いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

委員長と政府想定答弁書。 chairwoman of a committee & supposed written reply of the government

2014-10-24 20:02:48 | 日記
 (1)片山さつき議員が何かとこれまでお騒がせ(sensational)議員であるのは承知している。最近も御嶽山噴火災害について自身のツイッターで民主党政権当時の事業仕分けで活火山の観測体制が縮小されたことが今回の被害拡大につながったと指摘して、当時のかかわった民主党議員から事実無根と指摘されてあっさりとおわびしたことがある。

 どういう調査で確信のもとに発信したのか、国会議員の発信(ツイッター)の意味、重さをどう理解しているのか、軽率ではすまない話題性偏向のお騒がせでしかない。

 (2)片山さつきさんが参院外交防衛委員会の委員長(chairwoman of a committee)で、審議中に閣僚らの政府答弁資料(想定問答集)を読んでいたことが野党の指摘で判明して、「委員長の公正中立性が疑われる」として審議が中断した。

 本人も事実関係を認めて謝罪し一旦は落着したかにみえたが、野党はその問題の政府答弁資料(すでに政府側が回収ー報道)の提出を求めて審議再開は難航している。与党内からも辞任論が出ている(報道)。

 (3)これに自民党参院国対委員長が民主党同国対委員長に謝罪したが「三権分立のはずなのに立法府の委員長が行政府の答弁書(supposed written reply of the government)を事前に入手したのは前代未聞」(報道)と批判して受け入れられなかったといわれている。

 この問題、当事者はそれぞれに「問題」があるとして認めているが、いったい全体「何」がそれほどに問題なのかがよくわからない。
 「委員長の公平中立性が疑われる」、「三権分立のはずなのに」はよくわかるが、委員会委員長が仮に政府の答弁資料を事前に入手してしかも審議中に「読んで」いたことが、委員会運営の公平中立、三権分立と直接どうかかわっているのかがわからない。

 (4)委員長がその政府答弁資料(想定問答集)通りに議事運営して、政府案の成立に便宜をはかったというなら問題はそれはそれでよくわかるが、この段階では「読んで」いただけで、もちろん入手方法も含めてけっしてほめられた行為ではないが審議が中断して辞任騒ぎになるほどの問題でもないように思える。

 委員長として手に入る資料を参考、参照して政策問題点を多角的に理解して議事運営を整理、準備することは方法論としてあって当然だ。

 (5)そもそも与党自民党の委員長は、あってはならないことだが政府与党の政策実現の意向のもとに添った議事運営進行をしているのは既成の事実なのに、政府答弁資料を読んでいただけでいまさら野党が公平中立、三権分立を持ちだすのも、こちらの方が政局がらみすぎて手の内が見え見えではないのか。

 そもそも政府答弁資料(想定問答集)とはどういう性格のものなのかもよくわからない。公文書でもなければ、大臣の答弁用の参考資料であり政府内部の非公式文書(private paper)であり、拘束力もなければ規定力も服従力もない文書だ。

 (6)もちろん委員長がその政府側の非公式文書を読んで、その通り議事運営のシナリオを導く疑いを持たれることはあってはならないのはいうまでもない。

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