映画の豆

映画の感想をだらだらと。
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http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」

2017年08月14日 | バトル映画

ジョジョ第4部実写化です。監督は三池さん。
仗助が山﨑賢人さん、康一くんが神木隆之介さん、承太郎が伊勢谷友介さん。
大きな改変はなく、アンジェロ戦と虹村兄弟との戦いをやって、次回に続きました。
うーん、すごいダメという訳ではないですが、予想以上の事は何も起こらなかった。
おじいちゃんを演じるのが國村隼さんで、おじいちゃんに焦点を当てた話でした。
決意のくだりは、ジョジョにしてはちょっと説明しすぎと思わなくもなかった。

杜王町は、スペインのリゾート地、シッチェスでロケが行われたそうです。
虹村さんのおうちとか素敵でした。

シッチェス



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「スパイダーマン ホームカミング」

2017年08月14日 | バトル映画

スパイダーマン新シリーズ1作目です。
これまでに2シリーズ5作撮られたスパイダーマンですが、
今回の15歳のピーター・パーカーが、設定もビジュアルも一番幼い。
退屈するシーンがなくて、ずっと楽しくて、
ピーターのことを否応なく好きになって、ミラクルライトを振って応援したくなります。
めっっっちゃ面白いのでおすすめです。

15歳のピーター・パーカーは、アベンジャーズ入りを夢見て
地元のクイーンズで放課後の自警団活動に精を出していた。
ある日、銀行強盗を阻止した彼は、強盗たちの使った、
地球外のテクノロジーによる武器に気付く。
彼はその武器を製造する組織を追って、危険に踏み込んでいく…というあらすじ。

アベンジャーズが出てくるのは、
これがマーベル・シネマティック・ユニバース作品だからです。
MCUはディズニーの作品で、
スパイダーマンはソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントに権利があるので
本来参加は不可能なはずなんですが、まあ色々あったんでしょう、
両社がコラボする事になりました。
思い切ったことに、シリーズの肝である
スパイダーマン誕生と、ベンおじさんのエピソードをカットしました。
その代りアベンジャーズのエピソードを入れた。大英断でした。
(過去に何かあった事は、ちらっとセリフで表現されます)
すごく明るい印象になった。
そしてMCUを1作も見ていなくても分かるように作ってあります。

内容ばれ

・人種配慮がされており、ヒロインが2人とも有色人種、親友も有色人種(ハワイ系?)、
 原作では白人のいじめっ子が有色人種(インド系?初めて見たパターン)
 学校のシーンではかつてない東洋人率の高さ。
 冒頭でとある人が「カウボーイとインディアン」って言うんですが、
 すぐに「アメリカ先住民族です」って訂正されます。おっ!って思いました。
・脚本が用意周到かつ圧倒的物量で主人公の事を好きにならせにくるので、
 なかなか抗い難いです。
 身内思い、気の合った親友がいる、勇気があって正義感が強い、
 このあたりは主人公標準装備ですが、
 街を飛び回る際に、「何か困ってない?」「楽しんで!」
 「(バーベキューをやっている人に)おいしそう!」「(映画を流している店に)いい映画!」
 犬がじゃれついてくると、今時間がないんだってお話してしまう。少年特有の澄んだ声で。
 (なかのひとトム・ホランドさんは21歳です)
 1度だけピーターが悲鳴を上げるシーンがあるのですが、
 完全に親に助けを求める小動物の声で、
 立ちあがって「スパイダーマンがんばれ!」って叫びたくなって困りました(笑)
 あの脚本の質と、トム・ホランドさんの姿声の合わせ技はずるい。
・脚本の話ですが、1シーンがすごく機能的で、たとえば序盤のサンドイッチのシーン
 ・ピーターがイタリア語を話せる(彼の優秀さを示す。種類を変えて何度もある)
 ・メイおばさんが魅力的な女性である(レストランでもある)
 ・ピーターがおばさんを大事に思っていて、咄嗟の機転も効く事
 ・ピーターが動物好きである事(のちに犬のシーンもある)
 ・のちに銀行強盗の店爆発シーンにつながる
 ・のちの例の拷問シーンの、サンドイッチの会話につながる
 短いシーンにこれだけ要素を詰め込んで、話を進めつつ
 なおかつキャラクターも立てるという曲芸をやってくれて、
 しかも次から次にどんどん情報が来るので、退屈している暇は全然ないです。
・脚本とは別に、映像のリズムも異様に良くて、
 外からそっと帰ってきて、おばさんを警戒しつつそっとドアを閉めてからの
 ネッドくんとデススターどしゃー!といい、
 ノリのいいシーンと音楽をガンガン飛ばしてからの突然の静寂と
 彼女のお父さんバーン!といい、本当に綺麗な流れでした。
・美しすぎるおばさん、メイおばさん。
 前作でも言いましたが、何割かのアメリカ男児たちの性の目覚めになる絶対。
 「助けてメイ!」からのパーティレクチャーシーンが好きです。
・そしてマーベルぽっちゃり天使のうちの1人、ネッド。
 「イスの男」に憧れているドジっ子。でもスペックは何気に高い。
 スーツのセーフティーモードを解除する時に、
 「何か理由があるかも」って2度断ったところで本格的に好きになりました。
・ラゴスの戦闘ゴミって言ってましたけど、そのショックグローブ、ラムロウさんの…
・閉じ込められたスパイダーマンが、スーツのOSに名前を付けようとしたり、
 運動したり、恋愛相談したり、ちょこまかして37分しか経ってない事に驚愕したり、
 ああ高校生だなあ…という感じで笑いました。
・メインヒロインのリズはかわいい高嶺の花系の子ですが、
 サブヒロインのミシェルが尖りすぎてて、マーベル始まった!って思いました。
 普通にデモに参加して、ワシントン記念塔には「搾取して建てられた塔なんて称賛できない」
 と皆と一緒に登ることを拒否。でも別にハブられたりはせず、それなりに居場所がある。
・無印とアメージングへのオマージュがあって、そこは嬉しかった。
・キャプテン・アメリカのビデオは笑いをこらえるのに必死でした。
 作品内ではアベンジャーズ1の直後くらいに撮影されたのかな?って思いますが、
 表情を当時の無邪気なものに戻せるクリス・エヴァンスさんすごい。
・校長先生の部屋、右端のモリタの写真は気付いたのですが、
 その隣りのハウリングコマンドーズの写真は全然分からなかった。
 初見で気付いた人、すごい動体視力だと思う。(校長はモリタの子孫)
・フェリーのシーン、とてもよかった。
 でも思ったのが、フェリーの事故くらいアイアンマンが簡単に片づけてしまうので、
 そのアイアンマンと実力拮抗する超人達の集団であるアベンジャーズが闘うって、
 やっぱり宇宙から敵に来ていただくくらいしか手がないのだなあと思いました。
 それか同志…討ち…。ジモすごかったなあ…。
・今回の敵の造形、いいなと思いました。別に地球を滅ぼしたり支配したりしない、
 普通に家庭や仕事や仲間があって、事情もある。
 あと今回のヴィランは「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
 ねただと思います。あの作品内でアベンジャーズの話してたそう言えば。
・個人的にラストバトルで核兵器的なものをもって飛び去るパターンも、
 都心の上空に暗雲が垂れこめて建築資材などが空中に吸い上げられ、
 カウントダウンが始まるてきなパターンももう食傷気味なので、違って良かった。
 ピーターが、普通のコスプレ状態で戦っている事とか全然意識になかった。
 あとで気付いてぞっとした。
 火の中に飛び込んで行った時、彼も忘れてたと思う。
 スーツが守ってくれない事も自分が焼死する可能性も。あの無心の表情はよかった。
・トニーがピーターに謝罪してびっくりした。
 その前に「スーツの事は自業自得だ。君には愛のムチが必要だった。
 私に感謝しろ」って言うし、そのあとで犬とやって雑種がどうのこうのと、
 へんてこりんな話をするのですけど。
 もしかして謝り慣れてなくて、軽く葛藤したのかも。そう思うと可愛い。
・新スーツが、半数以上の人が「なんか嫌だな…」って思うだろう
 絶妙のデザインだと思う。いい仕事。

「キャプテン・アメリカ シビル・ウォー」とつながっていますが、
トニー・スタークが空港からの帰路で、ピーター相手に平静にふるまえるくらいには
精神状態に余裕があった(虚勢にしても)と分かってほっとしました。
そしてキャプテンのために新しい盾を作っていた事も。
ハッピーやペッパーが側にいてくれた事も。
「手加減してくれたんだ」っていうセリフは、
「シビルウォー」で心を痛めた人には特に沁みるセリフ。

おまけ映像が2回あるので、席は立たない方がいいです。


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「トランスフォーマー 最後の騎士王」

2017年08月10日 | バトル映画

監督マイケル・ベイ
全作でオプティマス・プライムが創造主に会うために地球を飛び去ったあと、
危険なトランスフォーマーを弾圧する人類側の態度はさらに厳しくなり、
彼等は破壊されるのを恐れて隠れて暮らしていた。しかし…というあらすじ。

冒頭15分程が最高です。残りがおまけと言っても過言ではない。
わりと大胆な設定が加えられた。
でもどうせつくならみみちいウソよりでかいウソだ。

内容ばれ

円卓の騎士を勝利に導いたのはオートボットたちだった!
以来、オートボットと騎士の血族たちは絆で結ばれ、
影から世界を守るために動いてきた組織があった!
っていう設定は燃えますね。
あんなに火力強めのアーサー王伝説は初めて見ました(笑)
その子孫バートン卿がアンソニー・ホプキンスっていうのがおいしかったですね。
彼の執事はオートボットで、代々の当主に仕えているというのも。
わりとフランクな執事で、彼の素直な言動によるギャグは全部よかったです。
マーリンの子孫は、…うんまあケイドの彼女要員ですね随分若いですねって感じでしたけども、
ひとつ言わせていただくなら、マーリン役がスタンリー・トゥッチなら
杖の所有者はジョシュアでいいじゃん…
「えっわたしが…マーリンの子孫…地球をすくうの…?がんばります…」
でいいじゃん…って思いました。

ビーが全身バラバラになった状態から再生するアクションを見せていた。
すごいビー!でもビーはもうこれ実質不死無敵なのでは…?

下記腑に落ちない点(というかマイケル・ベイ節だなという点)

・メガトロンが生きているのはいいとして、
 一体いつクリオネみたいな創造主と手を結んだのか。
・タリスマンと杖が分かれてる意味あるのか。1つでいいじゃない。
・ビーに発信器あってもなくても追跡できるなら発信器の意味などない。
・かわいかったけど、女の子のキャラクター一切話に噛んでないな。
・家族であるスクィークスに、おうお前ちょっと砲台潰してこいやって、
 大事なのか大事じゃないのかどっちなの。
・バートン卿のキャラクターとっても良かったけど、
 あんな最前線で戦う必要はあっただろうか。
 そしてすぐに離脱せずにアリーナ席で立っている意味はあっただろうか。
・オプティマス…つらい…一番好きなのはオプティマスですが、あんまりだ。
 飛び出して行って、まんまと洗脳されて戻ってきて、大暴れしていたのに、
 意識が戻ったらエンタメ演説してリーダー復帰とか。
 ビー!その男とは別れた方がいい!と言わざるを得ない。
・というか、10万人とか?犠牲者が出てしまっては
 さすがに呑気な地球人もトランスフォーマー皆殺しに本腰入れるでしょう。
・腑に落ちない点というかラストバトルが地獄のように長い。



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「ウィッチ」

2017年08月07日 | ホラー映画
ロバート・エガース監督
久しぶりの立ち見でした。
しかしどう考えても大勢の人がキャッキャと楽しむ映画ではなく
ジャンルとしてはオカルト宗教サイコホラー…って感じなんですが、どうしたんだみんな。

1630年、ニューイングランドのピューリタンの集落で、
ある男性が、教義の解釈違いのため周囲に反発し、
妻子を連れて村を離脱する。
夫と妻、5人の子供達は平野に家を作って暮らし始めるが、
生まれたばかりの末の男の子を長女があやしている最中、
ちょっと目を離した間に赤ん坊は姿を消す。
その日から母は泣き暮らし、段々と歯車が狂っていく…というあらすじ。

彼等は物凄い真面目な清教徒なので、
生活はすべて信仰のためのものだし、
子供が連続で死んでも「神が試練をお与えになっている」と解釈して
原因の検証と危機回避ができないのです。
一家のリーダーである父と母が今の価値観からするとまともではないので
見ていてずっと苦しかった。

初監督作品とは思えないくらい話が簡潔で
画面の色と明暗が作りこまれていました。
バロック絵画に寄せてるなーって何回か思ったし、
明らかにゴヤ…ってシーンもあった。

ラストばれ

魔女裁判がどういう風に起こるか、最小ロットで見せられてる気分でした。
きっかけは末っ子の死でしたが、終盤に母親が長女に
「お前は弟を誘惑した。父親を誘惑した。私から幸せを奪った」
というような事を言っちゃってることから分かるように、
元々母親の中にあった嫌悪で、
息子は愛せるけど娘は愛せないタイプの母親は実はそんなに珍しくないと思う。
程度の問題で。

父親も、妻が大切にしている銀のコップを黙って売ってしまって、
妻が長女に嫌疑をかけたときに黙っているのが最悪だと思った。
そもそもこの人が序盤で頭を下げて群れに戻っていれば全滅しなくて済んだのに、
状況も自分も直視できなかったためにああいう結末を迎えた。

なのでラストはむしろすっきりした。
そういう意味ではキングの「キャリー」に近いし、
モチーフに「魔女たちの飛翔」が使われている点で
ダニー・ボイル監督の「トランス」を思い出した。
どれも魔女の誕生を肯定している作品だと私は思います。

ゴヤの「魔女たちの飛翔」、私は長らく魔女に襲われている人と、
そこから逃げ出す人の絵だと思っていましたが(右腕が助けを求めるポーズに見える)、
最近では若者に知恵を授ける魔女と、
文明と理性を拒む愚かな者たちと解釈されているのですね。
(光源と、暗愚の象徴であるロバが地表にいる事が根拠)

ヒロインを演じたのはアニャ・テイラー=ジョイさん。撮影は「スプリット」主演よりも前です。
そういえば「スプリット」で共演したのはジェームズ・マカヴォイ氏ですが、
同じく「魔女たちの飛翔」をモチーフにした「トランス」の主演もマカヴォイ氏で、
妙にこの映画とつながりがあるなあと思いました。




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「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」

2017年08月02日 | ホラー映画

「みんなやってるから俺も俺も!」と
ユニバーサルが「ダーク・ユニバース」を形成しました。
今後はドラキュラやフランケンシュタイン、オペラ座の怪人などを
ユニバース内でリブートしていく予定のようです。
記念すべき1作目はミイラ男。主演トム・クルーズ。
監督、脚本家さんの過去作品はそれなりに見てるのですが、傾向は読めず。

アメリカ軍所属のトム・クルーズは、配属された紛争地帯で
遺跡から金目のものをチョロまかして売りさばくというあくどい副業を持っていた。
イラクでいつものように相棒と遺跡探しをしていると、偶然貴人の墓を発見する。
しかしそれは、エジプトで恐ろしい罪を犯し、封印された王女の墓だった…というあらすじ。

呪われた王女役は「キングスマン」で義足のアサシンを演じたソフィア・プテラさん。
エジプト風のメイクと扮装がとっても似合ってました。
トムめっちゃ脱ぐし、全裸シーンとかあるし、悪しき存在を研究する謎の組織が出てくるし、
ホラーっぽいシーンもあるし、アクションもあるし、ロンドンの街を砂嵐が襲うし、
ラブロマンスもあるし、色々頑張ったんだなと思う。

関係ないけどジキル博士やオペラ座のファントム、ドラキュラの登場人物などが集って
壮大な冒険をするという内容から、
2003年の映画「リーグ・オブ・レジェンド 時空を超えた戦い」を思い出す。
あれは透明人間やドリアン・グレイ、トム・ソーヤ、ネモ船長とかも参戦してた。
面白そうな設定の割りに大ヒットはしなかったけど…。

ラストばれ
あれ?BL勝利じゃありませんか?
やたらあのひとずっと出てて、「いい女だな」とか「女は諦めろ」とか
トムの周りをウロウロして、親切だなとは思ってたんですが、
あっハイ…っていう。
でも彼がいなかったら切なすぎる終わりだったので、BLエンドでよかった。
でももしかして、トムずっと若いままなのに彼は老いるんだろうか…。

プロディジウムは今後のユニバース作品に登場するのかな?
ジキル博士がハイド氏と比べて善良なようには、特には思えなかったけど、
うんまあフューリー長官と同じレベルくらい…。




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