(1)「うちわ」1本(実態は3年間で2万本強作製ー報道)で大臣の首が「飛ぶ」ことがどうなのか、政治家の名前入り、写真入りの「うちわ」を配ることが「寄付の禁止に該当し、できません」という自治体の注意問答集(報道)もあるくらいだから、軽率ではすまされない法令でしばられた政治家の「イロハ」であるという見方もあれば、あまり杓子(しゃくし)定規で物を捉(とら)えられては委縮して政治運動も活動もできないともいえる。
しかし、法治国家である以上どういうものであれ決められたルール、パラダイム(paradigm)にもとづいて政治活動を行うことは基本で、問題があれば見直せばいいことであって、それでもいつの時代でもどう決めようとも分かれ目のグレーゾーンは残るのだから、大臣辞任によりあらたに経産相に就任した宮沢さんのいうように「(政治とカネの問題は)ルールより厳しいことをやっていく」ことが信頼、信義則(faithful)のためには大事なのだろう。
(2)公平で公正な国民の権利を保障するためにその国民権利を守り、働く政治家が自由な財力、腕力その他で他を圧倒して立場が有利に(profitably)ならないように選挙も含めて政治活動を法令でこまかく制約、制限されてきた。
米国などは個人が選挙資金を集めるのも能力の高さで支持力だとばかりに個人の政治資金力を誇示して勢力を有利に伸ばす政治活動のダイナミズム(dynamism)だとして政治資金には寛容な国もあり、日本の場合は制約が厳しい側面はある。
(3)政治が土着に根差した家族的で地域的つながりにしばられた狭い観念で語られて、いろいろ利益供与、やりとりで自陣営に味方を有利に取り込もうという政治発祥がゆ着、ワイロ、便利供与の政治の土台を育(はぐく)んで社会問題化して、広く政治を志すもの誰もが望む政界に進出できない不利益があってはならないことから、公平、公正な政治の場としての法的規制、制約の数々だ。
(4)松島前法相は問題の「うちわ」は「法に触れるとは思っていない」(報道)と強調した。「(寄付行為にあたる)財産上の有価物かというと、うちわは一般にイベントで配ってそのまま捨てられる類のもの。問題になる寄付行為だとは思っていない」(同)とくり返したといわれる。
それならどうしてこうもあっさりと自ら大臣辞任を申し入れたのかがわからないが、「国政に遅滞をもたらし国民に迷惑をかける事態を招いた」として、これ以上「安倍内閣の足を引っ張ることはできない」と暗に任命者からの圧力の政局がらみの辞任の経過を述べている。
強弁に終始したが、結局は民主党から「うちわ」配布で刑事告発を受けてそれを担当する法相として責任を取らされた形となった。
(5)事態はそういう流れで一応の決着はついたが「うちわ」1本で大臣の首が飛んだわけで、国民としては情けない(feel miserable)話ではある。
なにが情けないかといえば、問題はあきらかであるが虚弱野党の代表の民主党が内閣改造にともない新大臣の失点あばき、追求に的をしぼり(報道によると民主党幹事長も今はこれしかないということを自嘲気味に語る)、国会の予算委員会で「うちわ」をかざして大臣の政治責任を追求した茶番だ。
国会の政策本格論戦の場である予算委員会も最近は内閣、自民党1強時代で言いっ放しに質(ただ)しっぱなしの形がい化が進んで、まさかその予算委員会で民主党質問者が「うちわ」をかざして法相の政治責任を追求するとはおよそ似つかわしくもない不自然なものを見た思いだった。他に方法論があった。
(6)2閣僚の同時辞任への一連の流れは、日本政治の与野党全体劣化がとまらない(non stop of whole decline of japan politics)象徴だ。
しかし、法治国家である以上どういうものであれ決められたルール、パラダイム(paradigm)にもとづいて政治活動を行うことは基本で、問題があれば見直せばいいことであって、それでもいつの時代でもどう決めようとも分かれ目のグレーゾーンは残るのだから、大臣辞任によりあらたに経産相に就任した宮沢さんのいうように「(政治とカネの問題は)ルールより厳しいことをやっていく」ことが信頼、信義則(faithful)のためには大事なのだろう。
(2)公平で公正な国民の権利を保障するためにその国民権利を守り、働く政治家が自由な財力、腕力その他で他を圧倒して立場が有利に(profitably)ならないように選挙も含めて政治活動を法令でこまかく制約、制限されてきた。
米国などは個人が選挙資金を集めるのも能力の高さで支持力だとばかりに個人の政治資金力を誇示して勢力を有利に伸ばす政治活動のダイナミズム(dynamism)だとして政治資金には寛容な国もあり、日本の場合は制約が厳しい側面はある。
(3)政治が土着に根差した家族的で地域的つながりにしばられた狭い観念で語られて、いろいろ利益供与、やりとりで自陣営に味方を有利に取り込もうという政治発祥がゆ着、ワイロ、便利供与の政治の土台を育(はぐく)んで社会問題化して、広く政治を志すもの誰もが望む政界に進出できない不利益があってはならないことから、公平、公正な政治の場としての法的規制、制約の数々だ。
(4)松島前法相は問題の「うちわ」は「法に触れるとは思っていない」(報道)と強調した。「(寄付行為にあたる)財産上の有価物かというと、うちわは一般にイベントで配ってそのまま捨てられる類のもの。問題になる寄付行為だとは思っていない」(同)とくり返したといわれる。
それならどうしてこうもあっさりと自ら大臣辞任を申し入れたのかがわからないが、「国政に遅滞をもたらし国民に迷惑をかける事態を招いた」として、これ以上「安倍内閣の足を引っ張ることはできない」と暗に任命者からの圧力の政局がらみの辞任の経過を述べている。
強弁に終始したが、結局は民主党から「うちわ」配布で刑事告発を受けてそれを担当する法相として責任を取らされた形となった。
(5)事態はそういう流れで一応の決着はついたが「うちわ」1本で大臣の首が飛んだわけで、国民としては情けない(feel miserable)話ではある。
なにが情けないかといえば、問題はあきらかであるが虚弱野党の代表の民主党が内閣改造にともない新大臣の失点あばき、追求に的をしぼり(報道によると民主党幹事長も今はこれしかないということを自嘲気味に語る)、国会の予算委員会で「うちわ」をかざして大臣の政治責任を追求した茶番だ。
国会の政策本格論戦の場である予算委員会も最近は内閣、自民党1強時代で言いっ放しに質(ただ)しっぱなしの形がい化が進んで、まさかその予算委員会で民主党質問者が「うちわ」をかざして法相の政治責任を追求するとはおよそ似つかわしくもない不自然なものを見た思いだった。他に方法論があった。
(6)2閣僚の同時辞任への一連の流れは、日本政治の与野党全体劣化がとまらない(non stop of whole decline of japan politics)象徴だ。