行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

群を抜けて益なし

2016年11月01日 | 道元・正法眼蔵・曹洞宗
群を抜けて益なし

道元禅師の言葉です。

競争に勝っても何にもならないよということです。

私はある程度の競争は必要悪だと思いますが、

決して人間を幸せにするものではありません。

明治以降の日本は西欧諸国に追いつくため、競争を是としてきました。

戦後はお金が幸せの基準であるかのように錯覚し、

健康や自分自身の幸せを犠牲にしてまでも競争してきました。

学校でも競争競争です。

テストも競争、受験も競争、部活動も競争

しかし子どもたちは心と体が疲れ果ててしまい、

不登校、いじめ、自死などに至ってしまいました。

もちろんすべて競争が悪いわけではありませんが、

競争が一番という考えを省みてみる時期が来ているのではないでしょうか。

宗教は心の平安を取り戻すのが大きな目的の一つです。

道元禅師の「群を抜けて益なし」を今一度考えてみようではありませんか。

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