いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

タダでは帰れない。 we can't get back as empty handed stand

2014-10-27 19:59:50 | 日記
 (1)北朝鮮による日本人拉致被害者救済の外務省拉致交渉担当代表ほか職員による政府代表団が北京経由で今日平壌に入った。
 北朝鮮の日本人拉致被害者の再調査結果報告がなかなか進展しないことから、9月末に日本側からの呼びかけで日朝外務省局長級協議が開催されて、その場で北朝鮮交渉担当大使から詳しいことは平壌に来て直接特別調査委員会から聞いてほしい旨(報道)の発言があり安倍首相の強い意向で政府代表団を派遣することが決まったものだ。

 北朝鮮は9月上旬にはいつでも再調査の結果報告ができる(報道)といいながら、時期が合意できないでいるとして引きのばして、業(ごう)を煮やした日本側からの求めに応じて局長級協議が持たれた。

 (2)そこで北朝鮮側からの冒頭の発言になったものだが、当日の協議の内容が報道で伝わってきて、北朝鮮側は日本人政府認定の拉致被害者12人の調査について「準備段階であり、結果を出すのは難しい」とくり返していたことがわかった。
 当初の「夏の終わりから秋の初め」の第1回の中間報告についても「日朝の合意事項ではない」と突っぱねて回答時期も示さなかった(報道)といわれる。

 9月上旬の「いつでも結果報告ができる」発言からは随分と後退した発言で、とても再調査を約束した加害国(assailant)の誠意、責任など微塵(みじん)もない極端に無責任な対応となった。

 (3)中国ほか一部の友好国以外国際社会から孤立して日本とも国交正常化(normalization of diplomatic relations)関係にない北朝鮮が、国際政治、社会情勢に国としての責任も義務も役割も果たすつもりもない北朝鮮の唯我独尊の無謀、横暴ぶりがはっきり出た、9月以降の日本側を弄(もてあそ)ぶように急転直下の北朝鮮の拉致問題対応だ。

 当時の北朝鮮金総書記自らが日本人拉致事件を北朝鮮の国家的犯罪行為と認めながら、被害国日本に対して加害国北朝鮮に呼びつけての今回の日本政府代表団の平壌入りには、これまでの交渉経緯から中間報告がなされる可能性はほとんど考えられずに官房長官も「具体的な調査結果が得られる見通しはない」(報道)と言明しているほどだ。

 (4)この時期の北朝鮮側の要請による政府代表団の訪朝には、拉致被害者家族や自民党内からは北朝鮮にいいように利用されるだけで成果はないとの慎重論が強かったが、安倍首相の強い意向で派遣が決まった。

 拉致問題解決を安倍政権の重要政治課題とする首相の日朝話し合いの機会、窓口を開いておきたい安倍首相の意向は、国際政治、社会のパラダイム(paradigm)を無視する北朝鮮のふざけた態度に対して、それでも問題解決を目指さなければならない状況の中ではやむを得ない選択だ。

 (5)日本側の拉致問題解決への国内の高まりをもて遊ぶように報告できると言ってみたり、まだ準備段階と言ってみたりの北朝鮮の意図、本当のところを見定めるために、折角来いというなら平壌に乗り込むことも必要だ。

 話すから来いというから来たで、タダでは帰れない(we can't get back as empty handed stand)日本側の強い意思を示す機会にしたらいい。
 日本拉致家族がこの期に及んでも表面あせりを見せないのは心強い限りだが、1,2年先の話でないせめて確かな再調査結果報告時期ぐらいは持って帰ってほしいものだ。
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする