いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

まやかし政治を追い詰める。 bring a sham politics to bay

2014-10-09 20:05:14 | 日記
 (1)公明党が沖縄県知事選で自民党が支援する現知事支援ではなく「自主投票(free voting)」とする公算(報道)が強まった。公明党は平和の党をテーゼ(these)として掲げながら連立与党として先の安倍政権の憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認を支持して、閣議決定に全面協力した。

 連立与党として政権、自民党の専横をチェックして「重し」になる(carry weight)と表明していたが、安倍内閣の支持率の比較高い中ですっかり政権、自民党に取り込まれて、今や協力、補完勢力になってしまった。
 集団的自衛権の行使容認問題も与党協議では当初は個別的自衛権の範囲内で対応できるものが多いとの主張をしながら、政権、自民党に押されていつしか公明党内の強い反対意見をも遮(さえぎ)ってまで閣議決定に協力を示すまでになった。
 
 公明党地方議員からはテーゼに反して政権、自民党に協力、従う公明党本部の姿勢に対して、来年の統一地方選挙での劣勢を懸念する声も聞かれる。

 (2)11月に実施される沖縄県知事選は、昨年末に辺野古沖埋め立てを許認可した現知事に辺野古移設に反対する同じ与党系の前那覇市長が立候補を表明しており、与党系同士の分裂選挙となる見込みだ。

 自民党としては選挙戦術で創価学会票の固い組織票を持つ公明党の協力は不可欠であり、公明党の選挙方針が注目されていた。
 連立与党として存在感を示したい公明党本部は自民党との協力関係を強化して辺野古移設の現知事を支援する意向を示しており、一方、同県本部は辺野古移設に反対しており、党本部と県本部が対立する構図となっていた。

 (3)自民党も米軍基地県内移設に反対する沖縄県民の過半数の意思(これまでの選挙結果)から同じ構図を抱えていたが、やはり県内移設に反対する沖縄選挙区の国会議員を強く説得して現知事支援に一本化した。

 連立与党として安倍政権を担う公明党本部としては、テーゼに反してまで安倍政権の集団的自衛権の行使容認を後押しして平和の党のイメージを損なっておいて、これにさらに沖縄の悲願の県外移設に反してまで政権、自民党にすり寄ることなどできない相談だったのは当然だ。

 (4)立党の精神が問われかねない保守志向の逆風にさらされることになり、比較対効果、公明党の存在意義を考えての選択だ。
 さすがに県内移設に過半数が反対する沖縄県民の意思とそれに支えられた県本部の意向までも無視するわけにもいかずに、「自主投票」を選択せざるを得なくなったのだ。

 (5)政治が国民の意思を無視して打算や党利党略、私利私欲で動じては本質を完全に見失う。安倍首相は自らの信じた政治理念を遂行するためには国民の反対意思、意見は大して考慮しないと表明しており、そのとおり安倍政権の重要法案(特定秘密保護法、集団的自衛権行使、消費税引き上げ)はことごとく国民の過半数が反対(世論調査)するものだ。

 ところが経済回復基調、政策一点で小市民的国民の比較高い内閣支持率を得ている不自然さだ。

 (6)国会論議はかみあわずに、そもそも言いっ放しの形骸化(ruinousness)している。こういうまやかし政治(sham politics)は選挙ではっきりさせるしかない。
 公明党も選挙協力で沖縄県民に追い詰められた(bring a sham politics to bay)のだ。
 

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