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「サユリ」

2024年08月29日 | ホラー映画

白石晃士監督
マンションから一戸建てに引っ越した7人家族。
しかし吹き抜けのあるその明るい家には
恐ろしいものが憑りついていた…というホラー。

予告で分かるように、家族のうち認知症を患っていた祖母が覚醒し、
悪霊と真っ向から戦うという、邦画では珍しいパターンです。
前半が悪霊無双のホラー映画、
後半が祖母無双の心霊バトル映画として味変が楽しめます。

しかし人を選ぶ要素があります。

ねたばれありの注意箇条書き

・子供への家庭内性加害設定あり
・げろ2種計3回(若い女のげろが好きな人は見るとよいでしょう)
・刃物による男性器突き刺し(好きな人は見るとよいでしょう)
・鉄の棒による男性のアナル串刺し(興奮する人は見(略))

注文建築なのか、贅沢な家のつくりを生かした
高低差のある心霊現象はなかなかよかったです。
バールのようなものの新しい使用法を見ました。

ラストまでばれ

家族の中で長男くんだけ(師範を継がせると見込まれた)才能があって、
それで生き残ったんだろうね。
お祖母ちゃん、煙草サングラス謎の人脈、過去に何をやってたんだろう。
どうして普通の主婦に収まってたんだ。

認知症のお祖母ちゃんを抱えながら明るい家族で
あまり嘘くさくなく、ありそうかも…?と思える演出だった。
(食事のシーンがすごく多いのもなんかよかった)
今のお子さんって皆あんなに従順なんだろうか。
家族がほんわか好ましければ好ましいだけ、
サユリの祟りに蝕まれていく様子がつらかった。
ゆ、許さんーーーー!と思ったが、
サユリも犠牲者で、それはどうやら原作にはないオリジナル展開らしい。

白石監督作品で、性加害に遭った女が怪物化するの、
連続して見ているので、ちょっともやっとするというか
カジュアルな変身アイテムみたいじゃない?
とりあえずそのお気に入りの性加害展開、一回床に置こうか監督。

たぶんお祖母ちゃんが何も悪くない人を殺していくと
ラストのハッピー感が失われると監督は考えたのかもだが、
なんも悪くない人を殺してサユリを痛めつけてくれたほうが私はスッキリしたよたぶん。
5人殺されてどうして相手の不幸を気遣わないとならないの。

サユリ母は、自認が「弱者善人」の、
その場にいる一番の強者を敏感に察知して恭順を示すタイプの人。
あの場の強者がサユリになったから、それで愛してるのなんだの言い始めたのでは?
愛してるならどうして助けなかったのか。どうして元の家族に戻ろうなどという鬼畜なことを言ったのか。
彼女が助かったのは納得いかねー。
加害父はあと2つ3つ他の穴も何かで刺されて黒ヒゲ危機一髪になればよかったのに。

長男くんのガールフレンドさん、言動がかわいかったが
どうしてBL漫画を読んでるシーンを入れたのだろう。
原作漫画使用料代わりの幻冬舎販促なのか?




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