いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

地方行政革命。 revolutionary local administration theory

2014-10-29 19:45:42 | 日記
 (1)地方創生が少子化対策や地方色のある起業と結び付けられることが多いが、地方創生の最大のキーポイントは地方行政革命(改革ではなまぬるいため)だ。
 地方自治、分権(decentralization)がこれまで度々地方活性化のために叫ばれてはきたが、言葉とは裏腹に政府が財政(補助金、税制など)、許認可権で縛って一向に地方自治、分権が進まずに、人口、経済、産業の東京一極、都市集中が加速して地方の過疎化に拍車がかかり政治、社会問題化している。

 このままの人口減少が続けば50年には現在の地方自治体の半数が消滅するという分析データも公表されている。安倍首相は成長戦略として女性の輝く社会とともに地方創生を主要政策テーマに掲げている。
 安倍首相の場合は来年実施の地方統一選挙目当ての地方創生戦略で、地方自治体消滅の危機意識に根差したものとはいえないものだ。

 (2)しかし、地方の過疎化は深刻で地方自治体の財政難は広がり優良自治体を探すのが難しいというか、輸出基幹産業を有する一部自治体に限られている。その輸出基幹産業も為替相場に左右されない対策として海外に生産拠点を移す傾向が続いて、自治体税収、雇用にも影響を及ぼしている。

 東日本大震災により東北太平洋側一帯の自治体は壊滅的な被害を受けて、再建計画も方向性が見えずに都市計画、産業復興、人口帰還の展望も見えない状況だ。

 (3)地方創生が過疎化、少子化対策や地方色のある起業、産業強化に重点が置かれて、考えられることが多い。これも重要な地方創生、復興の要素ではあるが、それを円滑に効果的に計画運営、実施する地方行政機構、機能の革命的改革(revolutionary local administration)こそがまず考えられなければならない重要課題だ。

 現在の自治体は人口減少、過疎化、産業の都市集中で多くが財政難にあり、政府の財政補助支援なしでは立ち行かないでいる。その政府の財政補助支援は使い道も政府の縛り、規制が多く、政府と地方自治体との思惑の違いが不効率行政となって地方活性化を後押しする弊害となっている。

 (4)政府が地方創生を目指すなら、地方自治体から要望の多い政府の財政補助金、税制の自由な使い道を保障する行政、財政、税制革命を進めるべきだ。
 少子化、過疎化で一地方自治体で財政健全化政策が困難な時代に、周辺自治体と協働する行政機構、機能革命は考えるべきだ。

 大阪府・市、愛知県、名古屋市ほかが進める都構想、道州制は検討すべきだ。そのためには関係自治体も具体的で実効性のある行政機構設計図を示す説明責任がある。

 (5)行政機能、サービスが低下するとの声もあるが、仮に一時的にはそうであっても二重行政解消、周辺自治体協働の行政機構、機能革命、自由な使い道の地方財政革命による優遇政策(policy to improve the condition)により、人が戻り産業が回帰する政策努力につなげてこその地方創生だ。

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