アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

小鳥の巣かな?

2010-06-14 23:49:01 | アンティマキの場所に生きる動植物
ずいぶん前のことですが、ささやかながら畑を作っていたころ、川原に茂っている葦を大量にもらって、作物の苗の間に敷いていたことがあります。農家の人たちは、その葦を細かく刻んで畑にばらまいたと聞きましたが、私は刻むのが面倒で、長いままマルチにしました。
 
 黒いビニールのマルチは草よけにしかなりませんが、この葦のマルチは草除けと肥料の二つの効果があります。見た目もビニールとは大違い。しばらくは満足していたのですが、ひと月もたたずにあることに気がつきました。

 枯れていたはずの葦が、立ち上がってきたのです! 

 よく見ると、葦の根元から新しい根が出ています。表面は枯れたような色をしていても、ほんとはまだ生きていたのです。そのうちまったく畑仕事をしなくなり、もと畑が雑草の天国になると、かなりの部分が葦の原になりはてました。

  先日、この葦原の草刈りをしました。まっすぐ伸びた禾本科の葦は涼しげな緑色で、刈るのが惜しいような美しさでした。

  その葦原のなかで、家人がこんなものを見つけました。

  葦で編んだ鳥の巣のようです。同じようなものがいくつも葦原の中にあったそうです。手に取ると壊れかけましたが、籠の形は残っています。葦の葉が一本ずつそのまま使ってあるところもありますが、裂いた草もたくさん使われています。根気のいい仕事をするものです。

  作っている途中で気に入らなくて放棄した巣だったらいいのですが、何年ぶりかで私たちが草刈りをしたために、巣の住人が安住の地を奪われたのだったら、ちょっと気の毒なことでした。
コメント (1)
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