何日もかゆみが長引いてしまうことがあります。
今回は、この時期に役立つ虫よけスプレーのレシピをご紹介します。
 
<ブヨ除けスプレー>
100ccのスプレーボトルに、エタノール10ml、精製水90ml、ハッカの精油20滴を入れてよく混ぜる。

<蚊よけスプレー>
100ccのスプレーボトルに、エタノール10ml、精製水90ml、レモングラス精油7滴、ゼラニウム精油2滴、ラベンダー精油1滴を入れてよく混ぜる。ユーカリシトロネラなども有効です。

蚊よけスプレーにハッカの精油15滴ほどを入れると、ブヨにも蚊にも効果を発揮します。
使用前には、スプレーボトルをよく振ってからお使いください。
森林浴やキャンプ、庭や畑仕事などにご利用ください。

<石けんについて>
こころざし工房の石けんに、今月からEM-X GOLDという飲料用のEMを配合しました。
EM―X GOLDは、乳酸菌・酵母・光合成細菌など、人と環境に有用な微生物群(EM)の発酵の力を利用してつくられた健康飲料です。
原材料は、微生物培養エキス(糖蜜、酵母エキス)、粗製海水塩化マグネシウム、サンゴカルシウム。
この飲料には、一般に出回っているEMとは違って微生物は入っておらず、乳酸菌などが酵素になったもので、抗酸化力があり、石けんの酸化を遅らせる働きがあるそうです。
石けんに少量加えることにより、石けんがより長持ちするようになりました。新しくなったこころざし工房の石鹸を、どうぞお試しください。
ARTISAN MIKI  季節のコンフィチュール

<この春、新しいスタート>
 2007年11月、家族3人で愛知県豊田市稲武地区に移住、2008年9月にベリー類栽培農家として新規就農しました。
最初に植え付けた樹々がようやく成木に達し、僅かではありますが生果・苗木の販売、摘み採りのお客様を迎えられるようになりました。
そこで、今シーズンから工房を“ARTISAN MIKI”、農園を“PAYSAN MIKI”と屋号を掲げ、新たにスタートします。“ARTISAN”はフランス語で「職人」、“PAYSAN”は「農民」を意味する言葉。ものづくり、農業を生業(なりわい)とする民としての誇りを忘れずにありたい、その想いを屋号に込めました。旬の果実とコンフィチュールの美味しさを、今年も皆様にお届けします。

<ARTISAN MIKI 夏はブルーベリー!>
 ブルーベリーが旬を迎える夏。カシス、ブラックベリー、クランベリーも順番に収穫を迎えます。自家栽培のベリー類はそれぞれに個性的な香りと甘味、酸味のバランスがあり、コンフィチュールにすることでさらにその個性が際立ちます。
 ブルーベリーは余計なものを加えず、そのままシンプルに味わうのが一番おいしいコンフィチュールの王道。
カシスの魅力は何と言ってもその深い香り。コンフィチュールはもちろんリキュールにしても華やかな香りが楽しめます。
生のクランベリーはリンゴのようなしゃきしゃきした食感でブルーベリーのような濃厚な甘みはありませんが、同じ時期に旬を迎える紅玉やほかのベリー類とブレンドして一緒にコンフィチュールにすると、独特な酸味と香りが楽しめます。
コンフィチュールはその季節のお好きな組み合わせで160gの大瓶3本セット(2,500円+送料)の贈答用としてもご用意できます。大切な人への贈り物に心を込めて・・・

<PAYSAN MIKI 山の畠で過ごすひととき>
さわやかな風が吹き、鳥の声が響く高原の夏。白ヤギのメイちゃんと双子のドンくんとグリくんも元気いっぱいです。
今年は摘み採りのお客様を初めてお迎えし、たくさんの笑顔に出会えて、幸せいっぱい・・・なのですが、雨や野生動物のお客様も例年になく多く、涙もいっぱい・・・とにかくとってもにぎやかな大忙しの夏を迎えております。
 ブルーベリーの生果は125g入り6パックセット(3,000円+チルド便送料)でお中元などの贈答用にご注文いただき、収穫状況に応じ順次発送させていただいております。贈られた人の笑顔を思いながら一粒ずつ大切に・・・
    
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マンガ「フイチンさん」と「フイチン再見!」

2015-08-14 15:01:40 | 映画とドラマと本と絵画
    子供のころ、とても好きだったマンガがあります。上田としこ作の「フイチンさん」。20年前に復刻版が出て、全巻購入しました。

    「フイチンさん」は「少女クラブ」に連載されていたそう。でも、当時、私宅ではマンガ雑誌は買ってくれなかったので、たぶん、どこかの家で読んだものとおもわれます。そういえば、楳図かずおの怖いマンガも、同じくどこかで読んだ記憶があります。

   「フイチンさん」は、戦前戦中の満州が舞台。大富豪の劉家の門番の娘が、主人公のフイチン。明るくて正義感の強い彼女の周りには、中国人をはじめ、日本人、ロシア人などの友だちがいっぱい。最も仲のいいのは、劉家のおぼっちゃまくん。二人の掛け合いが楽しかった。満州に当時住む人たちが、国籍を越えて親しく付き合っていた様子が伝わります。

    購入して初めて全巻読了し、この漫画の素晴らしさを再認識。絵のセンスも抜群で、洗練されているし、話も面白い。時代の古さを感じさせません。知り合いの女子中学生や女子高校生にすすめると、みな一様に大好きになりました。何度も借りに来る子もいたほど、いまでも魅力的なマンガです。

     さて、この「フイチンさん」の作者・上田としこの伝記漫画が2年前、発売されました。「フイチン再見!」。ただいま、第5巻まで出ています。作者は村上もとか。彼のマンガを読んだことはありませんが、しっかりしたデッサンで好感の持てるタッチです。第1巻の冒頭には、彼が最初に「フイチンさん」を読んだ時の驚きが描かれています。ほぼ私と同世代らしい彼の感じた衝撃には、共感するものがあります。

     上田としこは、大正年間生まれ。生まれは東京ですが、生後40日にして満州のハルピンへ。実業家の娘として何不自由なく育った彼女ですが、他の兄弟以上に、この地で、さまざまの階級の、年齢もいろいろの、日本人、中国人、亡命ロシア人、ユダヤ人とつきあいます。後年、この経験が「フイチン」誕生の基礎になります。

     社会勉強のため、親の反対を押し切って満鉄に入社。女子社員の待遇改善に奔走したり。志願して奥地の仕事に従事したりと、彼女のバイタリティには驚かされます。その後、新聞社に入社。そしてこの地で終戦を迎え、ソ連軍の入城を目の当たりにし、さらに中国の内戦に巻き込まれていきます。

     長谷川町子と並ぶ、日本初の女性漫画家の特異な一生と、彼女の生きた時代の雰囲気がよく伝わるマンガです。次の巻の発行が待たれます。    
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優しく易しい焼き菓子とパンの講習会

2015-08-14 14:53:27 | イベント出店情報とそのほかのお知らせ
   しばらく前から、地元の体験施設・どんぐり工房だけでなく、豊田や岡崎の市街地で、アンティマキの焼き菓子とパンの講習会を開いてくださる方が増えてきました。

    もともと、わたしの教室は、スコーンとこねないパンと動物性食品を使わないスープの講習だけをおこなっていました。でも、一度いらした方が、また別のレシピの講習会を開いてほしいといってくださるようになり、主宰してくださる方たちと相談して、レシピを変えたり、ちょっとだけ同じだったりと、いろんな形にかえながら、開催しています。

  上2枚と下1枚の写真は、定番のスコーンとこねないパン。結構たくさんのお土産つきです。

   ニンジンスープ。盛りだくさんの野菜スープです。ゆっくりじっくり蒸しいためしてコクを出す、こちらも定番のスープです。

   これまで、いくつかの教室で講習したのは、パンやフォカッチャ、各種スコーンのほか、グラノーラ2種、米ぬかクッキー、おからのガトーショコラ、リンゴいっぱいケーキなど。

    こちらは、一度だけ講習した玄米キッシュです。ヒジキやひよこ豆が入っていて、上にかけたのは、特製ベジチーズです。コクがあって、なかなか好評でした。

     市販はしていませんが、講習会だけの特別メニューもこれからいろいろ用意したいと思います。

     さて、この秋も豊田市街地と岡崎市街地で、アンティマキの講習会が開かれます。まだ募集していなかったり定員に達していなかったりする講習会は、以下の通りです。

*9月16日(水)  子育て情報誌「ことくら」発行人・岩田牧子さん主催の講習会
        場所・レシピそのほかすべて未定
*9月30日(水) 三好ヶ丘ラヴィマルシェ主宰・渡辺亜沙子さん主催の講習会
        場所;みよし市明越会館
*10月1日(木)ヘルシーメイト岡崎店主催
        場所;ヘルシーメイト岡崎店
*10月22日(木)暮らしの学校主催
        場所;岡崎市 暮らしの学校
   
     レシピ、料金、時間、問合せ先など詳しいことは、アンティマキの問い合わせからご連絡ください。
      
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今夏の稲武

2015-08-14 11:52:54 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ
   稲武は標高500m~600m。だから、夏は涼しく冬は寒い。冬寒いのはともかく、夏が涼しく過ごせるのが何よりだと、移住後ずっと思っていたのですが、今年はそうとばかりは言えなくなりました。

   暑いのです、かなり! どれくらい違うか箇条書きします。

   ①毎年夏になるといちおう出す扇風機の稼働回数が、今年は多いこと。これまではひと夏全く使わない部屋もあったのに、今年はすでに何度も使っています。
   ②冷たいものを飲むことが増えたこと。こちらに来て、夏にお茶やビールを冷やすことはほとんどなかったのに、今年は冷やしています。それと氷を入れたくなることが増えました。昨年秋、冷蔵庫を買い替えてほんとうによかった。自動製氷機つきだったのです。
   ③夜、窓を開けっ放しで寝る日が続いていること。昨年までは、ある程度すぎると、寒くなって夜中に閉めていました。

   というわけで、稲武にいてすら夏バテ気味のこの頃ですが、最近好んで飲んでいるのが、こちら。ミントシロップ入りシソジュースです。

   どちらも自家製。赤シソは友人の畑でこぼれ種で生育したもの。米酢を入れて作りました。ミントシロップは、私宅やどんぐり工房でわんさと生えているミントの葉を、粗糖のシロップのなかでちょっとだけ煮て漉したもの。どちらもそれだけで飲むと癖が強いのですが、ブレンドすると、お互いの角が取れて飲みやすくなります。
   
    先月半ばから今月末にかけて、稲武はブルーベリーの最盛期を迎えています。草木染め講習会にいらした方々や友人を案内して、何度かわたしも、大野瀬町のまいにちブルーベリーや野入町のPaysan MIKIにブルーベリー狩りに行きました。みずみずしくて甘い実がたわわに実っていて、大人にも子供にもとても喜んでもらえました。 

     まいにちブルーベリーは今月はじめに閉園。Paysan MIKIはそろそろハイブッシュ系からラビットアイ系の収穫にうつります。先日訪れたら、ブラックベリーの実も、採り頃になっていました。

     ブルーベリー摘み取りの後、友人たちを案内したのが、大井平公園近くの川原。岸近くは流れが緩やかで、水遊びをするには最適の場所です。

     稲武には、こちらのほかに、まだまだいい場所がたくさんあるそう。今度は別の場所に案内しようと思っています。

      さて、毎年この時期になると、草だらけになって到底足を踏み入れることができなくなるのが常の、アンティマキの場所。今年は一大決心して友人たちに呼びかけ、草刈りと花園作りに参加してもらうことにしました。

     すると、たった2回の作業で、かなりの雑草が駆除できました。上の写真はやっと姿を見せた、クリの木とその下に昔設置した低いベンチ。
 
      花園ができるのはずっと先のことになりますが、とりあえず、この秋は、毎年イノシシやサルに盗られてばかりのクリの実を、多少は人間の口に入れることができそうです。
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マンガ「あとかたの街」

2015-08-13 11:49:05 | 映画とドラマと本と絵画
   前に紹介した、シベリア抑留者を題材にした漫画「凍りの掌」(コチラ)の著者・おざわゆきの最新作。ただいま3巻まで出ています。

   前作は著者の父親の体験がもとになっていますが、本作は、名古屋出身の母親の体験が主軸になっています。母親は太平洋戦争末期、国民学校高等科の生徒として学徒動員に駆り出されていました。

   話は昭和19年春からはじまります。街には働き手の男性がどんどんいなくなり、女性の進出が目立ちます。でも、主人公はそこに戦争の影を見ることもなく、「女車掌さん、かっこいい!」と憧れる子供にすぎませんでした。そんな無邪気な少女が、知らず知らず戦争の惨禍に巻き込まれていく様子が描かれています。

   彼女たちは、「銃後の守り」をすべく、徐々に、日常生活を戦時色に塗り替えられていきます。たとえば、戦時国債を購入するよう主人公宅にやってきた「大日本国防婦人会」の会員。彼女に対して、主人公の母は頑として「買えない」といいつづけます。相手は「買わない人は非国民だ」とののしるような行動に出ますが、母は、「お金がないのだから。買えないものは買えない」と、態度を変えません。

   根負けして相手は帰るのですが、そのときの捨て台詞がひどい。

   「そういや お宅は全員女の子やったね。出征してお国に貢献できるような男の子を一人も生まんと、ようお天道様の下 堂々と歩けますなあ」

   この「大日本国防婦人会」(終戦末期には国防婦人会と改名)は、しばらく前のNHK連続ドラマ「ごちそうさん」でも登場しました。闇物資を隠匿しているのではないかと、岡っ引きのようなことをするいやな存在として描かれていました。

   憲兵はもちろん怖かったはずですが、彼らににらまれる前に、町内の婦人会や在郷軍人会の会員たちにやり玉に挙げられることが怖かった、とはよく聞く話です。彼らがどれだけの権限を持っていたか知りませんが、街角ではさみを持って立ち、派手な格好をしたりパーマをかけてたりした女性たちの「指導」をしていたともききます。在郷軍人は学校の軍事教練も担当し、もっと高圧的だったようです。

   いまも、地方都市や田舎では機能している隣組は、戦中に生まれました。岡本一平(岡本太郎の父)が作詞したことで有名な隣組の歌は、政府の命令でつくられたものです。江戸時代の五人組同様、相互監視制度の一つとして使われました。

   本作は、死に至る危険や物資がどんどんなくなる恐怖とは別に、日常生活を監視され、自粛せざるを得ない状況に追い込まれる気持ち悪さ、息苦しさがよく描かれています。

   19年の12月には、巨大大地震が。その直後、名古屋市内の軍需工場への空襲が始まります。そして次の巻はいよいよ名古屋大空襲の話になるようです。安保法制の参院での審議が中断されたまま、70年目の終戦記念日を迎えることになりそうですが、どういう考えを持つにしろ、とにかく現実がどうであるか、よく知っておくべきだと私は思います。

   
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明日、街中のイベントに出ます。1st Monday Market

2015-08-02 21:09:22 | イベント出店情報とそのほかのお知らせ
あした、8月3日月曜日、豊田市街地で開かれるイベントにはじめて出店します。

  イベントの名前は、1st Monday Market。先月から始まった、手作り市です。主催しているのは、手作りの布小物をいろいろ作っている若いお母さん。編み物やがま口、そのほか種々の手作り品が並ぶようです。

   アンティマキは、全くこねずに作った玄米ご飯パン、イングリッシュマフィン、ライ麦と自家製ピールのスコーン、おからのガトーショコラ、穀物クッキー2種に米ぬかクッキー、久々にほうろく油のビスケットもお持ちします。

   また、草木染めした布類のうち、とくに訳あり商品を特価で販売。手拭い、ハンカチ、バンダナ、スカーフ、エコバッグなどが、ほぼ、もともとの布代+濃染処理代だけの値段でお求めいただけます。ぜひ、掘り出し物を探しにいらしてください。

   詳細は以下の通り。ヨーヨー釣りや、子供向けのワークショップもあるそうです。

 *場所 しゃぶしゃぶおかわりくん 豊田店 豊田市前田町1-76-6
 *時間 10時から2時ころまで

  
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