水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

論語(22)

2011-02-14 10:22:23 | 論語
問孝(為政第二の5~8)

四つほど続く、親孝行についての問答をひとまとめにすることにした。ピンと、納得できないもので。
想像するに、孔子がこれほど、ヤイノヤイノ言わねばならぬほど、当時は親を大切にする習慣がなく、動物に近い親子関係だったのではあるまいか。
しかし、年月が経過して儒教が硬直化するとともに、「孝」のしばりがきつくなる。ついには、政治権力を持続させるためだけに、三年服喪とか哭泣とかの、おかしな宗教行事が慣例化されてしうようになった。半島北部ではまだこの弊害に蝕まれている。

まあとにかく、

① 無違(5) 違(タガ)うこと無し
② 父母唯其疾之憂(6) 父母にはただその疾(ヤマイ)を之(コレ)憂う
③ 不敬何以別(7) 敬せずば何を以て別(ワカ)たん
④ 色難(8) 色難(カタ)し

前後を読んでも、よく分からんのです。

①は、親に逆らうな、と言っているのか、生前であろうが死後であろうが親には礼をつくしなさい、と言っているのか、②は、親自身の心配事が彼らの病気のみになるようケアしなさい、なのか、子は親の健康に配慮すべき、といっているのか、④は、親の顔色に注意しなさい、といっているのか、親に対したときの自分の顔に注意しなさい、と言っているのか。

 唯一③のみは、理解でき、納得です。子供を大切に育てるのは、人間だろうが他の動物だろうが同じだ。違うのは親離れ・子離れで、人間は極めてウエットだが、動物はドライ。
このウエットさを孔子は「敬」で表現した、と解釈した。