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『統計でふりかえる平成日本の30年』

2019年03月20日 | BOOKS
『統計でふりかえる平成日本の30年』
双葉社スーパームック


 今年は「統計不信」がニュースになっていますが、この本の「統計」は非常に興味深いです。

 平成の最初と最後の時期(平成元年と平成30年 統計によっては平成27年〜29年)の統計データを比較して見えてきたことに、わかりやすい見出しと解説が書かれています。

 この本は、大きく3章に分かれた構成です。
   1. 基本データ 日本はどう変わったか
   2. 生活データ 日本人の生活はどう変わったか
   3. 世界の中の日本 日本の位置づけはどう変わったか

 グラフもたくさんありますが、各ページの見出しを読んでいるだけでも平成という時代がわかってくるように思います。
   ・日本人はとにかく首都圏へ集まるようになった
   ・日本人は晩婚化が進み出産年齢も高齢化した
   ・日本人はお金を使わないようになった
   ・日本は大学の授業料が倍近くになった
                   などなど。

 巻末には、平成元年から29年までの30年間の書籍ベストセラー、邦楽ヒット曲、映画ランキングもあり、眺めているだけでも面白いです。
 平成30年までの主な出来事がわかる年表も掲載されているので、平成時代を振り返る1冊としてオススメしたいと思います。

 冒頭から「統計で見ると日本の将来は暗い」と書かれていますが、まず現実を知らないと次の元号の時代を生きるための方策も見えてこないんじゃないでしょうか。
 この本は、ただ出来事を振り返るのでなく「データで見る」というところが秀逸です。

 平成時代は、子どもであった私たちの世代が、子育てする大人になるまでの30年間。
 これから始まる新しい元号の時代が少しでも明るくなるように、できることを見つけていけたらと思います。