遊戯(ゆげ)

世の中は、なるようになるわ。
あきらめないで、悠然と生きる事を楽しむ・・・・
それが遊戯(ゆげ)の心です。

中島京子作  妻がシイタケだったころ

2013-05-25 | Weblog
今朝のNHKラジオのラジオ文藝館の朗読が面白かったです。
中島京子さんの本は、「小さいおうち」を持っていますが
余り印象に残っていません。今日の朗読を聴いて 再度
読みたくなりました。

定年退職をして さあこれから・・・という時に 突然
妻がくも膜下出血でなくなってしまい、残された主人公が
妻が予約していた料理教室に通う羽目に・・・


「シイタケを5個甘辛く煮てお持ちください」ということで
買い置きの干しシイタケを探し出し、包丁を刺すが、かたくて
手が滑り指を切ってしまう・・・・救急テープを貼り、今度は
切らずに鍋に入れ醤油と砂糖を入れて煮込む。
ちょっと目を離したら醤油が煮詰まりそうになるがシイタケは
堅いまま。うんざりして寝てしまうが、翌朝良いにおいで目覚めると
シイタケに煮汁が浸み込み柔らかくなっている。水を加えて
もう少し煮てタッパに入れた・・・。

(聴きながら思いがけない展開にくすくすしてたら、
一緒に聴いていた夫が 「なんで?」はてなマーク????
わが夫もシイタケを戻すという意味が解らないようで
主人公と全く同じ反応で 笑ってしまいました。)


・・・妻の料理レシピのノートが出てきて、愚痴やら日記やら自慢が
書き留めてあったのです。

「私がタイムマシンでどこか行くなら、シイタケだったころに
行きたい」

いろいろあって 主人公は妻の気持ちを理解するのです。
・・・そしていつのまにか自分が、シイタケでクヌギの原木に腰掛け
流れる風を感じている・・・。
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