水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

植松三十里(1)

2011-12-25 09:18:07 | 植松三十里
今月の13日に、水車見学にいらっしゃった、植松三十里(ウエマツミドリ)先生に敬意を表し、御作を読み、紹介し、感想を述べようと思う。

まず、

咸臨丸、サンフランシスコにて、 角川文庫、H22年4月25日発行

 咸臨丸に乗船した人々のうち、勝海舟や福沢諭吉などの有名人ではなく、水夫として乗り組み、病気やその介護のために、同船で帰国できなかった人々の話だ。

船に乗って、ずぶぬれになった経験を有する者としては、咸臨丸乗組員の荒天時の苦労話はみにつまされた。よくわかる。


「咸臨丸のかたりべ」という描き下ろしが、併載されている。

どちらかというと、こちらのほうが迫力があって、魅かれた。

「幕末軍艦咸臨丸」という本を著した文倉平次郎について書いている。「幕末軍艦咸臨丸」は知る人ぞ知る名著らしい。
その文倉の著作に至った動機が、咸臨丸乗り組み船員のうち、現地で亡くなった三人の墓のうち、三人目の墓を見つけたことであった、との解釈は、説得力があり、感激した。

この「幕末軍艦咸臨丸」も読んでみたい。


植松先生は、世の中の動きに一石を投じた、無名の人への関心が強いようだ。なかなかいい。