映画の豆

映画の感想をだらだらと。
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「レ・ミゼラブル」

2013年01月06日 | ミュージカル映画

ヴィクトル・ユーゴーの大河小説をもとに作られたミュージカルを映画化。
パン1つを盗んだ罪で19年服役する事になったジャン・バルジャンの数奇な人生と
暴動に揺れ動くフランス民衆などが描かれます。
美術は、なんとなく舞台のセットを意識した感じで豪華。
歌は予告でも使われていたファンティーヌの「I Dreamed A Dream」と
エポニーヌの「One Day More」、それと「民衆の歌」が圧巻でした。

内容ばれ

ファンティーヌの落ちぶれていく様が妙にちゃんと描写されていて
工場で女工たちからハブられて、髪を売って、歯を売って、売春をして、辱められて、
もう見ていて「あー……」って感じ。
のちのコゼットが一目ぼれでポワンポワン舞い上がっているところで、
「あんた……お母さんもそれで失敗したんだから、もうちょっと慎重に……」
といらぬ心配をしてしまいましたよ。

マリウス君はお金持なのでまあ安心ですけど、
エポニーヌからの献身に対するあまりにも鈍感な対応と、
あの、革命にノリだけで参加しても特に思想がある訳でもなく
1人だけ地に足が付いておらず、結局自分だけ助かってメソメソしておるところなど
大丈夫なの!?って訊きたくなりますけど、
そういえばミュージカル3大へたれ男のうちの1人というのをネットで見かけて納得しました。
(あとの2人はオペラ座のラウル、ミス・サイゴンのクリス)

子供の頃の印象では嫌なやつ以外の何者でもなかったジャベールくんですが、
ラッセル・クロウがうまいのか私が大人になったせいなのか分かりませんけども、
彼の動揺というか驚愕というか、
これまでの自分が崩壊してしまう恐怖のようなものを感じ取れました。
終盤は常に「はわわ……!」という感じだった。
ラッセル・クロウの歌がうまかったのにびっくりした。

ヘレナ・ボナム=カーターは、「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」で
役柄の声の調子のまま歌えてしかも結構うまいというのは知っていましたが
今回もよい仕事なさってました。コゼットをいじめる悪人夫妻の妻役なのですが
妙にコミカルで憎めない感じ。
なんかこう一度ドロンジョ様とか演じてみてほしいな。

それにしてもパン1個盗んで19年服役ってどんな法律よ!?


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