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二輪のモータースポーツ人気

2020-01-17 06:26:35 | モータースポーツ
先日、とある某チームが全日本選手権から撤退し世界選手権レース「WSB」に参戦すると、その陣容が発表された。
変更理由を公表されていないので、全日本選手権から撤退する理由も推し量ることしかできないが、それまで活躍していた全日本は魅力がなく、世界選手権の方が魅力あるレースカテゴリーなのかと、2年ほど前に投稿されていた、「YouTube再生回数で見るモータースポーツ。スマホ時代に人気、影響力を持つレースは?」と言う記事を参考し、それぞれのレースカテゴリーの魅力度を調べてみた。勿論、チームが歴史ある選手権から撤退するのは夫々の理由があるので、単一理由で推し量ることはできぬを承知の上で、魅力度の観点から見てみた。

モータースポーツの魅力度は、企業の開発目的参戦を覗けば、それを推し量る尺度として、サーキットの観客動員数が最も判り易いが、そればかりではなく、メディアの露出度合いも重要で、新聞等に露出した露出面積や字数を自社が広告宣伝として利用した場合、あるいはテレビでの露出時間の価値等で計算することは可能。最近は、テレビでモータースポーツを観戦する、つまり国内の地上波やBS放送でモータースポーツを見る機会は驚くほど少いが、実際は、モータースポーツをYOU TUBEで観戦している人が多くなっているらしい。本記事によると、モータースポーツ観戦はTVによる視聴からデジタルプラットフォームへ移行しているらしく、レース主催者は近年「公式YouTubeアカウント」を開設して多くの公式コンテンツをアップしているとある。「公式YouTubeアカウント」の影響力を示すバロメーターの一つが、動画をフォローしたい人々が登録する「チャンネル登録」の人数だそうだ。確かに、テレビで見るモータースポーツと言えば二輪の「鈴鹿8耐」ぐらいで、四輪のモータースポーツを見ることは殆どない。他方、パソコンでのライブ放送やLIVE TIMINGは頻繁に発信されており、例えば、米国のAMAのスーパークロス(Monster Energy Supercross)レースは非常にエキサイティングで実に面白く、パソコン観戦を楽しみにして見る。

本記事にあった、二輪モータースポーツのチャンネル登録数を2年前(2018年3月)と現在(2020年1月16日)との推移を調べてみた。
 〇二輪ロードレースの最高峰とされる「MotoGP」の視聴登録数は 136万1千人➡255万人で187%の増加率。
 〇二輪の量産車を基本とするレース「WSB」の登録数は 7万1千人➡8.77万人で123%の増加率
 〇モトクロスの世界選手権レースである「MXGP」の登録数は 10万4千人➡21万人で201%の増加率
ちなみに、
 〇米国で人気の「AMASX(Monster Energy Supercross)」の登録者数は現在 25.3万人
 〇MFJ全日本ロードレース選手権「MFJ Liveチャンネル」の登録者数は現在 2.07万人

ここで興味を引くのは、同一プロモーター「DORNA」が運営する二つの世界RR選手権レース「MotoGP」と「WSB」で、YOU TUBEチャンネル登録数に著しく大きな差がある。圧倒的に「MotoGP」の魅力度が高い。25年前後前のデジタルプラットフォームが普及する前、「MotoGP」と「WSB」のサーキット観客動員数を調査したことがある。当時の観客動員数でも「MotoGP」が「WSB」より多いのは確かだが、それは左程の差ではなく、国民性やその国のスター選手の参戦によっては、特定の主催国では「WSB」の観客動員数がむしろ多いという結果だった。だから当時は、量産車ベースによるマシンが基本の「WSB」参戦の意義もあったが、ごく最近のYOU TUBEチャンネル登録数から見ると、その差は著しく大きく乖離し、多くの二輪企業が「MotoGP」に資金をつぎ込む理由も理解できる。

「全日本」と「WSB」の登録者数を比較すると、「MotoGP」と「WSB」にみられるような顕著な差の開きはない。「全日本」は殆どの登録者が国内に限定されることを考慮すると、世界選手権と銘打った割には、「WSB」は多くのユーザーにとっては魅力あるレースカテゴリーではないのかもしれない、と言えそうだ。しかも、世界的にみると、特に欧州では「モトクロスMX」より「ロードレースRR」が人気があるはずと、今までそう思っていたが、実際のYOUTUBE登録数から見ると逆で、「MXGP」の登録者数は21万人、「WSB」の登録者数8.77万人と、その差は歴然としており、「WSB」は思う程人気はないと判断される資料かもしれぬ。

ある記事に、近年、「MotoGP」は東南アジアで若者への訴求という意味でも大きな効果があるとしており、今や二輪企業の主収益源が東南アジアであることを勘案すると、「MotoGP」の東南アジア開催は避けて通れない。2020年の「MotoGP」の開催数は、フィンランドGPが復活し2019年より1戦増加全20戦となり、アジア開催国も従来と同じくタイとマレーシアの2か国で開催される予定だ。一方、「WSB」の2020年開催は昨年と同じ13戦だが、東南アジア国開催が無くなり、欧州開催がメインとなった。これ等を見ても、「WSB」に人気が近年集中してきたとは言い難く、「MotoGP」と比べてもかなり低迷し、全日本より少し良い程度に思えるのだが、どうだろうか。


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