脚本クドカン。大勢の人が楽しめる、よい脚本でした。
頑として謝罪しない帰国子女、
何が悪いか分かっていない天然セクハラ男、
子供が不祥事を起こしたのに若い後妻に夢中な大物俳優、
酒癖が悪く失言が多い政治家、
あー、はいはい、いるいる!あるある!という人々に
阿部サダヲが軽快にダメだしを入れて、
謝罪のテクニックをレクチャーしていきます。
謝罪をテーマにした映画って見た事がないし起承転結に予想がつかなくてたのしい。
作品をパクられた!と騒いでいた漫画家の人は、見たら内容が全然違ったと訂正謝罪してらしたようで丸くおさまってよかったです。
ケースごとに話が分かれていてオムニバスのようですが、
実はあのシーンにつながりがあったとか、
あの人物につながりがあったとか、
過去でこういう風なつながりがあったとか、
後に明らかになります。
クドカンのいつもの小2ノリは健在ですので苦手なひとはだめですが
我慢できずに笑ってしまうくらいギャグのキレは良かったです。
後半よりは前半がよかった。
内容ばれ
父娘の話と、
あと所長とラーメン屋店員の話が好きです。
お父さんと娘の話は、あれ誰も悪くないし、
しかも悲しいのに笑ってしまうという複雑な風味がたまらない。
ラーメン屋店員の話は、ただ謝ってほしいだけなのに、
どんどん違う方向に転がって止められないっていう状況、
いかにもありそうだし、
謝ってほしいという強い感情は、ちょっと恋に似てるなって思いました。
(みせながさんが
「そんなに舟木がいいんですか!舟木じゃないと駄目なんですか!」
って言っていて笑った)
マンタン王国編はちょいと冗長だったので
1回分は減らしてもよかったのではなかろうか。失言大臣は切ってもいいかも。
マンタン王国の皆さん、エンドテロップを見たら
全員日本人だったので心底びっくりした!!
顔の骨からして違うと思ったんだけども、メイクシェーディングテクに騙されたのか、
それとも日本人っぽくない顔立ちの人を集めたのか…。
エンディングが、関係ない女子歌手グループとエグザイルが歌って踊る映像で
(エグザイルの1人は出演してたけど)
映画の内容ぶち壊しなので、こういうネジ込みはやめてほしい。
同じ曲でも登場人物全員がインド映画みたいに踊ってくれたら
映画の満足感1.2倍だったと思います。