水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

論語(19)

2011-02-06 15:28:44 | 論語
詩三百、一言以蔽之、曰思無邪(為政第二の2)

詩三百、一言以ってこれを蔽う、曰く思無邪


詩経に収められていろ300の言葉を一言で表すとすれば、思いに邪(ヨコシマ)な所がない。

と解釈していいと思っていたが、そうではない、という解釈もあるらしい。


詩経の中では、
思無邪、思馬斯徂、と出ているのだそうで、「馬がひたすら駆けている」との意味らしい。

「思」を今の解釈でしてはだめで、ここでは意味はない、らしい。

わからなくなってきた。泥沼に引きずり込まれそうだ。

「思無邪」について白川静がどう解釈しているか、調べるので、これはしばらく、ペンディングトレイ行き!

解説員として(71)

2011-02-05 18:37:52 | 解説員日記
 今日の午後、解説当番であった。

午前の見学者は1名だったそうだが、午後は近来に無く多かった。

2時半過ぎからは途切れなくおいでになり、ひとりではアップアップ。

解説を聞いた方々はおしなべて満足していただけた、と思う。しかし、お金を払ったのに解説を聞けなかった方々もいらっしゃったようで、どうしようもなかったのだが、反省だ。

 入場料が百円、と聞いて、入らない方が少なくないそうだから、百円を払って入ってきた方にはきちんと説明しなければいけない、と思う。

ランダムに来る客をどうコントロールするか?待ち行列の理論でも適用して解析してみたらどうだろう。
とにかく、これから見学者が増えるにちがいないのだから、真剣に考えておくべきだ。

例えば、時間を決め、30分ごとに入場してもらう、とか。


今日は、どなたも興味深々の様子で、質問も多く、こちらも力が入った。

次のような、ちょっと勇み足的回答を何回もしてしまった。

「実際に、搗いたり、挽いたり、の実演はやるのでしょうか?」(今日、対応した6組すべてから受けた質問)

「たぶん、年に1~2回はやると思います。そのときは事前に市報に載ると思いますので、期待してお待ちください。」


市はこの種の実演をやるでしょうか?
今、これを書いていて、やるかどうか、非常に心配になってきた。


論語(18)

2011-02-04 09:13:50 | 論語
 北辰居其所、而衆星共之(為政第二の1)

 北辰の其の所に居て、衆星の之に共する。

 北極星の位置に立場をおけば、多くの星は協力する。


 この語の前段に、為政以徳(セイを為すにトクを以って(すれば))、とある。
政治が正しければ、大衆はついてくる、ということ。


エジプトなどの騒乱は、やはり、政治が正しくなくなっていた、ということの表れとみるべきなのだろう。


我々が知る、徳政(令)と、上の為政以徳(イセイイトク)とは、互いにまったく異なる。

例えば、後醍醐天皇が実施した、徳政令は、権力の力で、その仲間がかかえている借金を踏み倒す行為であった。
江戸時代、幕府や諸藩は、ときどき商人からの借金を棒引きにした。これも徳政令だろう。
1945年の終戦後に行われた、新円切り替え。これも、徳政令といっていいだろう。

なにが言いたいか。

権力とは、いつでも、徳政という、一見、美辞のもとに庶民を苛める、怪物に変身するものだ、ということ。

論語(17)

2011-02-01 09:32:48 | 論語
不患人之不己知、患己不知人也(学而第一の16)

人の己を知らざるを患(ウレ)えず、己の人を知らざるを患う。

人様が自分を理解してくれないことに不満を持つのではなく、自分が人様を理解しない(できない、がいいかも)ことについて、(なぜそうなのか)よく考えねばならない。


大字典によれば、「患」の訓読みは、ウレウ、で、ワズラウ、ではない。

では、ウレウと読む、愁、憂、患、相互の違いはなにか?
大字典の記述を基にすると次、

愁=悲しみ
憂=心の病による苦しみ
患=身体の病による苦しみ

ということになると、今日の文の「患」を(ワズラウ)と、読みたくなる。
なぜかというと、同じ読みの、煩(ワズラワシ)の意味が、「(考えることによって)頭が熱して痛む」意だからだ。

まあ、とにもかくにも、人様を理解しよう、という心は常に持ち続けたい。