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eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

ふたたびスピードの時代

2008-07-08 15:18:01 | eラーニング市場
かつて、ドッグイヤーといわれ、ネットベンチャーにとって、1年で7年分の変化があるといわれました。

ネットラーニングもそのスピード感をもってビジネスを展開していました。

いまふたたび、eラーニング市場がはげしく動く時代です。

わが社も、ふたたび、スピードを確保しなければならない。ベンチャーがベンチャーらしい緊張感とスピードをもってチャレンジするダイナミックな時代です。



eラーニング市場の大きな変化

2008-07-04 12:57:03 | eラーニング市場
eラーニングの市場は、まったく新しい産業が登場してくる形で形成されてきました。先頭をはしる企業にとっては、自社の成長と市場のあたらしい形成とが重なりあうダイナミックでエキサイティングなプロセスでもあったといえます。また、その位置からは市場がよく見渡せます。

すべての市場には、導入期、成長期、成熟期、衰退期があります。

導入期には、無数の企業がさまざまなビジネスモデルで参入し、生き残りを競います。日本のeラーニング市場の導入期の特徴の一つは、ベンチャーの参入がすくなかったことでしょう。既存企業の参入には、ビジネスモデルがそれぞれ似通っているという特徴もあります。日本では、導入期にきそいあうビジネスモデルに、あまり多様性がなかったのです。

日本のeラーニング市場の導入期のもうひとつの特徴は、導入期がながびいたことです。ベンチャーが少なかったこと、IT系の企業がおもなプレイヤであったことなどによるものでしょう。しっかり活用してもらえるeラーニングを提供する企業が少なく、ユーザの信頼を勝ち取るのに時間がかかったといえます。

日本のeラーニング市場は、2005年ごろから成長期にはいりました。その時期におもなプレイヤの交代もありました。市場の中心がコースウエアに移り、ベンチャーも多数参入し始めています。

ダイナミックな成長期にはいった日本のeラーニング市場は、さらに大きな再編の時期を迎えています。それをうながしているのが、イントラネット型eラーニングが終焉をむかえ、SaaS(サース)型eラーニングが主流になることによる基盤の大きな変化です。

SaaS型eラーニングは、いま予想されている以上に、市場を根幹から大きく変えるでしょう。




中堅・中小企業、SaaSに前向き

2008-07-01 09:42:11 | eラーニング市場
本日の日経産業新聞の記事によれば、中堅・中小企業の30%あまりが、SaaS(サース)の導入に前向きであるということです。

システム構築や運用のコスト・手間が軽減できるという理由があげられています。

サースについては、回答した半分以上の企業が認識しています。つまり、サースを知っている企業の6割以上が導入に前向きであるということになります。

前に書きましたように、eラーニング・ウエッブ会議などは、サースの主要な分野のひとつになると有力な市場調査会社が予想していますが、さまざまな分野のサースもダイナミックに普及していきそうです。

「システム構築や運用のコスト・手間が軽減できる」というサース導入の理由は、eラーニングのLMSにもそのままあてはまります。

調査は、IT調査会社のノークリサーチが今年1-3月に年商5億円以上500億円未満の企業1,210社から回答をえたものです。


イーラーニング・ワールド、ブースがきまりました。

2008-06-19 12:58:52 | eラーニング市場
eLearning World 2008の出展社とブースの配置がほぼ決まりました。

今年は、7月30日から8月1日まで。ネットラーニングは、例年同様、最大規模で出展いたします。ブースの位置は、入ってすぐの左手です。

今年も、多数の来場者が予想されますが、ネットラーニングのブースでは、多数のユーザー企業様から直接事例報告をしていただきます。概要がかたまり次第、ご報告します。

回をかさねて定着してきたeLearning World は、eラーニングの導入や、新しい展開を検討されている企業の方々にとって、eラーニングの全貌を概観いただくいい機会です。また、多数の事例紹介などもあり、貴重な情報収集や情報交換の場であるともいえます。






アメリカに逆上陸

2008-06-09 20:01:37 | eラーニング市場
ASTDの感想のなかで、アメリカのeラーニングと日本のeラーニングが違う方向にむかっていること、したがって、アメリカのeラーニング企業が日本に上陸する脅威がなくなっていることを書いてきました。

では、日本のeラーニング会社のアメリカへの上陸はありえるのでしょうか。

わたしは、チャンスありと考えています。

以前、警備事業の日米比較を考えてみたことがあります。日本の警備会社の基本的なビジネスモデルは、セコム創業者の飯田亮さんが作り上げたものです。機械を設置し、オンラインで警報が伝えられれば警備会社の社員が駆け付ける。つまり、サービス業です。それをはっきり示す警備「保障」という言葉は、飯田さんの創作です。アメリカの警備会社は、機械を設置するだけです。警報は、警察や消防へ行く。いわば、センサーの販売会社です。アメリカ型のビジネスでは、だれでも参入することができるので、競争が激化し、だれも群を抜いたナンバーワンになれない。日本型の警備保障ビジネスでは、全国で社員が駆け付けることができる数社だけが大企業に成長します。

日本型警備保障ビジネスは、アメリカでも、世界各地でも大きなビジネスチャンスをもっています。

日本型の、修了「保障」eラーニングは、アメリカにも普及する可能性があります。教育サービスとしてのeラーニングです。




名前をかえたASTD

2008-06-04 22:08:12 | eラーニング市場
ASTDの火曜日のセッションがすべて終了しました。いま、午後11時半です。明日、3人で帰国します。

ほとんど、10年間にわたってASTDの流れを見てきました。eラーニングに沸いた時期は、いまからでは、想像もできないほどのブームでした。その後も、eラーニングの流れは、毎年毎年目立った変化をみせ、プレイヤーを変えながら、着実に定着しています。

ASTDの名前の変更も印象的でした。変更されたのは、ちょうど、WBT(Web Based Training)という言葉がが死語になり、eラーニングにとってかわられたころです。”Training"から”Learning"へ大きなコンセプトの転換をもたらしたのは、eラーニングの普及です。
eラーニングは、教育研修の基本コンセプトに大きな衝撃を与えました。

その中で、ASTDは、団体の名称を変更したのです。
ASTDのフルネームにはいっていた”Training and Development"という言葉を捨てることにしました。しかし、伝統ある名前を大切にするために、ASTDという略称を正式な名前にしたのです。現在、ASTDにフルネームはありません。

その前の名称の大会と、名前をASTDに変えた大会に連続して参加して、とても新鮮な印象をもちました。

ラーニングへ!!学ぶ側に主体が移ったのです。eラーニングこそは、ラーニングです。

余談ですが、「インストラクショナル・デザイン」は、eラーニングのラーニングという本質に反する概念です。eラーニングにあるのは、ラーニングであって、インストラクションではありません。eラーニングの本質にそうものは、「ラーニング・デザイン」です。こんなことは、あたりまえのことです。




いよいよeラーニングブレイク

2008-03-27 18:23:45 | eラーニング市場
eラーニング市場の動向には、いくつかの節目がありました。

2000年までは、黎明期。
2000年を元年として、導入期。
2004年夏に兆しがあらわれて、2005年から成長期。

新しい市場には、導入期、成長期、成熟期がありますが、eラーニングでは、導入期が期待されていたよりずっと長引きました。しかし、ふりかえってみると、このくらいの長さの導入期のほうがむしろ自然かもしれません。

そして、成長期がはじまるとともに、ビジネスの性格も教育ビジネスへとかわり、主要な企業の交代もありました。

その成長期において、いよいよブレイクの時期が来たようです。

爆発的な成長と、爆発的な多様化がはじまった感じがします。

転機をいちはやくとらえることができるかどうかは、市場の微風をどれだけ感じることができるかということでもありますが、転機を一瞬早く他社より感じ取ることは、競争戦略上重要なことです。


個人向けeラーニング、普及期へ

2008-03-25 17:05:01 | eラーニング市場
個人向けのeラーニングが、いよいよ本格的な普及期の気配を見せ始めました。

個人向けeラーニングに挑戦して、どれだけ多くの企業が討ち死にしてきたか。だれもまだ、その戦場を突き抜けていません。

時期をみて、戦場へ参加するタイミングをはかっている企業もたくさんあるでしょう。

さて、どのように参戦するか。各社思案しているところでしょう。

おそらくは、個人向けeラーニングでわが社が競合する各社は、これまで知らないところのほうが多くなるに違いありません。企業向けのeラーニングを提供している各社は、ネットラーニングをふくめて、別のビジネスモデルを組立てる必要があります。


姿をあらわす個人向けeラーニング市場

2008-02-12 17:02:39 | eラーニング市場
個人向けのeラーニング市場の動向は、われわれから全貌が見えているわけではありません。

したがって、見聞きする範囲とネットラーニングの経験からの判断ですが、個人向け市場に大きく成長する兆しをますます強く感じます。

ネットラーニングについていえば、個人向け売上が、今年度の月を追うごとに増加を続けています。最近は、前年比で4倍をこえる勢いです。

いよいよ動き始めるといえそうです。