このところ神戸新聞は米価格の上昇についての記事を書いている。
例えば19日の記事には「米価格は上昇を続け、1971年以来最大の上昇幅を6連続で更新、政府備蓄米の放出は効果なし」と、22日には「コメまた最高値、備蓄米の効果みえず」と報道している。

日本の米の高止まりに多くの市民が困り果てているので、政府は米の値段を下げるべく備蓄米を市場に出すと大見えを切ったが、全く的外れの政策で米価は下がるどころかますます上がっている。備蓄米を市場に出す際の政府見解について、NHKは「農林水産省は、インバウンドが好調だったことに加え、パンや麺など、ほかの食料品に比べると値上がりが緩やかだったことなどから、需要が伸びたのではないかとしています」と報道し、インバウンドが米を食い漁ったので足りなくなり、市場に米の供給を増やせば値段は下がるはずとの説明だった。しかし、その政府の説明も眉唾物だった。な~んだ、嘘ばかしだ。だが待てよ、よくよく考えてみると、この現象は、ひょっとしたら政府は当初から分かっていたことではないかと疑念を持った。
今日も近くのコープに行ったけど、米の棚には全く並んでいない。値段票だけが寂しそうに張ってあったので、確認すると5㎏が4200円以上の値札が付いたまま修正の後もなし。我々年寄りの年金受給者は、こんな高価な米など買えるはずもなく、次の購買はカリフォルニア米にしようかと、今、真面目に考えている。カリフォルニア米は美味しいか?と言う疑問視するような記事を見かけたが、現役の時、毎年数回の米国出張時の晩飯の殆どが近くの日本レストラン(レストランと言っても食堂に近い)でカリフォルニア米の夕飯を食べたが、毎日食べても飽きることもなく、思い出しても違和感はなかったと記憶している。 だから、カリフォルニア米はどうかと言えば、まったくもってOKである。参考までに「アメリカ米の関税をゼロにした場合の販売価格を試算」によると、現実的には、市場競争やブランドポジションにもよるが150〜250円/kgが妥当な店頭価格の範囲と考えられるとの試算もある。
こうなったら、トランプさんを頼るしかあるまい。
赤澤大臣が訪米し、米国と「相互関税」等について協議を開始した。結局、何も決まらず、交渉継続だけが決まった。 日本の米不足解消につながる米国産米輸入大幅増につながる関税引き下げは、トランプさんが最も喜ぶ回答になるはずだ。 備蓄米を放出しても放出しても、既得権益が「値下がり」しないように操作している実態(「備蓄米の放出規模、農相『消費者の反応も判断材料』」にあるように、今まで米価高騰は農家や農業団体のことしか考えておらず、消費者の方を向いていなかった)に政府与党も、夏には参院選もあり、困ってはいるが彼らを敵に回せず、ならば、いつものように「外圧だから仕方ないよね」と農産物の関税を全面的に撤廃すれば良いのだ、と思う。
で、読み進めていると、こんな記事「備蓄米放出で「5キロ2100円」に半減するはずなのに…「コメの値段」を本気で下げようとしない農水省の罪深さ」もあった。備蓄米放出でも値段が下がないのは「「本来なら政府備蓄米で21万トン供給されるのであれば、価格は5キロで2100~2200円程度に安くなる。だが、農水省が備蓄米を売り渡すのは農協だ。農協がコメを売り控えると価格は下がらない」という 。
更に、「なぜ日本のコメはここまで高いのか:トランプ「コメ関税700%」発言から考える」と言う記事があったので、読んでみると、日本人は、国際価格の数倍、あるいはそれ以上の高値で米を買わされていると言う。いまや韓国の賃金は日本を上回っているが、米5キロあたりの価格を比べれば、日本が4,000円以上に対して、韓国では1,500円ほどだ。中国では800円、バンコクでは400円以下である。しかも、日本では米が不作になったり(たとえば1993年)、きっかけは小規模な不作であっても、政府の無策によりトイレットペーパー騒動のような買い占めが起き、「米がない」というパニックが発生する。
新聞は「なぜコメが高いのか」とか「コメの価格決定メカニズム」を説明してるけど、結局、問題は国際競争力のない高い米を農家を救うためにと称して消費者が高く買わされているだけではないのか、農業従事者は今の米作はしんどいだけで儲けがないとう言うなら、高くとも消費者が買う米を作ったらいいだけの事のように思う。世界一旨い神戸牛は海外産牛肉がいくら日本に輸入されてても十分に採算性があるし、旨い日本のブドウやイチジクは海外の愛好家には引っ張りだこだとの記事もあるように、もっと旨くて高い米を生産すればよい。安い米はアメリカから輸入したらよいのだ。いろんな種類の米をスーパーの棚に並べ、消費者は自分の好みに合ったものを選択すればよい。歴史的にも日本の製造業者や農産従事者は海外の同業者と切磋琢磨し生き残ってきたように、日本の米農政も世界と戦って生き残るべく考えた方が良いと思うのだが、どうだろう。