映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「キャビン」

2013年03月11日 | ホラー映画

他のジャンルではともかく、
ホラー映画では私の知る限りではこれまでなかったパターンです。
おおよそ全ての既存ホラー映画の疑問点が解消されたし、
今後ホラーを見る時はこの映画の事を思い出さずにはいられない感じ。
あ、でもホラー映画ファン以外が見ると
「ふーん…それで?」ってなってしまうので、
ホラー映画の好きな人か、またはアイディアものが好きな人向けです。
ただし、予告・あらすじなどは一切見ないで行く方が良いです。勿論下記の感想も。
上映期間は短いと思いますので、見るかたは急がれますように。
脚本はクローバーフィールドのひととアベンジャーズのひとの共著。

内容ばれ
ベースになっているのは「死霊のはらわた」ですね。
(久しぶりに見たくなりました。最近では「オズ」とか監督しているサム・ライミが
二十の頃に撮った長編デビュー作です。
経験や技術はない分、才能勝負で撮られた純度の高い画面にうっとりします)
ホラー映画定番の脳筋リア充カップルと、文武両道男子、変人男子、真面目な女子が
いかにもいかにもな山荘に遊びに行きます。

リア充カップルの男性はマイティ・ソーを演じたクリス・ヘムズワースですが
脳筋とは言っても友達思いで知的な面もあり、魅力的な人です。
「湖の中にまだ何かいるぞ!」って言って、自分が飛びこんで
「(いたのは)色男でした!」って言うシーンはかわいすぎて
そこらにロキさんがいらしたら、鼻血をだして気絶したと思います。
あと彼がモンスターに体当たりしたらモンスターがぼーんと吹っ飛んでいったので笑った。
そりゃな、190越えのタックルとかジェイソンもフレディもブギーマンも吹っ飛ぶわ。

おちばれ

あのエレベーターのパーティーシーンが最高でした。
notホラー映画ファンに分かるように例えると
美味しんぼでこれまでに出てきた料理が全て並べられ、
山岡さんと海原雄山が踊りながら出てくるような…。
(分からぬ)
モンスターエレベーター断面図とか、
ホワイトボードに書かれた名前とかキャプリたかった…。
シャイニングだー(もちろん衣装は違いますが)!とか
ITだー!とか、色々探しました。

すごく日本を意識してくれて…うん。
でもいつもアメリカと日本だけって、
それは他があまりにも怠慢過ぎると思うのですよ。
kyotoのkikoちゃんすごく気になる…その著作権的にギリギリの姿も含め(笑)…。
でもなんて言うか貞…じゃないやkikoちゃんみたいな非パワータイプは
犠牲者に個別行動させて各個撃破がセオリーじゃないですか。
それを真っ昼間の教室に出現させるとか、あれはもう作戦ミスとしか思えない。

例のあのお方は最近出オチ役が多い…いや盛り上がりますけど…。
あのお方なら生き残って、最終的に勝てるような気がします。

タイトルが出るタイミングに一番驚いた。


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「フライト」

2013年03月07日 | 成長モノ


予告を作った人がすごくうまくて、
航空パニックもの法廷サスペンスもの、とみせかけておいて、
実はアル中の再生物語でした。
「ポーラ・エクスプレス」「ベオウルフ」「クリスマス・キャロル」
とリアルCG映画を連発して、
ゼメキス監督、ちょっと実写の調子が狂っちゃったかな?というのが私の感想です。
(墜落シーンの映像はすごかったけども)
いつも周囲に迷惑を掛けているアル中の人やヤク中の人は熱心に見られると思う。
ただ日本は他と比べてアル中ヤク中人口はそんなに多くないし、
アル中に寛容な国でもないし、興行的には厳しいんじゃないか。

部品の損傷から航空中に制御不能となった旅客機を、
見事なフライトテクで胴体着陸させたウィトカー機長は一躍英雄となるけれど
事件直後に採血された彼の血液から、高濃度のアルコールが検出され
一転彼は厳しい追及を受ける事になる。というあらすじ。

ラストばれ(主人公をdisります)

もうこのウィトカー機長がすごいダメ人間!
フライト前夜に美人のスッチーと鯨飲してろくに寝ないで遊んで
朝からドラッグ、フライト中に飲酒、
事故が起きてガールフレンドの美人スッチーが死んでもすぐに次の女をゲットして
ひたすら飲酒、別れた奥さんの家に泥酔して押し掛けて相手が怯えているのに大騒ぎ、
生き延びた客室乗務員に「俺のアル中はだまっててくれ」と強要、ひたすら飲酒。

でも最後にちょっと男気を見せて断酒したくらいで
若い彼女とよりを戻して仲間に囲まれ、あんなに嫌われていた息子の尊敬を取り戻し、
「最高の人」だと言われるとか……なんでアル中ファンタジーを金払って見てるのわたし!?
と不思議な気分になりましたよ。うん。
たぶん便器で頭を打った時点でウィトカー機長は死んでいて、
終盤は全部彼の見た一瞬の幻なんだと思います。

ただ、10人に1人も成功させられないような難しい着陸を彼が成し遂げたのは
ドラッグとアルコールが脳に作用したおかげだと思うんですよね。
なので業務中の飲酒には、私は怒らない。彼の技術が100名ほどの人命を救ったのだし。
でもそのあとの、仲間に偽証を要求したり、友達の信頼を裏切ったり、
しょーもない嘘をつきまくったり、弁護士さんの仕事を台無しにしたりした、
あの一連は我慢できない。あとデンゼンル・ワシントンは太りすぎ。

公聴会でびしびし機長を追及してた女委員長のひとを主役にして
嘘で逃げまくる最低のパイロットを最後の非情な質問で引導渡す話にしたほうが
おもしろかったのではないかな…。

それにしても人種が違うと内臓も全然ちがうとしか思えない。
飲酒歴の長い私でも、たぶんお酒に強い男性でも、日本人は
ウィトカー機長みたいな、ウォッカの2リットルボトルを瓶でガブ飲み!
っていうあんな風な飲み方をしたらすぐ潰れるし、
日常的にあの飲み方で更にドラッグを愛用していたら病気になって死ぬと思います。

お酒は「おいしい」または「たのしい」、と心から思えないなら飲んじゃだめだ。


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「レッド・ライト」

2013年03月04日 | サスペンス映画

あらすじ
物理学教授のマーガレットと助手のトムは
心霊現象や超能力など、様々な非科学的現象を観察し真偽を確かめて回っていたが
そのほとんどはトリックを用いた偽物だった。

ある日、引退した伝説の超能力者シルヴァーが復活するというニュースが報道された。
彼が引退する直前、彼をペテン師だと糾弾していた記者が謎の病死をしたという
なにかと謎の多い人物だった。
彼を調査しようとするトムをマーガレットは制止する。
かつてマーガレットはシルヴァーに敗北を喫していたのだ。
同時に、彼等の周辺で少しずつ謎の現象が起こり始める。

[リミット]を撮ったロドリゴ・コルテス監督の作品です。
前半部分のミステリーハンターな2人の部分がとても面白くて
シルヴァーパートになったのがちょっと残念だった。
交霊術のトリックとか、ああいうの大好き。

初老の男とわかいむすめのタッグはすごく多いけど、
初老の女とわかいおとこ(36歳)の友情ものはなにげに珍しい。

おちばれ注意

というか久しぶりにねたばれを映画鑑賞前に見てしまって、
オチは知っていたんですがそれでも「!?」でした。

・なぜ人の家のスプーンを曲げるのか!?自分ちのスプーンを曲げろ!
・親族でもない彼に息子の生命維持装置を止める権利はあるのかどうか。
・あと超能力があったら死後の世界もあるよ!というのはいささか乱暴すぎやしないか。
 妖精もネッシーもUFOも存在するのかよう。

ぶうぶう言ってますが、わりとこの映画好きです。
マーガレットの、あの冷静で頭が切れるんだけど、闘犬みたいな気性で
友達がいない感じ(結局トムとガールフレンドしかお別れに来てなかったし…)と
疲れからくる弱さがあるところ、
トムが心からマーガレットのことを好きで、
それは男女の愛じゃなくて母親の代わりでもなくて、
テレビ討論会で議論負けしそうなマーガレットを見て
我がことのようにエキサイトしている感じとか、
なんだかしみじみする。

ただ便所のバトルと突撃シルヴァーのお部屋拝見のシーンは
長すぎるので半分くらいでええよと思いました。
アメリカのトイレの陶器類は割れすぎる。それともアメリカ人が固いのか。

ラストの窓とカーテン、意味があるらしいと教えていただいて
検索かけたら2説あってどっちか分からない。

本気で人を騙そうと思ったら、
トリックなど無限に作り出せるものだなあと感心しました。


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