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「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」

2019年08月08日 | アニメ映画

監督 山崎貴・八木竜一・花房真
脚本 山崎貴

「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」を3DCGアニメ化した作品。
賛否両論というか、今のところ酷評しか目にしていませんが、
しかしまあ実写デビルマンと並ぶとか、そこまでではない。
(まだ実写進撃のほうが肉薄している)
思うにデビルマンが撮影された時代とは予算への意識が違うので、
ああいう札束をドブに流すような失敗作は
今後そうそう撮られることはないのじゃないかと思います。

・ドラクエ5はSFC版をクリアしてます。
・実写デビルマンは劇場で観ました。

ゲームのエピソードを半分近く切って、
嫁選びをメインに据えています。ビアンカもフローラもとても可愛く、
特にフローラに足されたオリジナルエピソードは、
ビアンカ派も、きゅんとすること間違いなしです(ビアンカ派)。
ラストに大きなオリジナル要素があって、そこが主に叩かれている理由ですが、
うーん、確かにドラクエは超王道ファンタジーシリーズで
お話は毎回必ず予想の範疇に収まるので、
そのまま映画化しても本当に普通の鉄板ファンタジー映画で終わっただろうから、
炎上商法的にああいうラストにして、本来の客層+野次馬で
興行成績を上げるのはありかなと思いました。
ただああいう外連味のあるラストは、どちらかというとFFのほうがしっくりきたでしょうね。

オチを書きます

つまりメタおちな訳ですけど。
リメイクされたDQ5をプレイしている青年がいて、
ラスボスを倒そうとした時に
ドラクエのようなオタクカルチャーが嫌いなプログラマーが組んだウィルスが出てきて
ゲーム世界はただのプログラムだと嘲笑し破壊しようとするが、
この世界は嘘っぱちじゃない!みたいなゲームを愛する心が云々。

この監督は色々な作品から小技を拾ってきて
適当に組み合わせて、多くの人が泣ける作品を仕上げるのがお上手ですが
技に体重が乗ってないので軽い気がします。
でも適度に軽いものを好む人も多いですもんね。

あと近未来の、全感覚再現型筐体によるリメイクっぽいですが、
女性、女児プレイヤーのことがまったく考慮されてないリメイクなので
どこの国か知らないけどジェンダーギャップ指数の低い国なんだろうなあ…!
と思いました。たぶん世界でもビリあたりをフラフラしてる国ですね。
(元のシリーズがそもそも父権制血統主義大肯定なとこありますが、
双子の妹を完全抹消したのは唖然とした)

ゲマのデザインと吉田鋼太郎さんの演技は大変良かった。
山寺さんも相変わらず上手い。
それから音楽には大満足しました。

余談ですがDQ5をノベライズされた久美沙織さんが、
小説版の主人公の名前を無断使用、および無断改変された事に対して
製作委員会を提訴されました。


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