映画の豆

映画の感想をだらだらと。
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「海獣の子供」

2019年06月16日 | アニメ映画

五十嵐大介さんの漫画をアニメ化。
監督は渡辺歩さん。ドラえもんで実績を積まれたかたのようです。
音楽は久石譲さん、主題歌は米津玄師さん。

女子中学生の主人公が、ハンドボール部への参加を禁じられ、
夏休みの時間を持て余して、父の勤務先の水族館へ行く。
そこで出会った不思議な少年「海」はジュゴンに育てられたという不思議な子で、
兄の「空」と共に研究検査されていた。
主人公が兄弟2人と過ごす不思議な夏の時間の話。

陰影を描線で表現している複雑で繊細な絵柄と、
説明なしに隠喩を多用して進んでいくお話の原作漫画を
よくアニメ化しようと思ったなあと驚きました。
色彩とか、まさにこれ!という色で、あと音が付くのがやはり大きいですね。
目が印象的で、キャラクターの見ている物が目に映るシーンが何回かありましたが
どれも綺麗でした。
水族館の過去シーンはスクリーンで見るべきって思いました。

考えるより感じる、あらすじより空気感、な映画なので、
美術系のかた、夏と海と海洋生物の好きな人との相性は良いけど、
SF要素、スピリチュアル要素が苦手なひととはたぶん合わない。
よほどの個性派でないかぎりお子様向けでもないです。

内容ばれ

瑠花と海と空に絞ってあって、他のキャラクターのエゴはカット、
海洋にまつわる不思議なエピソードもカット、
グロいエピソードやイメージもカット、随分分かり易くなってるように思う。
祭りのシーンは、作画コストの関係だと思うけど、
あの宇宙感バリバリの表現より、原作通りの海!魚!水!海洋生物!
っていう、あれを見たかったのでちょっとだけ残念。
瑠花のお父さんがなぜか少し上げられて、お母さんが下げられていた。
理由は分からない。

EDは、椅子、うん分かるんだけど、
気が散るのでせめてパカパカするのやめてほしかった。
主題歌の使い方は意外に控えめでした。劇中3回くらいは流れるかと。


エンドロール終了後にわりと大事なシーンがあるので注意。

主題歌 米津玄師さん「海の幽霊」
https://www.youtube.com/watch?v=1s84rIhPuhk

最近の劇場オリジナルアニメは予告でいい音楽をガーンと鳴らして
お客を呼びこむのがマストみたいなところあるよなーと思いました。
新海誠監督「天気の子」RADWIMPSと、米津玄師さんと、
あと湯浅政明監督「きみと、波にのれたら」のジェネレーションズ。


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