いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

女性閣僚のお騒がせ。 sensational women cabinet ministers

2014-10-19 14:50:55 | 日記
 (1)女性の活躍を成長戦略のひとつの柱とする安倍政権で内閣自ら実践しようと数にこだわった女性閣僚たち(women cabinet ministers)が紙面を賑わしている。
 女性閣僚5人のうち3人が昨日靖国神社を参拝して、これに中国政府が反発して日本大使館幹部にさらなる参拝を控えるよう申し入れた(報道)。

 安倍首相はASEM会議出席でイタリアに渡航中で、靖国神社秋の例大祭参拝の代わりに真榊(まさかき)を奉納した。11月の北京で開催されるAPEC会議で中国の習国家主席との首脳会談実現を目指しており配慮したものだ。

 (2)靖国神社を参拝した女性3閣僚は安倍首相の政治理念に近く、自民党内でも保守色の強い政治思想として知られて、これまでも国会議員として毎年のように靖国参拝をくり返していた。
 関連支援団体との関係もあって独自の判断だけでは行動できない政治家の宿命もあることは理解できる。

 一国会議員と閣僚との政治責任、影響力の重さの違いを考えれば、安倍首相が靖国参拝を控える事情を考慮する必要はあったが、それよりは自らの政治事情を優先させた格好となった。

 (3)あるいは政治理念の近い安倍首相に代わって、首相よりは閣僚参拝の方がまだ中国ほか外交関係への影響力、抵抗力が低いと見越しての主義、主張代行のあらわれなのかもしれない。
 中国政府の対応も首相の靖国参拝と違って、今のところは「さらなる参拝を控えるよう」(報道)申し入れたとトーンダウンはしている。

 参拝者の高市総務相は「外交関係(の障害)になるような性質のものではない」(同)と述べ、また有村女性活躍担当相は「どのように追悼するかは国民が決める話で、他国に参拝せよとか参拝するなと言われる話ではない」(同)と強気だ。

 (4)靖国参拝はあくまで国内問題で(もちろん、戦争主導者のA級戦犯が合祀されている靖国神社をはからずも国のために戦って命を落とした国民と同じように参拝するのがふさわしいのかの国内問題は存在するが)その通りの話ではあるが、国家がこれに対して反発、政治干渉するかっての旧日本軍による植民地支配被害を受けた外国政府を無視して、閣僚にあるものが自らの政治理念、信条、信念だけで行動していては国際関係、外交は成り行かない。

 閣僚の立場として、正当論(justificative theory)だけでない調整論(regulative theory)も必要になってくる。

 (5)もっと大きく注目を浴びているのが全閣僚、女性閣僚のうち最も若い小渕経産相のデタラメな関連政治団体の不明朗政治資金管理問題だ。
 政治資金の私的流用とも受け取れる数々の使用リストに支援者観劇会の多額の収支落差、収支記載漏れとかっての自民党長期政権時代の腐敗した政治資金不正実態をそのままのデタラメ具合だ。

 若さの経験未熟さか、管理に目が届かない統轄能力の不足か、元小渕首相の娘という旧態然とした自民党体質を受け継いだものなのか、説明責任(accountability)で終わりそうもない。

 

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