フロリダ州のディズニーランド近くに建つモーテル、
マジック・キャッスル。そのカラフルな色をした格安宿泊施設は、
ディズニーランドに来る客をあてこんで建てられたものだったが、
現在は貧困層が日銭暮らしをする場所になっていた。
母親と暮らす6歳の少女ムーニーは、
同じ年の子らと毎日楽しく遊んで暮らしていたが…というあらすじ。
女児のムーニーが毎日無邪気に、
車に唾を当てる遊びをしたり、牛を見に行ったり虹を見たり、
踊ったり歌ったり、木陰で食パンにジャムを塗って食べたり、
友達と幸せそうに遊んでいるシーンがずっと続くので、
あまり悲惨な印象ではないんですが、貧困の話です。
正義のヒーローが戦って倒せたりはしないので、
最後はちょっと苦しくなります。
ラストばれ
ムーニーが音楽を掛けてお風呂で遊んでいるシーンが何回か続きますが
私は最初全然分からなくて、男がトイレを使うために入ってきてやっと
「お母さんが売春してたのか!自撮りはそのためか!」って気付きました。
母子が楽しそうにしているので何となく意識にのぼらないけど、
でもナチュラルに観光客に小銭をせびっているし(かわいかったけど)、
ランド付近の行商は禁止されているだろうし、
公衆道徳の低さや言葉遣いの悪さ、盗品の売買、
あの環境がムーニーのためになるかといったら、ちょっと微妙だと思う。
フロントの女の人が言葉遣いの悪さに怒って「だから貧乏なんだよ!」
って言ってましたが、
貧乏だから貧乏しぐさになるのか、貧乏しぐさが身についてると貧乏になるのか
どっちが先なんでしょうね。
花火とケーキのシーン、美しかったです。
ウィレム・デフォー、いい演技でした。
助けるにしても限界があって、それを越えると「グラントリノ」になってしまう。
ラストはあれ、許可を得ない撮影だったそうです。
(上映していいの…?)
「お嬢さん」をちょっと思い出した。
この映画だと問題は何も解決していないけど
彼女たちは小さい子供だから仕方ない。
いつか再会してほしいです。